代表作品に『ブギーポップは笑わない』(ブギーポップシリーズ)、『ぼくらは虚空に夜を視る』(ナイトウォッチ三部作)、『殺竜事件-a case of dragonslayer』(事件シリーズ)など。
苗字は「かどの」と読む。一般にニックネームは「かどちん」。
あとがき――――上遠野浩平のいる概要
『ブギーポップは笑わない』で第4回電撃ゲーム小説大賞(1997年)を受賞してデビュー。時雨沢恵一、西尾維新、奈須きのこ等の作家に影響を与えたことで知られる。電撃文庫の方向性さらにはライトノベル全体の流れをファンタジーメインから学園モノ、伝奇、エブリデイ・マジックへと展開させるきっかけとなった作品の一つ。
作風はSF色が強く、超能力を中心にスペースオペラやロボット等の要素も投入される。先述の通り日常世界と接した非日常を描く作品が主軸である。事件シリーズ(戦地調停士シリーズ)のようにファンタジー要素を取り込んだミステリも見られる。
作風の最大の特徴として「夢を諦めることの美しさ」「夢を叶えることの虚しさ」を強調して描くことが多く、幸せを掴みとる、謳歌するようなキャラクターはほとんど現れない。
しかし「戦車のような彼女たち」では例外的に人が夢を叶える美しさを描いている。
上遠野の描く作品は多くが相互に関連しており、登場人物が共通したりある作品での事件が別の作品に影響したりといったケースが多い。しかし個々の作品あるいはシリーズは、一般に単体としても完結し、個別に読み始めることも可能となっている。
特に戦地調停士シリーズはクロスオーバー要素が薄いので、作者の作風を知りたければまずこれを読むと良いだろう。
その他
2011年には「ジョジョの奇妙な冒険」Part5「黄金の風」のノベライズスピンオフ、『恥知らずのパープルヘイズ -ジョジョの奇妙な冒険より-』を執筆。
更に2022年1月から連載がスタートした、Part4「ダイヤモンドは砕けない」のスピンオフ漫画『クレイジー・Dの悪霊的失恋』の原作を担当している。
関連イラスト
主な作品・シリーズ
しずるさんシリーズ