概要
黄金色をした鳥。
その正体は巨人の国「ヨトゥン」の始祖であり『始まりの巨人』と呼ばれている者。
後に生まれた巨人達を「我が子」と呼んでいる。大昔にヨトゥンの子供達が自分の力を巡って争いを起こし、その様子に耐えかねたため「ヴェズルフェルニル」という名の鳥の姿に変え、当時ヨトゥンの領土だった森に移り、長い眠りについた。
子供達は始祖を探し続けたがやがて諦め、自身の存在も忘れ去られて伝説として語られるようになってからは始祖が眠る森を独立時のニザヴェリルの者達に譲った。
当人は自分が忘れ去られていれば無用な争いが起こらなくて良いと考えていたが、シアチがより強い力を求めて森を狙っていることに気付き、彼女の手から逃れるために森を彷徨っていたところをシアチとの力の差に嘆き、力を求めているダグの声を聞きつけ、彼女が始祖の力を与えるに相応しいかどうかを確かめるためわざと攻撃をしかけた。
そして上手く攻撃をいなしたダグを認め、「力を正しいことのみに使わなければその身を炎で焼く」と忠告し、彼女に始祖の力を授けると魂のみの自身はダグの鳥に憑依しその中で眠りについた。
余談
元ネタは北欧神話に登場する鷹の名前で「風を打ち消すもの」を意味する。『ギュルヴィたぶらかし』の記述ではトネリコの樹(ユグドラシル)の枝に留まっている1羽の鷲の眉間にと留まっている鷹こそがこのヴェズルフェルニルとされている。
ダグの話によると現在のヨトゥンの巨人達は始祖がいた時代と比べるとだいぶ弱体化が進んでおり(それでもまだ困るほどのものではない)、そのためダグは自分より後の巨人達が戦えなくなる危険性があることを考えており、戦う必要が無くても生きていける国ができないか模索している。