概要
漫画『DRAGON SISTER! -三國志 百花繚乱-』(ドラゴンシスター!さんごくしひゃっかりょうらん)の表記タグの一つ。
ピクシブ投稿作品には、これ以外にも「ドラゴンシスター」「DRAGONSISTER!」という表記がある。しかし、前者は正式タイトルと異なる片仮名表記で、後者はそのタグの付いた投稿作品数が少ないため、本記事を「親記事」として扱い、作品内容の詳細を記すものとする。
作品解説
単行本は、BLADE COMICSより全6巻。
第1巻~第4巻収録分 - 『コミックブレイドMASAMUNE』2003年夏季号から、2007年初夏号まで連載。張角が太平要術の巻物を使うところから、董卓の死までを描く。
第5・6巻収録分 - 『月刊コミックブレイド』に移籍。同誌の2007年10月号から、2008年9月号まで連載。徐州牧となった劉備が呂布と再会するところから、蜀の建国までを描いて最終回を迎えた。
歴史書『三国志』(以下、正史)および小説『三国志演義』(以下、演義)の世界を舞台とした漫画だが、登場人物の大半が女性として登場する(その理由は本編序盤で語られる)
物語は基本的に演義沿いだが、劉備と呂布が協力して黄巾党と戦ったり、劉備が曹操側として「官渡の戦い」に参加したりと、本作独自のエピソードもある。
「妖術使いが強大な妖術を使う」という中華風ファンタジーな展開は前半のみで、黄巾党が滅びてからは、剣・弓・槍・騎馬といった古代中国の科学技術や文化の域を出ない兵器同士の戦いとなる。ただし、主要な登場人物には演義(14世紀執筆)に出てきた特徴的な武器を使う者もいる。
あらすじ
後漢末期と呼ばれる時代の中国。漢王朝が興って三百年、朝廷は腐敗し、天変地異が相次いだ。
民は飢え苦しみ、国家への不満は募る一方であった。
世の乱れを憂う張家の三兄弟は、強大な力を持つ「太平要術の巻物」を用いて新たな国を創ろうとするが、術を発動させる瞬間、長男・張角が邪(よこしま)なことを考えだした。
「これから生まれてくる英雄英傑たちを女にしてしまうのはどうであろうか…」
こうして、歪んだ呪いが国中に作用してしまった。張角らは強大な妖力と不老の肉体を持つ幼い少女になり、後に人並み外れた能力を持つ男性と、超人的な能力を持つ女性が生を受けるようになった。
それから数十年後、恐るべき妖術使いとなった張角の率いる反乱軍「黄巾党」と、退廃した漢王朝が出撃させた官軍の戦いは混迷を極めていた。それは、男尊女卑の世で日陰者を強いられていた有能な女性たちが台頭する機会でもあった。
漢王室の末裔だが、己の非力さから自信を持てずにいる青年 劉備。彼が天下屈指の力を誇る二人の女武者と義兄妹になり、新たな光明が生まれた…。
登場人物
劉備軍
主人公。緑色の髪を短くまとめた青年。
自分のことを「頼りない人」だと思っているが、奇抜な発想力と、人並み外れた人徳の持ち主。
あと、女装力も高い。
ヒロイン1&2。
関羽(画像左)は、冷静沈着な女武者で、劉備を「兄上」と呼ぶ。
張飛(画像右)は、明朗快活な女武者で、劉備を「兄貴」と呼ぶ。
劉備に仕える男武者。ムードメーカー。
董卓の台頭時に劉備たちが出会った少女学者。第5巻より、劉備軍の女軍師になる。
張飛より少し年下の青年武者。実は…。
諸葛亮の妻…ではなく従姉妹の工学者。
その他男性陣
画像左から順に、陳宮、劉備、曹操、袁紹
董卓に仕える男軍師。
董卓亡きあと、呂布を天下人に押し上げようと策をめぐらす。
官軍の男武者。
栄光と没落を繰り返し、後半から強大な勢力を治める。
正史や演義と比べると女への執着は薄い。
名門出身の男武者。
家柄や性別に拘るが、功績を立てた者は素直に賞賛する。
名門出身の男武者。袁紹の異母弟。
その他女性陣
辺境出身の女武者。長身美女。
董卓に仕える女軍師。
董卓に仕える女武者たち。
董卓に仕える少女武者。董卓を「おばさん」と呼ぶ特権を持つ。
董卓亡きあと、陳宮の協力で新勢力「呂布軍」を立ち上げる。
司徒(上級大臣)である王允の養女。呂布から「ママ」と慕われる。
あくまで偶然のことだが、劉備と顔立ちが似ている。
曹操の従姉妹で、彼に仕える女武者その1。
眼帯をつけた黒髪長身クールビューティー。
曹操の従姉妹で、彼に仕える女武者その2。
小柄な萌えっ娘。
女体化した者
張家三兄弟の長男。黄巾党の首領。
呪いを暴走させてしまい、「のじゃ」口調の美少女妖術師になってしまう。
張家三兄弟の次男。黄巾党の最高幹部。
お調子者の美少女妖術師になってしまう。
張家三兄弟の三男。黄巾党の最高幹部。
落ち着きのある美少女妖術師になってしまう。
余談
前述のとおり演義の世界を舞台としており、劇中でも2~3世紀であることを示すナレーションが出てくる。
…が、登場人物の間で「ハーレム」「ストレス」「パワー」といった横文字言葉が普及している。
劇中では第4巻末尾から「官渡の戦い」まで15年経ったことが解る描写があるのだが、どの登場人物も経過年数に見合った加齢をしておらず、そのことを疑問に思う者もいない。
これも太平要術の暴走によるものと思われるが、作中では明言されていない。
第5巻から、主要人物の髪形や服装が一新される。特に関羽と張飛は髪の色まで変わっており、そのことを疑問に思う者もいない。
これも太平要術の(以下略)。
別名・表記ゆれ
ドラシス - 略称
関連タグ
- 恋姫†無双 - 2007年1月に発売されたゲーム。「演義の登場人物が女性として登場する」点が共通している。ただし、ドラシスよりも女性比率がはるかに高く、お色気描写やファンタジックな展開が多い。
- 転生貴族の異世界冒険録 - nini氏が漫画版を執筆し、マッグガーデンより出版している。