カイザー・アンダーグ

かいざーあんだーぐ

アニメ『ひろがるスカイプリキュア』の登場人物であり、アンダーグ帝国の前の皇帝。

概要

この記事は多大なネタバレを含みます。未試聴の方は注意。

スカイランドの忘れ去られた伝説に謳われる『怪物』として恐れられている。

ややデフォルメ調に見えるが、筋骨粒々とした肉体を誇り、赤いモヒカンと顎髭が目立つ。

赤い髭のような装飾が施された（もしかしたら本物の髭の可能性あり）黄金の仮面を被り、肩アーマーが付属した豪奢なマントを羽織ってはいるものの、それ以外はビキニパンツとブーツのみの姿から、全体的に『覆面ヒールレスラー』のような風貌をしている。

「力こそが全て」を豪語する傲岸不遜な暴君で、スカイランド歴556年にスカイランドを「弱者が住まう国」と定め多数のランボーグを引き連れて一方的に侵攻・蹂躙。

愛娘・カイゼリンに対しても「弱い奴が戦場に来るな（要約）」と吐き捨て傍若無人な振る舞いを続けていた。

第45話にて自身を説得するカイゼリンに対し、カイザーは「いずれスカイランドの奴らがトンネルを作り、我が国（アンダーグ帝国）を攻め滅ぼす（要約）」と反論する。

また、エルレインとの話し合いに乗じた振りをしてスカイランドの城下町に大量のランボーグをけしかける暴挙に出たが、その行為にも 「自分がこれだけの行いをしても尚、プリンセスは自分を許せるのか？」と彼女の真意を確かめる意味合いがあったと思われる。

上記の発言から侵略行為は『国を思う故の行動』と解釈でき、極論だが『「殺られる前に殺れ」を本懐とした（極めて歪んだ）国防の一端』と考えられる。

とはいえ、キュアノーブルから『本当にその考えは正しいのですか？』と問われて思わず言葉を詰まらせる姿から、心の底ではその考えに違和感を抱えていたと思われるため、手法こそ問題あるが『為政者』としての自覚はあり、言動を差し引けば暗君ではない人物と思われる。

ところが、キュアノーブルとの戦いを止めさせようと身を挺してカイザーを庇い瀕死の重傷を負ってしまったカイゼリンの姿を見るや敵の眼前で恥も外聞もなく動揺し落涙するという、相応の父性愛を備えている事実が判明した。

カイザーは娘が命懸けで「たとえ力が弱くても大切な物を守る事ができた」と証明したのを契機に「戦いが産むのは涙だけ」と知り停戦を決意、スカイランドとの和平を結んだ。

その後もカイゼリンと共にエルレインの誕生日を祝いにスカイランドを訪れるなど、娘と共にエルレインと友好な関係を築いていた(第47話のエルレインの回想より)。

……しかし、争いを好まない優しかった筈の娘・カイゼリンはかつての父親と同じ「弱者を徹底的に見下す冷酷な支配者」へと変貌し、再びスカイランドの侵略を始めた。

その理由はカイゼリン曰く「カイザーは和平を結んだ後にキュアノーブルの裏切りにより討たれた（要約）」(第47話ラスト)。

ただし、同話前半ではエルレイン曰く「和平を結ぶも突然アンダーグ帝国が一方的に交流を断絶した（要約）」と両者から正反対の事実が公言されている。

その後、「スカイランドとアンダーグ帝国の和平を好ましくない」（さらに言えば「カイザーを不要」）と判断した黒幕がカイザーを謀殺し、カイゼリンに「キュアノーブルがカイザーを手にかけた」という偽の記憶を植え付けてエルレイン(エル)への憎悪を煽ったのが真相だった(第49話より)。

本作は6年ぶり2度目のプリキュアシリーズとなる。