「ごめんなフーゴ オレいっしょうけんめい勉強するよ だからまた教えてくれ」
「ぼくの方こそゆるしてください ナランチャ」
概要
漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第5部の登場人物、パンナコッタ・フーゴ×ナランチャ・ギルガのBLカップリングタグ。
2人は同じ護衛チームに属しており、ナランチャがチームに入るきっかけがフーゴだったり、フーゴがナランチャに勉強を教えていたりなど、劇中でも仲の良い様子が描かれている。
ナランチャの方が容姿・言動ともに幼いため一見そうは見えないが、年下(16歳)×年上(17歳)である。
※以下、この記事は本編のネタバレを含みます。
出会い
信じていた年上の友人に強盗の犯人に仕立て上げられた挙句、仲良くしていた仲間たちから除け者にされ、帰る場所もなく浮浪児となっていたナランチャ。
満身創痍でレストランの残飯を漁って飢えを凌いでいるナランチャのところに、偶然フーゴが通りかかる。
心身ともに疲弊していたナランチャは、フーゴとその仲間によって食事を与えられるとともに患っていた眼の治療の援助を受ける。
恩義を感じたナランチャは次第に「彼とその仲間のために働きたい…」と考えるようになり、組織の幹部に会いに行き、入団試験に合格することでパッショーネの一員となる。(彼とその仲間とは、この時点でナランチャと面識があるブチャラティとフーゴのことを指していると思われる)
15歳にして人生を捨てていたナランチャだったが、フーゴとの出会いをきっかけにギャングとして生きるという、新たな道が開けたのだった。
本編の描写
二人の初登場シーンでは、フーゴがナランチャに算数の勉強を教えている仲睦まじい様子が見られる。
はじめは和やかな雰囲気だったものの、ナランチャの理解不能な計算間違いにフーゴがブチ切れ、相手をフォークで刺したりナイフで威嚇したりなど喧嘩に発展してしまう。
この際居合わせたミスタに「あ〜あ 切れた切れた また」と言われていることから一度のみのやり取りではないと思われる。
ちなみにその後は早い段階でお互いに謝罪し合い、仲直りしている。
そのほか、ナランチャが敵に攻撃された際に出来てしまったたんこぶをフーゴが診たり、お使いに行くナランチャに対してフーゴがあれこれと世話を焼いたりとフーゴがナランチャの面倒をみるといったやり取りが多く見られる。
アニメ版
2018年10月より放送が始まったアニメ「黄金の風」では、原作を補完するアニオリのシーンが多く描写されており、フーゴとナランチャの関係も深く掘り下げられていた。
漫画原作では他の護衛チームメンバーよりも比較的出番が少なめなフーゴのアニオリが多数追加されているが、なかでもナランチャに関連するシーンが多くを占める。
カプリ島では、ペリーコロへ「ウン…」と生半可な返事をしたナランチャに対してフーゴがナランチャの腹を突きながら「は、い!」と怒鳴るシーンが追加されている。
ホルマジオとの闘いでは、フーゴがお使いにいったナランチャを(ジョルノが引くほど)心配するというシーンが見られた。手の甲をカリカリ引っかき、わざわざ用意した椅子に座りながらアバッキオに「しつこいぞ」といわれるほどである。
サン・ジョルジョ・マジョーレ島では、ボートを追いかけたナランチャに対して
「ナランチャ…お前まで……馬鹿が…殺されるぞ……」と呟くシーンが追加されていた。
多くの視聴者からは"これで彼の出番は終わり、次に再登場するのはエピローグだろう…"
と、思われていた
35話「鎮魂歌は静かに奏でられる②」においてシルバー・チャリオッツ・レクイエムの能力によって、ジョルノと身体が入れ替わってしまったナランチャ。
ボスを倒せる…そう思ったナランチャはこれからの未来を語りだした。
「オレ…ネアポリスに帰ったら学校行くよ…アツアツのピッツァも食いてえ!ナラの木の薪で焼いた本物のマルガリータだ!ポルチーニ茸ものっけてもらおう!」
「そんで…もしフーゴのやつに会えたら、頭悪いってまた馬鹿にされんのも、結構いいかもな…」
と。これまでのフーゴとのやり取りを思い出しながら、そう言ったのである。
原作では「ほかの奴ら」だった部分が、「フーゴ」に名指しで置き換わっていたのだった。
そして運命は変わらずに、ナランチャはその後キング・クリムゾンの手によって亡き者にされてしまう。
悲しみに涙を流す仲間たち。トリッシュとなったミスタの悲痛な叫びがコロッセオにこだました。
場面は変わり、開店前なのか「CHIUSO」と書かれた看板が掛けられたとあるレストランが映し出される。そこは、フーゴがナランチャを招き入れた、あの思い出のレストランであった。
その路地裏をとぼとぼと歩く姿が一人。フーゴである。
そんな彼のはるか頭上を、飛行機とも、鳥とも呼べる影が過ぎ去っていく。
それに気が付いたのか、フーゴは黙って空を見上げた。
薄暗い、明け方のネアポリスの空が広がっていた。
ナランチャは最期、今際の時まで思いを馳せていたフーゴに別れを告げ、先に逝った仲間の元へと旅立っていったのだった。
小説版
第5部のスピンオフ小説『恥知らずのパープルヘイズ』『ゴールデンハート/ゴールデンリング』においてもフーゴとナランチャの関係について書かれている。
『恥知らずのパープルヘイズ』
フーゴによる護衛チーム時代の回想が多々あるのだが、その中でも圧倒的に多いのがナランチャについてである。
ヴェネツィアでの別れの際に最後に聴いたナランチャの言葉について、フーゴは何度も思い起こすほど、彼とって印象深いものとなっている。
そのほかにはフーゴとナランチャのレストランでの出会いの回想シーンにおいて、ナランチャに対するフーゴの心情が書かれている
そして、本作品ではナランチャが入団試験を受けられるように組織の幹部に斡旋したのはフーゴとなっている。
レストランでの出会いの後、再会した二人のやり取りを見ることもできる。
『ゴールデンハート/ゴールデンリング』
フーゴ離脱後の護衛チームが大量殺人事件の犯人をフーゴではないかと予想する中、彼を庇うナランチャの姿が書かれている。
そして、ナランチャにとってフーゴとの別れが相当辛いものだったことが明かされている。
余談
フーゴとナランチャはゲームやキャンペーン企画をはじめ、なにかにつけてセットになることが多い組み合わせである。
『オールスターバトルR』
発売記念都道府県キャンペーンとして、ゲーム登場キャラクターが各都道府県に割り振られた際、同一人物以外でセットにされたのは愛媛県のフーゴとナランチャのみ。
(他は東京都の3部&6部承太郎、宮城県の4部吉良&川尻と同一人物である)
『アイズオブヘブン』
"キミが選ぶ!「最高」のコンビキャンペーン"と称して、コンビ投票が実施された際、フーゴ×ナランチャ(サイトの原文ママ)も見事ランクイン。
「二人で戦いたいんですが、かまいませんね!」というフーゴの名言のパロディ台詞が添えられた。
『ジョジョのピタパタポップ』
「ナランチャ&フーゴ」が一キャラとして実装。
『ラストサバイバー』
チャレンジイベント「組織の裏切り者」が開催。
フーゴとナランチャ、二人の台詞やポーズが入手可能なキャンペーン。