プロフィール
生没年:155年〜199年(享年45歳?)
字:公路
仲での称号:仲皇帝(自称)
後漢での官位:長水校尉・後将軍など
異名:墓の中の骨(曹操から)・路中捍鬼袁長水
概要
史実における袁術
後漢の名族・汝南袁氏の生まれ。袁紹は従兄または異母兄と伝わる。
若い頃は鷹狩りを好む任侠肌の人物だったという。
袁紹については宮廷を牛耳っていた宦官の掃討や、董卓の征伐では協力するが、早い段階から皇帝への野望があり劉虞の推戴をめぐって対立する。曹操や劉表を取り込む袁紹に対抗して、袁紹と劉虞を憎む公孫瓚と結んだり、曹操に追われていた呂布を保護したりした。しかし配下の孫堅が劉表との戦いで敗死したり、破竹の勢いだった公孫瓚が袁紹に界橋の戦いで敗れたのを機に押され気味となり、自身も曹操との直接対決で敗れるなど自陣営が振るわず、劉表に退路を断たれ根拠地の南陽を失う。それでも、支配者・陳温の死によって混乱していた揚州に目を付け強引に乗っ取り寿春を新たな本拠地とした。更に孫堅の遺児・孫策の働きもあって勢いを取り戻す。
その後、献帝の窮状を聞いて後漢の命運は尽きたと判断、西暦197年に皇帝を自称して仲王朝を建国した。しかし実態がまったく追いついておらず、従う諸侯はほとんどいなかったどころか曹操によって逆賊に指定されてしまう。
加えて袁術自身の極端な贅沢とそれによる重税のため勢力は衰退し、離反者も相次いだ。この時、孫策も離反している。その後は呂布との関係を強化しようと婚姻の使者を送るが「あんなクソ野郎に俺の可愛い娘をやれるかボケ(意訳)」と断られた上に使者を殺され、呂布とは敵対関係になる。結局曹操と対抗するため両者は同盟関係になるが、かつての呂布の裏切りによる不信感から連携がとれずに連戦連敗。結果、呂布は曹操に滅ぼされ袁術も滅亡の瀬戸際に立たされる。
この時袁術は「いずれ袁紹と曹操が戦うだろう」と判断し、大軍を擁する袁紹を頼ることに決める。しかし199年、これまた因縁ある劉備に攻められ敗走中に病で急死した。一説には蜜を欲しがったが、無いと知って怒りのあまり血を吐いて悶絶死したと伝えられる。
内政手腕の無さに加え皇帝を僭称したことから、正史の評価は著しく低い。
とはいえ(自滅したとはいえ)最大勢力を誇った時には河北を制しつつあった袁紹と並び天下に覇を唱えるだけの勢力を築き上げたり、陸績(陸遜の親族)の孝行息子ぶりを評価しているなど、必ずしも家柄だけの無能であったとは言い切れない事は彼の名誉のために付記しておく。
ちなみに孫策から『伝国の玉璽(歴代王朝に代々伝わる皇帝の印)』を手に入れたという話は後世の創作である。
創作物では上記のような絶頂から一気に没落というコンボをかましたせいもあり、ほぼ確実にバカ・ネタキャラ化される。仕方ないね。
一族
ちなみに早世した袁基の後は袁紹の長男・袁譚が継いだ。袁術・袁紹の従兄の袁遺は袁紹派であり、楊州を巡り袁術と争い敗北し家来に殺されている。また楊脩の母は袁術の姉妹である。
創作作品において
コーエー・三國志シリーズ
ネタ君主の一角として「陛下」の愛称で親しまれている。ただし、能力的にはネタ一辺倒というわけではなく知力方面がそこそこ評価されてることが多いので阿斗ちゃんの能力よりはよほどマシ(また、作品+シナリオによっては玉璽によって魅力が強化されてる事もある)。
三国志Ⅵでは彼を主役にしたショートシナリオ『皇帝・袁術』がある。
真・三國無双シリーズ
袁術(真・三國無双)を参照
三国志大戦
3の稼働当初は群雄所属。後に漢軍版が2枚も登場したが、その1枚はデトロイト・メタル・シティのヨハネ・クラウザーⅡ世が扮した物となっているが武力特化型、かつ計略は相手の妨害効果を跳ね返すという物だが、知力が最低クラスであるので使いどころは難しい。
後に群雄版と同じ攻城兵、更に武4・知・4のコスト1.5が登場しておりこちらは「自身の武力と城攻撃力が上がり、部隊が巨大化」と強力。Ver3.59にて武力上昇が10→12と強化され同じく乱計略持ちの魏諷と許攸が上方修正を受けたのでランキング入りを果たしている。
蒼天航路
概ね演義のイメージを踏襲している。初登場期は袁紹に似たシブメンだったが回を追うごとに猿のような見た目になっていき、他の登場人物からも事あるごとに猿呼ばわり(特に呂布・孫策など)される。最後は本当に猿そのものの見た目になってしまう。
一騎当千
主人公の所属する南陽学院番長だったが、既に幽霊生徒になっている。…と言うか、アニメでは本当に死んでいた。
原作漫画では「無能かつ人徳も皆無」という設定ながら一応存命はしており、クソの役にも立たないと左慈元放に見捨てられて夏侯淵妙才にボコボコにされた挙句、追放処分を食らった。
「真・恋姫†無双」
美羽を参照。
十三支演義
声:伊藤健太郎