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概要編集

右眼と左眼の視線が、それぞれ別の方向に向かっている状態、またそのような症状が現れる病気のこと。

主に片方の眼は目標とする方向(焦点を合わせたいもの)に視線が向かうが、もう片方は目標とする方向に向かわない状態を指す。まれに、左右どちらも目標とする方向に向きにくい場合もある。

ときどき視線がずれる「間欠性」のものと、常に視線がずれている「恒常性」のものに分かれる。

似た言葉に「斜位」があり、これは両眼でものを見ているときは視線がずれないが、片眼を隠して両眼の関係を絶ったときに、隠した方の眼の視線がずれてしまう状態である。


俗に眇(すがめ)、僻目(ひがめ)、やぶにらみ、ガチャ目ロンパリ寄り目と言う。

なお「眇」は古語では片方の眼が悪いこと、片方の眼を(意図的に)細める・閉じていることや、横目で見ることも指すため、文脈によっては注意が必要である。

また「僻目」も古語では見間違い、見誤ることを指すことがある。斜視のことを指す「ひんがら目」は「ひがめ」が転訛したもの。

「ロンパリ」は、「ロンドンとパリくらい離れている」、もしくは「一方の眼でロンドンを見つつ、もう一方の眼でパリを見ている」さまに喩えたものである。

ただしこれらの語は身体障碍を揶揄する目的で使われることが多い言葉であるため、差別用語とされることがある。


人口の3%程度に見られるもので、決して珍しい病気ではない。その殆どが小児期に発生するものである。

原因は、多くは生まれつきの目の周りの筋肉や神経の異常によるものである。近視遠視(※また、強い近視・遠視によりピントを調整する力が過剰に働くことで斜視になることがある)のように加齢とともに進行することも多いため、子供の頃に無症状、もしくは無自覚で起きた斜視が、成長過程で進行し、大人になってから症状が現れたというケースも存在する。

後天性のものとしては、事故などで眼球や目の周りの筋肉・骨に強い力が加わることや、眼の病気、脳梗塞などの後遺症として起こる場合が多い。網膜剥離、脳出血などが原因の視野欠損、あるいは薬物などの中毒で目の焦点がうまく合わせられず斜視になることもある。


後述するように、左右で見え方が違うことで立体視ができにくくなるなど正常なビジョンへの悪影響が大きいことに加え、審美的な観点からも「怖い」「不気味」と思われることがあり、気にする人は多い。

一方、軽度の場合、対面であっても視線が合いにくい、どこを見ているかわかりにくいということから「ミステリアスでクール」と好意的な印象を抱く人もいる。特に内斜視の場合は黒目が大きく見えるため可愛いと感じる人も少なからずおり、内斜視に関するフェチも存在するほど。


フィクションでも時折登場するが、実際の病気として扱われる事は少なく、主に混乱または正気を失った状態や、何を考えているのか分からないアホの子的な表現として用いられる。

漫画やアニメにおいては、特に斜視という設定でなくても、デフォルメの一種として「顔は正面向きだが視線は軽く横向き」「常に極端な寄り目」などの表現が用いられる事が多い。

このほか、勝新太郎は『座頭市』にて視力をほとんど失っている表現として常に白目を剥いた(常に真上、もしくは真下に視線を向けて瞼を少しだけ開くことで、黒目が映らないようにしている)状態で演じており、同作以外でも視覚障害の表現の一つとして白目や斜視が用いられることがある。


症状と治療編集

斜視になっている方の眼が向いている方向で、それぞれ内斜視/外斜視、上斜視/下斜視と分けられる。


片方の眼はカメラONで焦点が合っており、もう片方の眼はカメラOFFの状態で焦点に合っていない位置を向いていると表現できる。

OFFと言っても視界そのものが塞がれているわけではないため、左右差は生じるものの「視る」こと自体はできる。このため、より正確に言えば「カメラを向ける動作」の切り替えがうまくいっていない状態である。


両眼で揃えてものを見ることによる立体視ができにくくなるため、ものの形や正常な距離感がうまくつかめなくなってしまう。また、ものが二重に見える「複視」が起こりやすい。

単純に「ものが見えにくい」というだけでなく、左右の視力差が大きくなってしまうことで自動車などの運転免許の取得が難しくなったり、正常な方の眼まで悪くなったり(弱視)する悪影響がある。片方だけ瞼が開きにくい眼瞼下垂に似た症状が出ることがしばしばあり、眼精疲労も普通の人より起こりやすい。


現代では、軽度のうちから専用のメガネやアイパッチ、アイトレーニングなどを利用して、早期に治すことが可能である。近視や遠視が原因の場合はメガネやコンタクトレンズの使用で改善することが多い。

矯正などでの治療が難しいほど進行してしまった場合は、主に手術で目を動かす筋肉の位置を調整して角度を正す方法が取られる。

両眼視の機能は5〜6歳頃までに出来上がると言われており、8歳頃までに治療を始めないと効果が出にくいとされるため、生まれつきの場合は特に早期から治療に取り掛かることが重要である。

一方、手術を受けて回復しても数年〜数十年かけて再発する患者もおり、ごく軽度であれば特に治療を行わず様子を見ることもしばしばある。


 

斜視の人物編集

実在の人物

架空のキャラクター



関連イラスト編集

無題コロ助

ガチャ目ラーメン大好き小池さん


関連タグ編集

 視線 バラバラ

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