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秘密-トップ・シークレット-の編集履歴

2013-12-03 13:14:04 バージョン

秘密-トップ・シークレット-

ひみつとっぷしーくれっと

『秘密 ―トップ・シークレット―』(トップシークレット)は、清水玲子による日本の漫画作品。近未来の日本を舞台にしたSFサスペンス。以下wikipedia引用。

作品について

1999年に、白泉社の『MELODY』3月号に読み切り作品として『秘密 ―トップ・シークレット―1999』が掲載された。その後、2001年から、主人公を変えて『秘密 ―トップ・シークレット―』の連載が開始された。2005年には、『MELODY』誌上で応募者全員サービスとして『秘密 ―トップ・シークレット―2001』がCD化された。

タイトルは『秘密』、『秘密 トップ・シークレット』、『秘密 -the top secret-』、『秘密 -THE TOP SECRET-』と表記されることもある。

2008年には、『秘密 〜The Revelation〜』というタイトルで、テレビアニメ化された。

2012年から本編のスピンオフ作品となる『秘密 season 0』の連載が始まる。ここではその作品についても併せて扱う。

単行本は、原則として事件の解決まで収録されるため、各巻ごとに厚さが大きく異なる(6巻が本編180ページに対して7巻は本編299ページ)。


概要

舞台は、西暦2060年以降の「科学警察研究所 法医第九研究室」、通称「第九」。現実には存在しない部署。

サブタイトルは、主に発表年に合わせている。続き物の『秘密 ―トップ・シークレット―2005』は、初掲載時が「2005年」である。

『秘密 ―トップ・シークレット―2001』から5年前(2055年)の設定である『秘密 ―トップ・シークレット―1999』については、連載の主人公との関連がないため、下方に記す。5年前にはチップが必要だったMRI捜査だが、薪らの頃にはチップ無しでも映像を再現できるまでに進歩した。

単行本1巻発売直後は売り切れが続出し、再版後も入手困難の状態が続いたため、『MELODY』誌上で謝罪文が掲載された。

近未来の話であるにも拘らず、現在の技術では実現が困難な「MRI捜査」を除き、未来を示唆する描写はまったくといって良いほど見られず、風俗や習慣、地名などは現実に存在するものがほとんどを占める。「第九」が取り扱う事件についても現在の世相や社会問題を背景にした物が多い。


あらすじ

MRI捜査(後述)は検死でさえ解明されない事件解決に繋がる手段でありながら、強い偏見と誤解に晒されていた。一方で捜査を担当する研究員たちも凶悪犯罪に関わる常軌を逸した映像と日々向き合うことで苦悩し、心を病む者も多い。新人の青木は“第九”に強い憧れを持って配属される。だが、故人の脳から凄惨な悲劇や性生活などプライバシーを覗き見して「秘密」を暴き出すその仕事は、想像を絶する過酷なものだった。事件の捜査を通じ、青木は尊敬する室長・薪の抱える「秘密」とも向き合うことになる。


MRI捜査と第九について

「MRI捜査」とは、作中に登場する架空の科学捜査である。死後10時間以内の死体から取り出した脳に強力な磁力による電気刺激を与え、通常では5から10%しか働いていない脳を120%まで働かせ、死者が生前に「見ていた」映像をMRIスキャナーで再現し、それを基に捜査を行う。

捜査対象となる脳は損傷がないことが条件。脳は120%で働いているので、通常なら存在する「曖昧な記憶」は存在しないが、死体が「見た」映像なので、自分(捜査員)が「見た」ものと同一に見えないのは勿論、通常では目視し得ない幽霊などの幻覚でも生前の体が「見て」いれば映し出される。死後、最大5年前までの記憶を映像化できる。音声が再現されないため、捜査には読唇術が不可欠。屍蝋化した遺体から取り出された60年前の脳から映像を再生することにも成功しており、捜査は日々進歩している。

