特に日本においては以前飛ぶ鳥を落とす勢いだった芸能人や作家、スポーツ選手などがピークを過ぎてすっかり零落し、話題さえならなくなるような人物に対し、冠に付けて落ち目作家や落ち目タレントなどと呼ぶことが多い。本人にとっては酷な現実でもあるが、それをバネに巻き返した例も少なくない。
昨今ではスラングでオワコンともいうが、本来オワコンとは終わったコンテンツのことであり、人に対して使う言葉ではない。
落ち目になった人物の捲土重来例
- 大江健三郎 かつて文壇のスターダムに立っていた作家だったが、1980年代には次第に発行部数を落としていき、村上春樹や吉本ばななが注目されていく一方で新作すら話題にされず落ち目にあった。しかし、そのさなかに発表した作品『M/Tと森のフシギの物語』が海外で高く評価されノーベル文学賞受賞のきっかけとなり、再び注目されるようになった。
- 椎名高志 週刊少年サンデー所属の漫画家。GS美神が小学館漫画賞やアニメ化などのヒット作になり、当時のサンデーコミックス最多巻数記録を樹立(全39巻)したが、次作の『Mr.ジパング』は作者の都合にて一桁で完結(セールス不振ではない)、その次の『一番湯のカナタ』では全3巻の短命打ち切りとなる。だが、次に発表したのが本人にとってもう一つの代表作となり星雲賞も受賞した『絶対可憐チルドレン』である(当初は、短期連載で読者を反応を見ていた)。
その他芸能人やスポーツ選手で落ち目から巻き返した不屈の人物は多い。