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星威岳哀牙とは、ゲーム『逆転裁判3』の登場人物である。

「‥‥やあれ!我が混沌の宴へようこそ‥‥」

声:関俊彦(アニメ版)


概要

概要

逆転裁判3』第2話『盗まれた逆転』に登場。年齢34歳。身長173cm。


私立探偵を職業とする中年男性。助手は不在で、1人で探偵事務所を経営している。名探偵を自称しており、メイン画像からも解る様に、胡散臭い事この上ない人物。自己主張と自己顕示欲が非常に激しく、常日頃から口調も態度も、矢鱈と仰々しく芝居がかっている。出会ったばかりの春美からも「年の割に落ち着きの無い人」と認識されている。


「やあれ!」「あいや!」「ズヴァリ!」等の特徴的な口癖を始め、長母音が入る様な言葉については、当該部分が「アイウエオ」に置き換わる等、どこか古風で独特な言い回しをする。自分の賢さをアピールする為、無闇に複雑な言葉や四字熟語を乱用して会話する為、何を言っているのか解らない時も多い。『3』の攻略本では「何を喋っているのか、誰かに訳して貰いたい位」と突っ込まれていた。極度の見栄っ張りなので「大抵の場合、発言の意図は格好付けも兼ねての事」なのは察しが付くのだが。


稲妻にも似た金と黒のツートンカラーのギザギザ頭、少し嘘を吐いたピノキオの様に高い鼻、豪華な装飾を施した黒スーツ、モノクル代わりにしている虫眼鏡が特徴。高い鼻は「天狗になっている事の暗喩」かもしれない。「虫眼鏡を取り外して鑑定に使用する時の動き」は、ケント・デリカットの一発芸が元ネタ。後述の「『メジーナ婦人像』を奪還した報酬として、関係者から贈与された、大きな赤い宝石の指輪」を「自身の栄光の象徴」として愛着を持ち、常に左手の薬指に嵌めて、それを正面にいる相手に見せつけるポーズを取る(メイン画像参考)


探偵パートでは、哀牙の探偵事務所を訪問する事が出来る。所長室は「シャーロック・ホームズ等、西洋の名探偵を参考にしたと思われる、西洋文化一色の内装」となっている。それに彼なりに、都合の良い妄想や改変を加えている為、何とも珍妙な調度品がひしめき合う、異様な空間でもある。


「部屋の主のナルシズム全開の内装」なのは『1』の小中大と同じだが、悪趣味なだけの彼とは大違いで、一見すると優雅に見えるが、随所に笑いを誘う仕掛けが施されている。自分の巨大な肖像画や、先頭で手を振る自分の人形付きのボトルシップが飾られていたり、自分が科学にも精通しているアピールの為か、科学実験キットが置かれたりしている。本棚には哀牙本人の著作物である、数々の本も並んでいる。「私は優秀で特別な存在」とアピールする為なら、些細な事から手間の掛かる事まで幅広くこなす、彼の人間性が反映された部屋と言えよう。


現在では「大怪盗・怪人☆仮面マスクとの数回に渡る、宿命の対決」を展開し、世間を大いに盛り上げている。仮面マスクの影に隠れがちだが、哀牙に対する世間の注目や評価も高水準である。


『高菱屋百貨店』で開催される筈だった『倉院の里 秘宝展』の目玉『倉院の壺』が、怪人☆仮面マスクに盗まれた事を知り、その現場で成歩堂達と出会う。探偵としての実力は確かな様で、仮面マスクの2回目の犯行から独自の調査を開始し、仮面マスクの4回目の犯行を阻止して『メジーナ婦人像』という秘宝をたった1人で取り戻した。それからというもの、目に見えて調子に乗っているのもあり、イトノコ刑事からは目の敵にされている。


観察眼に優れており、髪型や服装、閃きや勘から、相手の職業を察する事が出来る。弁護士バッジやポスターを見れば一目瞭然なのだが、何故かそちらには目が向かないらしい。聞いている、こっちの方が恥ずかしくなる、当たり前の推理の時もあるが、本人曰く「‥‥それを涼しい顔で言ってのけるのが、名探偵なのですよ」との事。現場では捜査の為、誰にも見つからない場所に1人で隠れている。