捜査対象となる事件は「凶悪犯罪で、通常では捜査困難な犯罪の場合」に限られる。また、事件の裏付けとして死刑囚の脳を見ることは「特捜」にあたり、第九の仲間内にも捜査内容を漏らせないほどの守秘義務が発生する。捜査員以外の者が映像を見る際には、見た内容を家族にも話さない事や、いかなる映像を見ても犯罪を犯さないといった内容の同意書へのサインが必要となる。また捜査資料にあたるMRI画像や脳は秘匿性から5段階のレベル設定がされている。捜査次第では政府や国益を揺るがす重大な事実が発覚することもあり、政治的圧力から事実が闇に葬られることもある。

捜査を専門に担当する「科学警察研究所 法医第九研究室」(通称「第九」)は警察庁の中でも正式な機関としては位置づけされていない。その一方で第九に所属する“研究員”たちは警察官としての階級を持ち、捜査権や逮捕権を持つ“捜査員”でもある。このため現在進行形の事件を取り扱う際には事件を担当する警察との合同捜査の形式をとる。これには将来的に各都道府県警内にMRI捜査担当部署を置く狙いが隠されており、ほぼ全員がキャリアで占められ、階級も『警部』以上。

プライバシー配慮の問題などから、「第九」は常に倫理委員会や世論の槍玉に挙げられている。また、一般大衆の間では上記の捜査対象の基準がよく認識されておらず、「自分や家族が死んだら脳を見られてしまうのではないか」との誤解に満ちた偏見を抱く者も多い。マスコミも同様で無知と偏見から誤った情報を流布している。

アニメ版では捜査の運用に際して原作ほど制約がなく、凶悪事件とは言い切れず通常捜査でも十分解決可能な事件まで、脳さえ手に入れば捜査の対象となっている。また、原作では事件や捜査とは無関係な記憶映像の中から事件解決の糸口となる事実を探し求めることに労力が割かれ、繰り返し何度も同じ映像を見ているのに対して、アニメ版では死亡直前の「ラストカット」を始め、かなり過去の記憶でも瞬時に的確な映像を検索することが可能となっている。また、アニメでは、捜査員たちが映像を見る場面や時間も原作に比べて格段に少なく、原作にはほとんどない実際の捜査場面がある。


メインの登場人物


●サブタイトルを略記で記す(例:『秘密 ―トップ・シークレット―2001』の場合、『2001』)。

●担当声優はドラマCD版 / TVアニメ版の順。なお、「-」はドラマCDに登場しなかったことを示す。


科学警察研究所 法医第九研究室 捜査員


薪 剛(まき つよし)

声:谷山紀章 / 関智一

警視正。法医第九研究室室長。年齢は2060年時点で33歳。小柄な体格と童顔から実年齢より遥かに若く見られることが多く、未成年と間違えられることも。また、女性と見紛うばかりの美貌の持ち主。作者曰く、モデルはhyde。アニメ版では極端なほどのタレ目。「第九」創生期からの唯一のメンバー。第九が扱った凶悪事件の全てに関わり、それらが脳に「記憶」されているため、命を狙われることもある。「死ぬときは誰にも脳を見られないように」と、脳の損傷しない死を迎えないよう、防弾チョッキを常時装着している。本をくり抜き、拳銃を隠し持つと噂されるなど、常に自分の抱える「秘密」を意識している。

驚異的な記憶力、人間離れした動体視力、鋭い洞察眼を持つ。非常に有能である反面、興奮すると手当たり次第に物を投げたり、自傷行為をする癖がある。自身の職務に対する厳しさから部下の不手際を激しく叱責することも多く、言動や態度はヒステリック。第九を辞職する者のうち、半数は彼との意見の不一致を理由に辞めていく。エリートながら人情の機微や人間の弱さ、社会の底辺に生きる人々の苦しみ等に深い理解を示す反面、自分を尊敬する青木や忠実に慕う岡部をぞんざいに扱い、鈴木の元恋人で、その死後密かに薪に好意を抱く三好雪子を徹底的に突き放すなど、好意を持って自分に近づこうとする人間に対して極めて手厳しい。しかしそれは、多くの「秘密」を抱えるが故に常に暗殺や誘拐、脅迫といった身辺の危機がつきまとう自分に巻き込みたくないという思いの表れで、愛情の裏返し。それに比べて警視総監など目上の人間だけでなく、同僚や部下に対しても心を許していない相手には敬語を使う。これを青木たちからは「軽語」(軽侮を意味する)と揶揄されている。

