第二次世界大戦(太平洋戦争・大東亜戦争)期に、大日本帝国が掲げた理念・理想。
日本が欧米によって植民地支配されたアジア諸国を解放・独立させ、各国との国際秩序を構築し、平和共存共栄を目的としている。
日本は米 英との対立が深まり、アジア地域へ資源確保と勢力拡大を強めた1940年前後にこの考えは出現した。昭和18年(1943年)に東京で開催された日本とアジア各国による「大東亜会議」で「大東亜共同宣言」が採択され、大東亜共栄圏は本格的なものとなった。
大東亜共栄圏を日本による植民地支配の建前に過ぎないとする一方、日本と大東亜共栄圏によって国家や社会の設備や制度が整い、旧支配者よりもマシな支配者となったと評価されている。
戦争終結で日本は敗戦し、大東亜共栄圏も崩壊したが、日本の支援で力を得た各地域は旧宗主国による再支配と侵攻を退け、大東亜共栄圏の理念を実現した。