概要
墓所の主(もしくは墓の主、主(あるじ、ぬし))とは『風の谷のナウシカ』の登場人物である。6~7巻にかけてナムリスのセリフからその存在がほのめかされ、物語の中で主人公ナウシカが最終的に対峙することになった存在。
詳細(ネタバレ注意)
土鬼の首都シュワにある黒い建造物シュワの墓所そのものが彼の肉体であり、その墓所の地下深くに彼の核・心臓部分ともいえる場所が存在する。攻撃能力や自己回復能力、外殻強度はかなり高い。一種の人造生命体・生体コンピューターといえる。
彼は旧人類が造った「神」の1つのようなものであり、絶望の淵にあった旧人類の研究者たちによって世界の浄化計画の核を担わされている。
その手助けをさせるため、子飼いの科学者集団からなる「教団」を体内に住まわせ、擁護者である歴代の王に旧世界の力を提供していた。
ナウシカのセリフから墓所の主の体液は王蟲の体液と同じであるということがわかる。
ちなみに道化に憑依し現した人間体の顔の造形は庭の主とよく似ているため、おそらく同じ計画のもとに作られた同一の個体と思われるが、人格や思考は完全に独立しているため同一人物ではない。
庭の主からはオーマやナウシカのことを伝えられていない当たり、互いに情報のやり取りや干渉はしていない模様。
また、世界を救う術を持つ自身を世界の希望であると位置づけて尊大な態度を取る一方、庭の主からは「(旧人類は)この庭にあるもの以外に価値あるものを残せなかった」と言われるなど、互いの価値観の相違もそれとなく露呈している。