世界が終わる日の話。
「一つだけ、疑わないで。」
『何もかもを見捨てて
息も絶え絶えで、辿り着いた
丘の上から見たこの街はまるで』
概要
じん(自然の敵P)の4作目となるVOCALOIDオリジナル曲、及びカゲロウプロジェクト第4話目である。
カゲロウデイズの流れを汲んだ、駆け抜けるようなロックの曲調となっている。
今回も、歌詞で衝撃的なストーリーが展開されている。
さらに今回は2012年1月発売のVOCALOID3「IA -ARIA ON THE PLANETES-」の音源を使用しており、プロモーションに一役買っている。
(しかしながら、PVに登場しているキャラクターはIAではない)
動画
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歌詞
その日は随分と平凡で
当たり障り無い一日だった
暇つぶしに聞いてたラジオから
あの話が流れ出すまでは
非常に残念なことですが、
本日地球は終わります。と
どこかの国の大統領が
泣きながら話をするまでは
窓の外は大きな鳥たちが
空覆い尽くしてく渋滞中
三日月を飲み込んで どこかへと向かってる
やりかけてたゲームはノーセーブ
机にほぼ手つかず参考書
震える体をいなす様に すぐにヘッドフォンをした
不明なアーティスト項目の
タイトル不明のナンバーが
途端に耳元流れだした
「生き残りたいでしょう?」
蠢きだす世界会場を
波打つように 揺れる摩天楼
紛れもない この声は
どう聞いても 聞き飽きた自分の声だ
「あの丘を越えたら 20秒で
その意味を 嫌でも 知ることになるよ
疑わないで、耳を澄ませたら
20秒先へ」
交差点は当然大渋滞
もう老若男女は関係ない
怒号やら赤ん坊の泣き声で 埋まってく
暴れだす人
泣きだす少女
祈りだした神父を追い抜いて
ただ一人目指すのは逆方向 あの丘の向こうへと
ヘッドフォンから依然声がして
「あと12分だよ」と告げる
このまま全て消え去ってしまうなら
もう術は無いだろう
ざわめきだす 悲鳴合唱を
涙目になって かすめる10秒
疑いたいけど誰が どうやっても
終わらない 人類賛歌
「駆け抜けろ、もう残り1分だ」
その言葉も もう 聞こえない位に
ただ目指していた丘の向こうは
すぐ目の前に
息も絶え絶えたどり着いたんだ
空を映し出す壁の前に
その向こう白衣の科学者たちは
「素晴らしい」
と 手を打った
疑うよ
そこから見る 街の風景は
まるで実験施設の様でさ
「もう不必要だ」
科学者は 片手間に
爆弾を投げた
箱の中の 小さな世界で
今まで ずっと 生きてきたんだなと
燃え尽きていく街だったモノを
ただ、呆然と見る耳元で
ヘッドフォンの向こうから
「ごめんね」と声がした