アビスの指導者
あびすのしどうしゃ
余所者は、この世界に属さない。
旅には、必ず終わりがある。
だけどアビスが神座を呑み込むまで、自分と天理に安息はなく、あるのは戦争だけ。
概要
ACT.PROLOGUE“モンド”に於いて、「異邦の旅人である双子兄妹」の内、プレイヤー選択により主人公にならなかった方は、アビス教団に於いて重要な存在に位置すると示唆されるシーンが見られた。
また、公式ストーリームービー『双子』においては、上記の台詞を述べた後に、崩壊する城を疾走するも、国と思しきものが崩壊する様を見ることしか出来なかった姿が写し出されている。
この際、国を滅ぼしたと思われる物体は天理の調停者の手繰るそれと酷似しているが、関係性は不明である。
そしてその予言は真実となり、主人公が探し求めていた片割れは、アビスの魔術師たちが「姫様/王子」と跪づく首魁として姿を現すのだった。
アビス教団の魔術師から「とある企みに予想外の邪魔者が入った」と報告され、「風神が再び王座に就くというのか」という問いかけに対し、帰ってきたのは「残念ながら、邪魔者はあなたの肉親である」というものだった。
弾かれたように走る指導者が目の当たりにしたのは、ヒルチャールと戦う旅人の存在だった。
曰く旅人より先に目覚め、一度「旅」をしたらしく、謎の男ダインスレイヴとはその時同行していた仲間だが、現在は彼の事を敵と呼び、彼の側についている主人公を諭して引き離そうとした。
そして「一緒に帰ろう!」という主人公の言葉も聞かずに、「終点に辿り着けば、この世界の淀みを見届けることができる」と謎めいた言葉を残して使徒と共に去ってしまう。
やっとつかんだ手掛かり。しかしそれは敵になるかもしれないという望んだ形とは大きくかけ離れたものだった。混乱する旅人とパイモンだが、真実を知るためにも歩みを止めるわけにはいかず、以降も手掛かりを求めて、しばしばダインとカーンルイアの痕跡を調査する事になる。
余談
「旅人」と「指導者」が絡むカーンルイア関連のムービーでは、お互いに対してプレイヤーが付けた名前お構いなしに、「空」と「蛍」というデフォルトネームがボイス付きで呼称される(蛍は空に対し「お兄ちゃん」とも呼んでいる)。
サービス開始前~開始直後頃に流れていたテレビCMで映されていたキャラクターの集合絵やゲームのインストール画面のイラストでは空は描かれているのに蛍がハブられていたり、上記の公式ストーリームービーの内容も踏まえると、当初公式的には空を主人公(プレイヤーキャラクター)として推していた様子だった。
しかし蛍の人気などの影響もあってか、後に公式イラストで主人公が描かれる際には空と蛍が両方並ぶ機会が増えてきていたり、ゲーム内でもWEBイベント「岩港珍奇行紀」でプレイヤーの実際の主人公の性別に関係なく蛍が主人公(イベントでの名称は「旅人」)という形で話が進み、新規のイベントイラストも実装されるなど、蛍の「主人公」としての立場も見直されてきている。
特に岩港珍奇行紀では、明確なセリフがほぼ存在しないゲーム本編中とはうって変わって蛍にもしっかりとセリフが設けられており、パイモンや鍾離、タルタリヤ(ちなみにタルタリヤのイベントでの名称は「公子」)との会話や交流、彼女のデフォルトの性格が描かれたことで注目を集めた。
なおムービー中に踏みつけた花は蒲公英の綿毛であり、その花言葉は「別れ、別離」である。
後にダインスレイブが主人公に「以前は旅をしていたがもう旅をしていない。旅は疲れるからな」とも語っている。
これらが何を意味するか、それはこの先明らかとなるだろう。
また、兄と妹では「指導者」としての雰囲気にも差異があり、空(兄)の場合は感情を押し殺した様子だが、蛍(妹)の場合は淡々としていて無表情という違いがある。
このため、プレイヤーたちからは「蛍の方が闇落ち感が半端ない」という声が続出している。
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この先、更なるネタバレ注意
Ver.1.4にて追加された魔神任務において、500年前にテイワットにやってきたこと、そしてあの謎多き古国カーンルイアの滅亡を目の当たりにしたことが判明した。
500年前テイワットにやってきた二人だが、後の指導者は先に目覚め、カーンルイアの滅亡を目の当たりにしてしまう。そしてこの滅亡がきっかけとなって世界に天変地異が引き起こされると確信し、後に目覚めた片割れを説得しテイワットを後にしようとする。しかしそこで天理の調停者が出現、二人は戦いを挑むものの惨敗。その後封印され、テイワットに落とされた。
旅人は後から目覚めたこともあってよく状況を理解していなかったが、後に様々な情報を得てあの出来事がカーンルイア滅亡だと気づく様になったという。
そして主人公よりも先に目覚め、経緯は不明だがアビス教団と接触したらしく、カーンルイアや天理についてもかなり深い知識を持っている模様。
そして「神座を下す」という教団の目的の前に「天理」との戦いに向けて準備を進めているらしい。
なお、この「天理」があの天理の調停者のことを指しているのかは不明だが、前述の通りカーンルイアを滅ぼしていた謎の物体が彼女の手繰るものと酷似しているため、ほぼ彼女で間違いないと思われる。
また、公式が公開した縦長ポスターに記されていたテキスト、"汝の祖国は滅び、宮殿は塵沙となった。汝は世界を有し、天地を抱く者の筈だった。しかし亡国の末裔よ、過ぎ去った時間に嘆かないで…───K・K"という文章と部下の呼び方、およびとある風の翼に秘められた物語から、カーンルイアでは王に近い重要な役職についていた可能性が極めて高い。また、おそらく上記の「祖国」とはカーンルイアのことであり、自らがカーンルイアの希望となる事を決意した時に「世界を有し、天地を抱く者」たる資格を失ったものとみられる。