第九の発足当初から人付き合いが得意な方ではなかったが、室長という立場から部下に愛想を振りまき親しみを見せるなどしていた。しかし信頼していたのは学生時代からの友人であった鈴木一人。特捜にて「カニバリズム事件」を単独捜査した後から命を狙われるようになる。「28人殺し」を犯す以前の貝沼を万引き犯として逮捕しながら、同情心から見逃す。貝沼のMRI捜査で部下を次々と失い、自らも精神的に追い詰められる。だが、信頼する鈴木が第九に保管されていた貝沼の脳やデータを破壊し、更には薪自身に銃を向けたせいで、正当防衛によって射殺した。鈴木を失った痛手は大きく後々まで影響するトラウマとなっており、青木に鈴木を重ね合わせている。

原作では不安定で脆い性格を強調されているがアニメ版では極めて男性的で、滅多に動揺したり激昂することはなく、的確に捜査を指揮する。自らのトラウマである貝沼事件において卒倒するものの、終始冷静沈着であった。アニメでは、真紅のフェアレディZで外出することが多い。


青木 一行(あおき いっこう)

声:川島得愛 / 浪川大輔

2060年に第九に配属。福岡県出身・東大法学部卒。24歳(2062年2月時点)。身長は190cmを超える大男。実直で正義を信じて突き進む一途な性格。感情の起伏が激しく、泣いたり落ち込んだりといった描写が多い。素直で人の言うことを馬鹿正直に信じるため、第九の先輩たちからよくからかわれている。事件と関係者への感情移入が度を超し、独断専行で自らの命や精神を危険に晒すことも多い。また、怖い物知らずで“天然”。薪や雪子の抱える地雷を踏むことも多い。

薪への盲信ぶりが度を越しており、「犬」と揶揄される。

航空機操縦免許を持ち、『2001』にて薪を乗せてヘリコプターを操縦した。『2002』において、天地の脳を見ている間、それまでのMRI捜査では考慮されなかった「夢」の領分を手がかりにすることを思い立つなど、捜査活動では随所に閃きを見せる。私生活では孤独な薪と比較して父や姉、姪といった家族との関係性が強調されている。父の残した日記を巡る故人の「秘密」は物語のテーマ。

アニメ版では読唇術を会得している設定で、無音のMRI映像にアテレコするのが主な役目。原作で随所に見られる天然発言やおっちょこちょいな面はほとんど描かれず、人間心理の裏読みもできる深みのある人間性を持つ。また、『1999』におけるリード大統領暗殺事件が日本の第九管轄で解決されるという展開により、実姉を愛するシスコンという設定が加わる(ただ、このエピソードを無理矢理日本に持ち込んだことで、原作において語られている政治に対する第九の脆弱性や、青木が姪っ子への父性愛から事件解決への意欲や異性、結婚といったことを意識するようになるという重要な設定と矛盾する)。

『2007』で知り合った三好雪子と恋愛関係にあり、『2009』ではプロポーズして受け入れられた。しかし、雪子への好意は元婚約者の鈴木の脳を観た影響ではないかという自分自身への疑念も抱いている。また、雪子と薪を間違えてしまうなど、かなり危なっかしい。順調に交際を続け婚約するのだが・・・

『2008』特別編で自らの追っていた「連続一家殺害事件」と同様の手口により『2010』にて姉夫婦を殺害される。事件現場で姪っ子の舞を保護し第九にいる薪と通話していた際、通報により突入したSATに逮捕される。薪の尽力により容疑は晴れたものの、亡き姉夫婦の脳がMRI捜査にかけられることとなり苦悩する。



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