正式名称は「アラビク・プレタポルテ」
星団史上4番目に作られたファティマスーツのデザインである。それまでに使用されていた「アシリア・セパレート(アイスダート・スタイル)」は、戦闘時は非常に優秀な性能を誇っていたものの、特有のアレルギーを持つファティマの肌を保護するためにインナーを多く着込まねばならず、平常時には使用し辛かった。また、こういった理由から戦闘時にも日常用の「カレント・スーツ」のまま出撃するファティマが多く存在した。
そこで、着易さとデザイン性を両立させた新しいスーツの開発が提案され、マイスターのシリーズ・シアン婦人によって生み出されたのがデカダン・スタイルである。
デカダン・スーツは顔と手以外の素肌を見せてはいけないものの、それ以外の規制は非常に緩くなっておりデザイン性が高い。また、MH(GTM)の制御に必要な基本的な性能も備わっている。ただし、あくまで自騎の制御のみで、アシリア・セパレートのようなMH(GTM)の複数同時制御といった高度な制御は不可能になっている。後にこのデザイン性がフィードバックされ、アシリア・セパレートもデザイン性の高いものが作られるようになった(こうした後期のアシリア・セパレートは俗に「ビスケット・スタイル」と呼ばれる)。
こうして普及したデカダン・スタイルであったが、だんだんと規制を無視した露出の高いスーツを着せる騎士やファッションを真似する一般市民が現れはじめた為、再び規制強化の動きが強くなり、星団暦3000年より新デザインである「プラスチック・スタイル」の使用が決定されることとなった。
本作品の連載開始時から長い間使用され続けていたファッションの為、ファティマスーツと言われればコレというファンも多いだろう。