概要
シャゴホッド(ШАГОХОД)とは、ロシア語で「一歩一歩踏みしめるもの」という名を持つ戦車であり、最大の特徴としてIRBM(中距離弾道ミサイル)を一基搭載可能な戦車である。
1961年にソ連の秘密設計局、OKB-754の所長であったソコロフにより設計・開発が始まる。
作中当時は東西冷戦の最中にあり、ソ連・アメリカともに自国から核兵器を相手に打ち込むには大型のICBM(大陸間弾道ミサイル)が必要であった。しかしICBMの運用には巨大なサイロが必要であり、設置場所を固定せざるを得ないなど運用には難点が多かった。
そこでシャゴホッドは単独作戦行動が可能であり、かつ迅速な展開が行うことのできる核搭載兵器として開発された。
特徴としてシャゴホッドには「射程合成延伸システム」という方式を採用されている。
これはシャゴホッド本体を時速500kmまで加速させることにより、あらかじめ加速された状態でミサイルを打ち出す方式で、本来であれば4000kmが限界であるIRBMをICBM並みの10000km以上の射程を実現させることに成功。ヘリコプター5機で空輸が可能であり、4.8kmの滑走路・またはそれに準ずるものがあれば、ソ連領土内の全地域からアメリカ本土に核ミサイルを落とすことができる恐るべき兵器となった。
機体は前部の本体と後部のIRBM搭載用のカーゴによって構成されている。
本体は全面に装着されたドリルと回転させることにより推進し、カーゴはホバーを採用することで悪路も難なく進むことができ、カーゴにはIRBM射出時に加速するためのロケットエンジンが取り付けられている。
また、機体に施された装甲は非常に堅牢であり、屋内で発生したロケット用燃料の爆発から無傷で脱出し、対戦車ロケットRPG-7の直撃も余裕で耐える強度を持つ。
加えて本体には多数の自衛用銃火器が搭載されており、重機関銃や対空機銃・対戦車ミサイルなどが装備されており、開閉式装甲板の内部には大量の重機関銃を纏めた兵装を隠し持っている。
