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恥知らずのパープルヘイズ

はじしらずのぱーぷるへいず

『恥知らずのパープルヘイズ』とは、『ジョジョの奇妙な冒険』第5部を基にした小説作品である。
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これは、一歩を踏み出すことのできない者たちの物語――。

作品解説

正式タイトルは「恥知らずのパープルヘイズ-ジョジョの奇妙な冒険より-」。
上遠野浩平による、『ジョジョの奇妙な冒険』第5部「黄金の風」からスピンオフした小説作品である。2011年発表。
ファンの間での主な略称は「恥パ」。

ジョルノ・ジョバァーナらが死闘を終えてから半年後のイタリアが舞台。
戦いの最中、彼らと決別したパンナコッタ・フーゴが、今や新生パッショーネの幹部となったグイード・ミスタに呼び出されるところから物語が始まる。

登場人物

パンナコッタ・フーゴ

ふーご


本作の主人公。16歳の少年で、スタンド使い。
黄金の風本編でブローノ・ブチャラティの部下でありながら、彼の元を去った事に負い目を感じている。

彼のスタンド、パープル・ヘイズはフーゴをも滅ぼしかねない非常に凶悪な力を持つ。詳しくはパープル・ヘイズの記事を参照。

シーラE

センシティブな作品


15歳の少女で、スタンド使い。ジョルノの命令でフーゴと共に行動するパッショーネの一員。
姉の敵を取るために行動していたが、その敵がジョルノ(ブチャラティチーム)に倒されたことを知ったため、ジョルノに恩義を感じている。

近距離パワー型のスタンド、「ヴードゥー・チャイルド」の使い手で、人が持つ警戒心や物体にしみこんだ人の陰口を暴くことができる。

カンノーロ・ムーロロ


32歳の男で、スタンド使い。フーゴと共に行動するパッショーネの一員。
古臭いギャングファッションで着飾り、格好をつけたがるだけの薄っぺらな男だと思われていたが・・・

トランプカードに憑依している群体型スタンド「オール・アロング・ウォッチタワー」を操り、敵の居場所などの情報を「占う」ことができる。

麻薬チーム

本作における敵。麻薬製造などに携わってきたが、ディアボロ亡き後に裏社会の浄化を進めるジョルノらに狙われることになる。


マッシモ・ヴォルペ

25歳の男で、スタンド使い。フーゴとは大学の同級生。ズッケェロを捕えて麻薬漬けにした。
餓鬼のような姿をしたスタンド「マニック・デプレッション」は、異常に強化させるのと引き換えに身体を蝕んでいく。この能力は物質(本編内では塩)に込めることも可能で、この性質を活かして麻薬を製造することが可能なことから、ジョルノに最重要ターゲットとされている。

ヴラディミール・コカキ

70歳の男で、スタンド使い。麻薬チームのリーダー。パッショーネの結成以前から暗躍している大物マフィア。
霧雨状のスタンド「レイニーデイ・ドリームアウェイ」は相手が思ったイメージを定着してその思考に縛り付ける。その力は相手に「死ぬ」というイメージを植え付けたら、本当に死ぬことになるほど。

ビットリオ・カタルディ

16歳の少年で、全身に自傷の跡がある。サーレーを倒した。
短剣と同化したスタンドの「ドリー・ダガー」は、ビットリオの身体が傷ついた時に刀身に写った相手に対して傷のダメージの70パーセントを反射させることが出来る。

アンジェリカ・アッタナシオ

14歳の少女で、麻薬中毒患者。不治の病を麻薬でごまかしていた。
鳥の姿をした遠隔自動操縦タイプのスタンド「ナイトバード・フライング」は、標的の魂を追跡して末期の麻薬中毒患者と同じ状態にする。使い方によっては、相手を操り人形のように出来る。

