"One day you'll understand. The meaning of the desperation on their faces when the roulette spins."
(いつか、あなたは知るかもしれない。ルーレットが回転しているときの顔の絶望の意味を。)
概要
胎児の姿をしたアブノーマリティ。
その肌は粘着質な液体に覆われ、うっすらと静脈が多数浮いている。
異常に膨張した目は普段は閉じられている。
常に欲求不満のように見えるが、何を求めているか正確には分からない。
分類はO-01-15、リスクレベルはHE(下から3番目)。
管理方法
作業時
攻撃タイプ | ダメージ | E-Boxes | 悪い | 普通 | 良い |
---|---|---|---|---|---|
RED | 4-6 | 18 | 0-6 | 7-13 | 14-18 |
職員ランク | 本能 | 洞察 | 愛着 | 抑圧 |
---|---|---|---|---|
1 | 普通 | 低い | 低い | 低い |
2 | 普通 | 低い | 低い | 低い |
3 | 高い | 低い | 低い | 低い |
4 | 高い | 低い | 低い | 低い |
5 | 高い | 低い | 低い | 低い |
クリフォトカウンター:1
特殊能力
- 以下の時、クリフォトカウンターが0になる。
・作業結果が悪い時、高い確率でカウンターが0になる。
・作業結果が普通の時、一般的な確率でカウンターが0になる。
- クリフォトカウンターが0になると、無名の胎児は叫び声を上げ、叫び声を上げている間、収容部門にいる全職員は10秒毎に10ポイント程のWHITEダメージを受け続ける。
- それに加え、収容部門の他アブノーマリティのクリフォトカウンターを急速に減少させる。
- クリフォトカウンターが0の状態では犠牲作業のみ選択可能で、犠牲作業を選択するとゲームが一時停止され画面上部にルーレットが表示される。ルーレットの○ボタンを押すことで犠牲となる職員がランダムに1人選択され、その職員が無名の胎児に捕食されると、クリフォトカウンターが回復し、無名の胎児は叫ぶのをやめる。
他アブノーマリティのクリフォトカウンターを急速に減少させるという能力上、犠牲を差し出さない限り常にアブノーマリティが脱走し続ける。しかも、普通の範囲がそこそこ広いにもかかわらず、作業結果普通で確率カウンター減少。HEの中でもトップレベルに害悪。永住だけは絶対にやめておいた方が良い。
EGO
武器
名称 | ランク | 属性 | ダメージ | 攻撃速度 | 射程 |
---|---|---|---|---|---|
泣き虫 | HE | WHITE | 3-3 | 最高速 | 長距離 |
防具
名称 | ランク | RED | WHITE | BLACK | PALE |
---|---|---|---|---|---|
泣き虫 | HE | 弱点(1.2) | 耐性(0.5) | 耐性(0.8) | 弱点(1.5) |
ギフト
名称:泣き虫
部位:頭2
効果:HP・MP -2、移動速度・攻撃速度 +6、WHITEダメージを5%軽減
武器は無名の胎児の下の口のようになっており、叫び声を出して攻撃する。しかし、弱い。遠距離で最高速の攻撃速度なのは魅力的だが、ダメージが3のため思ったより火力が出ない。パニック治療用職員になら装備させても良いかもしれない。
防具はHE防具の中でトップレベルのWHITE耐性を持っている。しかしREDとPALEには弱点であるため気を付けよう。
ストーリー
無名の胎児に『餌』を与えると最初に聞いたとき、スプーンで与えるように食べさせるのかと思った。
私がそのことについて同僚に聞くと、彼は笑って言った。
「いや、そんな馬鹿げたことはしないよ。ただ餌を置いて立ち去ればいいのさ。」
だけど、私はそれでも、赤ん坊がどうやって物を食べるのか考えていた。
好奇心から、私は給餌作業を隠れて覗くことにした。
作業にはランク3以上の職員しか割り当てられないが、誰かの代理だと偽って参加することができた。
数人が大きなビニール袋を持って現れた。そんなに食べるのか?
そして彼らが袋を開いたとき、私は恐怖に呆然とするしかなかった。
人間の死体だったのだ。
そして、赤ん坊はそれを食べた。
どうやって? 思い出したくもない。
子供の胃のあたりに大きな傷があった。……本当に傷だと思っていたんだ。
巨大な花のように、腹が開いて、粘液が滴った。それは世界で最も貪欲な生き物だった。
私たちの会社には職員専用の特別なイベントがある。
このイベントがいつ、何のために開催されているかは誰も知らない。
イベントが始まると、すべての職員の名前が書かれた巨大なルーレットが回転する。
誰もが作業を中止して、ルーレットを見つめ、誰が選ばれるのかじっと見守る。
当選者の家族には想像を絶する大金が与えられ、当選者は昇進した後、別の支部に移る。
それは「中央本部」と呼ばれている。
中央本部では、アブノーマリティによる被害に苦しんだり、死んだ同僚との別れを悲しむ必要は無い。
私の上司の[削除済]は自分が当選することを切望していた。
最近、彼の父親は事故に遭い、その治療に大量のお金が必要だった。
私はルーレットが[削除済]を選ぶことを心より願っている。
ルーレットが[削除済]の名前を選ぶと、私は心から彼を祝福した。
しかし、彼は幸せそうに見えなかった。
彼は周囲の人々と抱擁を交わし、感極まったのか泣いていた。
彼は涙を流れるのを抑えながら、何とか笑みを浮かべ、私にさようならと言った。
それ以来彼の姿を見ることはなかった。
彼が私にくれた最後の言葉がまだ忘れられない。
「いつの日か君も知るだろう。」
「ルーレットが回転したとき、彼らの表情に浮かんだ絶望の意味を。」
余談
- エンサイクロペディアでは「胎児」のようだと説明されているが、実際の姿は「新生児」に似ている。
- 無名の胎児は、収容室にカメラを近づけたときに特別な音を発するアブノーマリティの一つである。結構うるさい。