ナムリス
なむりす
ナムリスとは「風の谷のナウシカ」に登場する人物である。
概要
土鬼(ドルク)諸侯国連合帝国神聖皇帝。神聖皇弟ミラルパの兄。皇弟との兼ね合いもあり、主に皇兄と呼ばれる。
残酷で虚無的な快楽主義者で、皇弟以上に冷酷な性格をしている。
4巻で描かれた回想では皇弟同様に覆面をしており、皇弟の1.5倍程もある超巨漢だったが、5巻で実際に登場した際には少年のようにすっきりした姿になった。
弟のミラルパのような超常の力を持たなかったために、100年以上もミラルパに実権を奪われ日陰者にされていた。だがナウシカを倒そうとして返り討ちにあったミラルパを謀殺した後、不死の人造生物ヒドラを率いて帝国の実権を掌握し、今までの憂さ晴らしと言わんばかりに活動を開始した。
ヒドラとの移植手術を繰り返し、若さを保っている。
剣術の腕は相当なもので、ナウシカと互角に渡り合う事ができる。
ちなみにナウシカは皇弟直属の近衛兵を瞬殺する強さであるから、少なくとも劇中トップクラスの実力者である。
活躍
土鬼(ドルク)の実権を握った後に土鬼の生き残りと合流し、手始めに弟の部下である僧会の僧達を大量粛正した。
その後、以前より面識のあったクシャナの祖国トルメキア侵略を画策し、クシャナとの政略結婚を図った。
そして遊び半分で育てた巨神兵を引き連れてトルメキアを侵略しようとするが、ナウシカの妨害とクシャナの反乱によって倒された。
ちなみにヒドラとの移植手術を繰り返したからか、体が半分ちぎれて最終的に首だけになってもしばらく生きて会話が可能であった。
最後は旗艦から転げ落ち、”面白くなってきた世界”を見られないことを惜しみながら雲間に消えていった。
余談
風の谷のナウシカに登場する人物の中でも際立って個性的であるためか隠れた人気者である。
他の登場人物が大なり小なり迷いや葛藤を抱えているのに対し、彼だけはそういったものがさっぱり無く、シンプルに欲望の赴くままに生きているためか、劇中でもある意味異質な存在として描写されている。
宮崎駿のキャラクターの中でも珍しい悪役たる悪役である。