概要
ギャング組織『パッショーネ』幹部。右目が少々斜視気味の小柄な老人。スタンド能力は持っていない。
ポルポの遺産を回収したブチャラティ達の前に姿を現わし、その遺産を上納金として受け取り、ブチャラティを幹部に昇格させる。それと同時に、初任務として「ボスの娘トリッシュを護衛せよ」との指令を与えた。
その後、暗殺チームの追撃を退けつつ、ヴェネツィアへ向かうブチャラティ達に最終指令を伝えるべく、ムーディー・ブルースの再現映像の形で再登場。ボスへのトリッシュの引き渡し方法が記録されたディスクの隠し場所を教えた後『秘密保持』の為に、自ら拳銃で頭を撃ち抜いて命を絶った事実が判明する。
「ボスのおかげで十分に充実した、実り豊かな人生を楽しませてもらった」との言葉を遺していた。
ボスことディアボロの本性が、『吐き気を催す邪悪』である事実を、程なくブチャラティは知らされるのだが、ペリーコロはそんな彼の正体を知らずに体よく利用されて命を投げ出したのか、それともディアボロはペリーコロだけは信頼し、本当に『実り豊かな人生』を与えていたのか、それは誰にもわからない。
ブチャラティからは「ペリーコロさん」と敬語・敬称で接されており、ペリーコロの自殺を知った時も動揺を隠せないでいた。これらの態度から、ブチャラティには敬意を持たれていた事実が窺える(対比として同じく幹部であるポルポが『自殺』した時、ブチャラティは「なぜ死んだのかはどうでもいい。ポルポは死んで当然のことをやってた幹部だからな」と顔色一つ変えていない)。
物腰柔らかな好々爺であり、ナランチャが勘違いでトリッシュと揉めた時は、彼女に代わって「済まなかった」と謝っている。この気質がブチャラティから敬意を払われる所以なのだろう。
アニメ版での追加描写
ジョルノに対して「キミのことはブチャラティから聞いとるぞ。パッショーネに入ったからには家族も同然。ワシのことは気兼ねなくペリーコロさんと呼んでくれ」と声をかけている。
100億リラ分の隠し財産をカバンにしまう際に、ナランチャとミスタから「もう少し見させてほしい」との態度を取られた時は、笑ってあしらっている。
小説版『恥知らずのパープルヘイズ』
スピンオフ作品である『恥知らずのパープルヘイズ』には、彼の息子ジャンルッカ・ペリーコロが登場。父の後を継ぎ、ボスがジョルノに代わった『パッショーネ』の幹部を務めている。ペリーコロにも『ヌンツィオ・ペリーコロ』のフルネームが設定された。
さらに同作では彼がパッショーネに入った経緯も語られており、ジャンルッカが幼い頃に大病を患って医者にも見放されていたところを組織に救われ、その恩に報いるために親子共々入団した過去が明かされた。
これを踏まえると、彼がボスに与えられた「実り豊かな人生」とは自分よりも先に死ぬはずだった息子の命を救ってもらった恩義を指しているとも考えられ、彼が秘め持つ自ら命を捨てるのさえも厭わないほどに強い、組織とボスに対する忠誠心の理由が補強された。
また、トリッシュ護衛任務におけるディアボロの真意と本性を知らなかったのだとすれば、「息子の命を救ってもらった恩」で忠誠を誓うヌンツィオにとって「ボスの娘を守る為に自ら命を捨てる」のは至極当然の行動だったのかも知れない。実際ジャンルッカは父の死(自害)を知った際には「俺の代わりにボスに命を捧げたのだ」と即座にその行動の意味と重大性を理解し、近い内に起こるであろう組織の激震に備えていた。
余談
劇中では一度も護衛チーム(ひいてはジョルノ個人)と敵対しなかったが、実は明確に登場したパッショーネ構成員の中では、護衛チームのメンバーを除くとほぼ唯一と断言して良い程に希少な存在だったりする。もっとも、それはブチャラティが組織を裏切る前に彼が自害したためであり、もしその後も生きていたとすればボスの忠実な部下にして上位の幹部である彼が、護衛チームの強大な敵となる展開は想像に難くない(ただし、ペリーコロ自身はスタンド使いではないので、どのように護衛チームと戦うのかが想像できない)が……。
敵対しなかった事実に加えて、言動から窺える物腰の柔らかさや組織への忠誠心の高さなどから、多くのファンからも「いい人」と評価されている。ギャングの幹部に対する批評としては少々違和感があるが、上述の通りブチャラティが素で敬意を払っていた実例を考えれば強ち間違いとも言い切れないだろう(そのブチャラティもジョルノから「いい人」と評されている)。
PS2版のギャラリーモードのモデルリスト機能を用いれば、ペリーコロに無駄無駄ラッシュをさせるのも可能(※飽くまでモーション遊びであって、実際にペリーコロでプレイ出来る訳ではないので注意)。