その他の登場人物

ジャンルッカ・ペリーコロ

ジョルノに忠誠を誓うパッショーネの幹部。原作で、秘密保持のため拳銃自殺したヌンツィオ・ペリーコロの息子。

ズッケェロサーレー

原作にて、ポルポの遺産回収に向かったブチャラティ達を襲ったスタンド使いのコンビ。麻薬チーム抹殺の任務を与えられるが、返り討ちに遭う。

本作独自の設定

原作の設定の空白部分に無理なくはめ込んだ、本作独自の設定がいくつか存在する。また、原作のオマージュである遊び心あふれるセリフもある。

  • ヴォルペは、第4部「ダイヤモンドは砕けない」に登場するトニオ・トラサルディーの弟である。
  • フーゴの実家は祖父が違法スレスレのあこぎな手法で成り上がったものであり、凡庸な兄2人に比べて才能のあったフーゴは幼い頃から英才教育を強要され続けていた。13歳でボローニャ大学に入れたのも、実家が金で権利を買ったためであった。
  • フーゴが百科事典で殴打して重傷を負わせた教師は、フーゴのことを『マンモーニ』呼ばわりした。これはフーゴが最愛の祖母の死を引き摺っていたために成績不振となった事に起因する。しかし祖母を罵倒されたことがフーゴの怒りを買い、上述の暴行事件に発展した。
  • ポルポはディアボロが組織の禁じ手としていた麻薬で勢力を拡大しつつあることを知っていたらしいが、それを突き止める事が逆鱗に触れると恐れてフーゴに麻薬捜査を中断させた経緯がある。
  • シーラEの「ノックして、もしもぉーし」は、第2部ジョセフがメキシコ入りした際、絡んできたゴロツキに対して言ったセリフ。
  • ムーロロは原作で名称だけの登場だった情報分析チームの所属。暗殺チームの依頼で、燃えた写真を復元した。サンタ・ルチア駅前のライオン像が写っている写真だった。
  • また暗殺チームがディアボロに反旗を翻す決定的な要因となったソルベとジェラートの処刑は、ムーロロが2人の動向をディアボロに密告したことで実行された。さらに遡ると最初にこの2人にボスの秘密を調べることを唆したのもムーロロである(つまり本編で暗殺チームに起きた悲劇はほぼこの男が原因)。ムーロロはディアボロとリゾットを天秤にかけて対立を煽りつつ、どちらが勝っても自分が利を得られるよう双方へ協力と裏切りを繰り返しながら立ち回っていた。
  • シーラEの姉を殺したのはイルーゾォで、シーラEは姉の仇を取る為にパッショーネに入団した。
  • ブチャラティがチームの中で最初にスカウトしたのはフーゴであり、フーゴは初対面で彼の事をギャングと見抜いている。また、ブチャラティの私室には亡き父が使っていた漁網が飾られてある。
  • パープル・ヘイズの殺人ウィルスがフーゴ自身にも感染するという事実は過去にブチャラティと行った実験で確認している。脇腹に少量のウィルスを付着させ、肉体への浸食を確認した後スティッキィ・フィンガーズのジッパーで患部を切り離した。劇中でジョルノはこれに関して「能力が目覚めたとき君が死ななかったのは実に運が良かった。普通ならとっくに死んでいたはず」と述べている。
  • アバッキオの同僚であった警官を射殺したチンピラは、拘置所内で真夏なのに凍死したのは、ギアッチョに始末されたものと推測される。
  • アバッキオが組織への入団を決意した最初のきっかけがフーゴ。フーゴが自分と同じく「挫折した人間」であると見抜いた上で、その彼が自信を持って生きていられる理由が「組織への忠誠」と聞き、それに倣ったとされる。また、ブチャラティに向かない任務(幼い子供が対象に含まれる暗殺など)が命じられた際にはアバッキオと共に密かに任務に当たることがしばしばあり、半ばコンビのような関係でもあったという。原作本編でアバッキオがパープル・ヘイズについて妙なほどに詳しかったことへの理由付けにもなっている。
  • ナランチャはフーゴに助けられた後、組織に入るためにフーゴと再び会っている(ポルポのところへ行ったのはこの後らしい)。この頃からスタンド使いとしての資質が芽生え始めており、さりげなく出現させたパープル・ヘイズもしっかり見えていた。
  • ムーロロがメタリカ、バッド・カンパニー、ハーヴェストといった、過去の群体型スタンドについて言及している。スピードワゴン財団の研究によれば、群体型能力の持ち主は、心に大きな空洞を抱えているとの事。
  • トリッシュは第5部本編以前から母親とともに歌手として活動しており、ディアボロ戦後、組織に関わる事無く独力でCDデビューを果たした。
  • 後書きには「『根掘り葉掘り』という言葉が許せない人」への回答が書いてある。
  • 本書の地名について、「シラクサ」「シチリア」など日本語表記で収まりのよいものが用いられているが、文庫版のあとがきでは「『ベニスの商人』『ベニスに死す』という邦題が許せない人」に謝罪する文言が書かれている。まあいいじゃん。

余談

連載25周年の記念企画「ARAKI 30th & JOJO 25th / 2011-2012 JUMP j BOOKS Presents Special Project“VS JOJO”」の第一弾として発表された小説作品である。第5部の本編から違和感なく繋がる内容となっており、原作の補完としての完成度もあってファンの間では評価が高い。

オールスターバトルではフーゴの技に本作のものが採用されている。しかしアイズオブヘブンでは変更された(ゲームはifストーリーであり本作に繋がらないものとなっている影響だろうか)。

本作、「ゴールデンハート/ゴールデンリング」、アニオリは、特にフーゴの扱いが全て異なるオリジナル設定になっており両立しない(ただし、アニオリの方は統合しても差ほど違和感がない様に描かれており、解釈次第では一応辻褄は合う)。

関連タグ

ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風 
ジョジョの奇妙な冒険オールスターバトル・・・ストーリーモードのエクストラシナリオで、本作のラストが再現されている。

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