陳宮とは三国志時代の人物。字は『公台』。
概要
曹操と袂を分かつ原因は未だ明らかにはなっていないが、演義においては、次のような経緯が載せられている。曹操は、董卓を暗殺しようとするも失敗し、逃亡を図る。これを捕縛したのが陳宮であったが、陳宮は董卓の人物に疑問を感じ、曹操の志に感服し共に逃亡する事を決める。その逃亡の途中、二人は旧知の間柄である呂伯奢の家に匿われる事となった。しかし、呂伯奢の家で、刃物を研ぐ音を聞いた曹操は、呂が二人を敵に差し出そうとしているのではと疑った。そして、曹操は、呂伯奢の家の者を皆殺しにしてしまった。あとから、刃物を研ぐ音は、肉をさばいてもてなそうとする準備であることが分かるも、曹操が悪びれる様子が全く無かったため、陳宮は憤慨し、曹操の元を去ったとされる。
以上は演義の話であるが、三国志正史では、次のような話となっている。曹操は呂伯奢に匿われるが、呂伯奢の子どもたちが恩賞目当てに曹操を殺害しようとする。曹操はこれを防ぎ、逃げ出すことに成功するというもので、呂伯奢は殺されていないし、陳宮に至ってはこの場面で影も形もなかったりする。正史では、登場した時点で曹操の臣下であり、曹操に仕えた経緯も、呂布に寝返った理由も不明である。
いずれにせよ、曹操による陶謙攻めに乗じ、呂布を奉じて曹操に対し反乱を起こした。
以降呂布の軍師として様々な献策をするが、必ずしも用いられたとはかぎらず、それどころか呂布に対しても反乱を企てたとして疎まれた。結局呂布は滅亡。陳宮も捕らえられ、その才能を惜しむ曹操に降ることをよしとしなかった彼もまた198年の刑場の露と消えた。
上述の通り曹操に対する反乱の動機が不明であるなど（ゆえに演義を含む創作作品では様々な解釈がされている）、人物や実績に対する評価はまちまちではあるが、死に際して曹操がその才を惜しんだことは正史にもあるので、軍師としての能力は優秀であったというのが定説である。
なお呂布に疎まれた理由についてだが、史実にて呂布の部下・郝萌が反乱を起こした際、捕らえられた部下の曹性が首謀者に陳宮の名を出した頃から、呂布は陳宮の献策を無視し始めている。そして下邳の戦いの頃には陳宮の意見はほとんど通らないほどに関係が悪化してしまった。
創作作品において
横山光輝三国志
CV:鈴置洋孝
おおむね演義作品での展開通り。底本である吉川英治版では最後に曹操と論戦を交わすが丸々カットされ、最初の登場時と再登場時で顔が完全に変わっており、漫画版では最後は呂布とまとめて斬られたようであるが（描写としては判然としないが）、アニメ版では、攻めこんできた曹操自らに斬られる最期を遂げる。
蒼天航路
そのギョロ目が特徴的。呂布を選んで反乱を企てたまでのあたりは前述の通りだが、人間関係はむしろ良好。呂布が唯一信頼していた人物であり、裏切った配下が陳宮を捕縛して曹操軍のもとに連行しに行った際に絶叫した場面は名シーンである。
英傑大戦
旧三国志大戦のリメイクされたイラストで登場。
玄勢力所属、時代三国志の武将として所属。
1コスト武力1知力8の騎兵で特技に伏兵を所持しており、高知力伏兵の為に開幕に強いものの武力が最低値の突撃が出来なければ足を引っ張りがちになるという一長一短のスペック。
計略は必要士気3の「破滅的な献策」。
自城に1割弱のダメージを受けるとうデメリットがあるもの、勢力不問かつ戦場全体にいる最も高い味方武力を上げるという強力なもの。
当初、武力上昇値が10、効果時間がそこそこある士気3とは思えない程凶悪な性能をしていた且つ陳宮の実装された時期は、稼働と同じでカードプールが狭かった為、「陳宮大戦」、「陳宮のメタは陳宮」と揶揄された。
その為、稼働から1週間で即下方修正され、武力上昇値７、効果時間が2/3になり、必要士気とデメリットに見合ったものへと落ち着いた。
「危うき道なれど……この陳宮引き返すことは出来ぬ」
DRAGONSISTER
（左から1番目）
「人並み外れた能力を持つ英傑が女として生まれる」呪いが蔓延した世界で、なぜか正史・演義通り男に生まれた人物。当初は董卓陣営の軍師その2として登場。董卓（美女好きな女武者）や李儒（暗めの女軍師）から信頼され、呂布（好戦的な少女武者）とは自宅にお邪魔して贈答品をチェックする仲。董卓の没後は呂布の軍師となり、彼女からは重臣通りこして相棒扱いされる（呂布に言わせると、奪った城は自分と陳宮のもの）。そんな呂布を天下人に押し上げようと画策する。
真・三國無双シリーズ
7猛将伝でついに脱モブ。野心が強く、自らの出世のためにはあらゆる犠牲も厭わない。
詳しくは此方→陳宮(三國無双)
恋姫†無双シリーズ
Fateシリーズ
『Fate/GrandOrder』でサーヴァントとして登場。詳細は陳宮(Fate)へ。
