概要
ユーフランやクールガンの出自であるディタリエール家が属する一族(クラン)。
かつての戦乱の時代、それを招いて対立していた各国の王家に困り果てた守護竜たちが、その監視役として力を与えて任じた一族。ベイリーとは「法(律)」を意味する。代々、守護竜より「竜爪」という実態のある魔力刃を出し武器として扱う加護を有している。
王家の監査役として、その権力に対し牽制の役目を持つ家柄である事から時に「影の王家」とすら呼ばれる事がある。ディタリエール家は「法官長」として国の法律運用の最終決定権を扱う事で、その役目を果たしているが、その在り方は国によって異なる上、どの家がベイリー家であるかは国家によっては秘匿事項である事も多い。また「ベイリー家」の者にとって「真の仕えるべき王」とは、自らに力を与えた守護竜そのものであり「自らの属する人間国家の王」は「仮の王」に過ぎないものである。
その他
緑竜セルジジオスの「ベイリー家」はドゥルトーニル伯爵家であった事が第五部で明らかにされている。しかしドゥルトーニル伯爵家は辺境伯として人社会のシステムに組み込まれてしまっている(王家の監視・監査という役目を十全に果たせていない)ためベイリー家としての加護を失いつつある、とされている。