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概要編集

宮崎駿執筆の漫画風の谷のナウシカ』に登場するキャラクター。

宮崎駿が自ら監督を務めた同名アニメ映画では榊原良子声優を担当した。

年齢は25歳。


歌舞伎版では2代目中村七之助が演じた(歌舞伎を演じることが許可されているのは男性のみであるため)。

名前の由来は諸説あり、

が存在する。


特徴編集

原作版編集

トルメキア王国の王族にしてヴ王の娘で、かつ先王の直系の子孫。他の王位継承候補者により幼少期から何度もを盛られかけた。母はクシャナの身代わりに毒を受け、狂人となっている。

異母が三人(長男次男が意図的に無能を装い、三男が野心家)いる。

優れたの腕・戦略・指揮能力をもつ武人。美貌カリスマも相俟って、部下の信頼は厚い。彼女のためなら喜んで命を捨てる部下が大勢居るとされる。

彼女の直属の部隊は、神速の速攻を旨とする重装騎兵団。制圧前進に特化されている。そのため、拠点防衛は苦手。

博愛の精神には欠けるが人格的には真っ当であり、王としての資質は十二分に備えている。また、母思いでもある。そして、徐々にナウシカの影響も受けていく。

性格は沈着冷静にして剛胆であり、戦国の将帥らしい気骨の持ち主。それでいて、考え方の異なるナウシカの意見も有益であれば採用するなど、度量の深いところもある。物語が進むうちに、王としての資質に目覚めていく。


物語終了後は「トルメキア中興の祖」として評価されているが、王位には就かず、生涯代王のままであったらしい。そしてクシャナ没後トルメキアは王を持たぬ国となった。


特に原作のクシャナはナウシカに匹敵する人気を持っており、「準主人公」的な立ち位置にある。


映画版編集

ナウシカたちが住む風の谷を侵略に来たトルメキアの将軍として登場。巨神兵を使って腐海を焼き払い、人間の世界を取り戻す計画を立てていた。ペジテ市から強奪した巨神兵を回収するために風の谷に襲来し、一時的に谷を制圧した。ナウシカを人質にして腐海を越えようとするがアスベルの奇襲にあったため断念し谷に帰還。ペジテによる人為的な王蟲の暴走による風の谷壊滅を防ぐため巨神兵を目覚めさせるが、一時的な効果を出しただけで失敗に終わった。そしてナウシカが起こした奇跡によって事態が収拾した後、風の谷の民と和解し、軍を率いて風の谷を去った。


自然との調和を望むナウシカとは正反対の考え方の人物として描写されており、腐海を焼き払う動機が蟲たちによって体の一部(あるいは大半)を奪われたからという設定が追加されている(原作では五体満足)。

ミトユパに左腕が義手であることを見せている。


「我が夫となる者はさらにおぞましきものを見るだろう」


性格は原作版とさして変わらないが、悪役とは言い切れない多面性を持っていた原作と比べ、ナウシカに助けられたのに彼女達を銃で脅すなど、悪役に近い役割を担っており、大国からの侵略者のリーダーとしての一面が強い。こうなったのには理由があり、映画は原作を読んだことがない観客にもわかりやすくするために、原作の内容を大幅に変更した結果、クシャナが悪役にされてしまったのだ。

ただし、ナウシカと触れ合った末に「ゆっくり話をしたかった」と語るなど、ナウシカに心を動かされている描写もあり、強硬な人物でこそあるが単なる悪役として描かれている訳ではない。また「腐海に手を出すな」と諫めようとした大ババを排除しようとしたクロトワに対して「言わせてやれ」と温情を見せたりもしている。


余談編集

宮崎アニメに登場する女性キャラクターの中でとりわけ男性からの人気が高く、ファンからは作中における部下からの呼ばれ方に倣い「クシャナ殿下」と呼ばれる。

しかし前述したように、原作では良い人物であるにもかかわらず、映画版では悪役化されているという不遇を受けてしまっている。ちなみに前述した映画における隻腕の描写についてだが、原作では五体満足である。


アニメ監督の庵野秀明(「光線系」に才能ありとして採用され、殿下が巨神兵をつれて出てくるシーンを任された)は、クシャナを主役にしたスピンオフ作を作りたいと宮崎に意見したことがあるが、「出来るなら自分で作る」と断られたことがある。


宮崎は作品で主人公のデザインについて「選民としての欠損家庭の子」というお約束を一貫して使っているが、同じく家庭から距離をとれる、崩壊家庭で育った子は、主人公をやれる可能性があるとして、一応「父親に疎まれ、醜いものに嫁がされるヒロイン」というフォーマットを立ち上げているものの、没にしている。『風の谷のナウシカ』でもイメージボードでは「ヒロインの父親が無能」というものが散見される。また、『もののけ姫』は、1980年代に一応立ち上げられた際には、ヘタレな父親によって気丈な娘がもののけへ嫁がされる話であったが、1990年代に映像化された際、ヒロインは人間から温かい家庭(だから物理的に)へ投げてよこされるよう改変されている。


上述にある精神の均衡を失った実母は人形を自分の娘だと思い込んでいる、という劇場版の製作スタッフの一人将来制作することになるアニメに登場する人気キャラとの不思議な共通点がある。これは単なる偶然かそれとも・・・。


関連イラスト編集

トルメキア第三軍 
センシティブな作品

殿下 
クシャナ(風の谷のナウシカ)


関連タグ編集

宮崎駿 風の谷のナウシカ ナムリス クロトワ トルメキア


クロクシャ ナムクシャ(カップリングタグ)


焼き払え! 薙ぎ払え! 薙ぎ払え 薙ぎ払え!! なぎ払え!


クシャルダオラモンスターハンターシリーズに登場する風を司る古龍種。そんな本モンスターから作れる防具名が「クシャナシリーズ」である。


ハマーン・カーン:機動戦士Ζガンダムに登場するクロトワと名前の似たキャラクターと関係のある中身が同じキャラクター。ちなみにその二人の年齢は同じ27歳である。

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