概要
『風の谷のナウシカ』に登場する地名及び都市名。アスベルとラステルはペジテの王族である。
映画版では、ラステルをナウシカが看取ったこと、ナウシカがアスベルを助けたことから関わるようになった。
地下の遺跡から旧世界の遺物を発掘し加工する巨大な工房都市だったが、地下から旧世界の遺産である巨神兵が発掘されたことで、軍事大国であるトルメキアに侵攻されて制圧されてしまい、巨神兵を奪われ、ラステルは人質(はっきりとした描写はないが、ペジテの王族でありながら両腕に鎖を繋がれていたことから捕虜みたいな扱いだったと思われる)としてトルメキアに連行されてしまう。
結局、大型船は巨神兵の重さに耐えきれず大腐海に不時着したときに蟲を殺したことで、蟲に襲撃されてしまう。風の谷まで飛行して逃げようとするも、崖にぶつかって大型船は大破し、そのときにラステルは死亡した。又、ペジテ市民の大半は制圧された際にトルメキア軍に殺されてしまっており、逃げ延びることが出来た一部のペジテの人々は輸送船ブリックを拠点にトルメキアに抗戦を挑んだ。
アスベルは自分の故郷を蹂躙したトルメキアの仕打ちを恨んで、抗戦の一環として単身ガンシップに乗って風の谷からペジテに向かうトルメキアの船団を襲撃した。
都市は後半に登場。ナウシカとアスベルがブリックとの合流のためにペジテ付近に向かうと、ペジテ方面から煙があがっているのが見えた。2人が到着すると都市部はトルメキア軍を追い出すためにペジテの人たちが仕向けた蟲たちに襲撃された後で、駐留していたトルメキア軍は全滅していたものの、センタードームが王蟲に食い破られるなどして(アスベルが愕然としていた様子から重要拠点だったと思われる)、都市として再建不可能なほど破壊されてしまっていた。胞子を伴った蟲の大軍が殺到したことで、ペジテは近いうちに腐海に呑まれることはもはや避けられない状態であった。
ペジテ市長であるアスベルの父や男性たちはトルメキアを追い出して巨神兵を奪還して腐海を焼き払うためなら、無関係な人たち(風の谷の人々)を犠牲にしてもかまわないという考えをしていたが(風の谷をペジテ市同様に蟲に襲わせて、巨神兵を奪還しようとしており、それを知らせまいとナウシカを拘束してしまった。ペジテ市も巨神兵奪還によって一旦、焼き払って復興させればいいと考え得ていた)、アスベルの母や女性たちは捕らわれたナウシカを逃がす手伝いをするなど、男性と女性で考えの相違があり、一枚岩ではない様子。
その後、ブリックがトルメキア軍に襲われ、ペジテ市民の全滅は必至かと思われたが(襲撃隊の隊長がペジテ残党は捕虜にせず根切にしろと命じている)、ユパが乗り込んできたことで、トルメキア軍は制圧され九死に一生を得た。アスベル達はブリックで風の谷に向かい、終盤でナウシカ達と再会を果たした。スタッフロールでアスベルをはじめとするペジテの民は風の谷に移住して風の谷の住民と仲良く暮らしている様子が描かれていた。
原作版では都市は登場せず、ペジテから逃げてきた人たちが腐海に降りて蟲を殺したことで、蟲の襲撃を受けて、アスベルを除いて難民は全滅してしまった。