現在でも『逆転』シリーズではトップクラスに入る、大変インパクトの強いキャラクターの為にファンが多く、バレンタインにはカプコンに彼宛ての大量のチョコレートが送られて来た事がある。キャラデザイナーの岩元辰郎の開発ブログで、この話題が取り上げられた際、順位も同時に公表され、第1位は哀牙、第2位はゴドー、第3位は成歩堂であった。この集計結果に岩元は「納得行く様な、行かない様な人達ですね‥‥」とコメントした。


名前は文字通り「愛が欲しいだけ」に由来する。当初は「哀牙」という名前は、ゴドーの本名に使用する予定だったが、たまたま脚本家が 「愛が欲しいだけ」と思い付いた為、彼に転用される事となった。哀牙が欲しているのは愛と言うより、地位や名声だが。


英語版での名前は「Luke・Atmey(ルーク・アトミー)」で、英語で「私を見て」を意味する「look at me」の捩りになっている。自己主張の強い名前なのは日米共通である。


関連タグ

関連タグ

逆転裁判3

逆転裁判・逆転検事シリーズキャラクター一覧

怪人☆仮面マスク 成歩堂龍一 糸鋸圭介 華宮霧緒


シャーロック・ホームズ(大逆転裁判)‥同シリーズの名探偵























この先ネタバレがあります!






















名探偵の裏の顔

名探偵の裏の顔

第2話の仮面マスク事件の黒幕にして、毒島黒兵衛殺害の真犯人である。


仮面マスクの最初の事件で、その正体が天杉優作である事を突き止めた哀牙は「正体を世間や妻の希華にバラされたくなければ、盗んだ秘宝を渡せ」と彼を脅迫して盗んだ秘宝を取り上げ、闇ルートで高値で売り払って大金を得た。これに味を占めた哀牙は、その後も優作を使って、美術品を盗ませては、闇ルートで売り捌いて私腹を肥やして行き、得た金の一部を報酬として、優作に送っていた。優作の方も犯罪者が嫌いな妻・希華に「自分が泥棒である事」を知られては困る上に、会社の情報を売り捌いた罪で『KB警備』をクビになって以降、収入が無かった為、脅迫者に従って盗みを繰り返していた。


前回の事件では「優作に盗ませた秘宝『メジーナ婦人像』を自分が取り返した事にする、マッチポンプ」で名探偵として名声を得た哀牙には「依頼者からの報酬として、大きな赤い宝石の着いた指輪」が贈与された。これこそが常備している、あの愛用の指輪である。過剰な名誉欲や金銭欲から「大怪盗と名探偵の対決を自作自演で行う、劇場型犯罪」を引き起こし、計画通りに天才探偵としての名声も、裕福な生活も手に入れた哀牙だったが「自分が仮面マスクを使って、美術品を盗ませている事」を警備会社『KB警備』の社長・毒島黒兵衛に知られてしまい、優作を脅迫する側から一転、毒島から脅迫される側になってしまう。毒島からの脅迫状には「要求に従えなければ、宝物である指輪を処分する事だ」とも書かれていた。こうして哀牙は毒島の殺害を決意し、完全無罪として逃げ切るのは不可能だと悟り、殺人罪よりも刑罰が軽くて済む、窃盗罪で逮捕される事を目論む様になる。

アニメ版では、前述の宝石自体が盗品という事に変更された。


ここからの哀牙の犯行は「『逆転』世界での、現行法に影響されての自己保身」が目的となっている。第2話の作中では裁判長が「現行法では被害者が1人でも、悪質な犯行であれば死刑も有り得る」と語っている。今回の事件は真犯人、共犯者、被害者、いずれも落ち度のある人物の為、悲劇性は薄いとは言え、哀牙の犯行も全て立証されれば、最悪の場合、死刑判決や終身刑が待ち構えている可能性は十分ある。毒島殺害の罪は優作に着させた上で、立証された自身の犯罪が窃盗罪のみならば、有期の懲役刑で済むと、哀牙は考えたのだ。


哀牙は仮面マスクの犯行と、優作が『KB警備』の元社員である事を利用して、彼に罪を着せる計画を立て、本当は毒島から、自身へと送られた脅迫状を優作に送り、『倉院の里 秘宝展』が開かれる『高菱屋百貨店』に仮面マスクの予告状を出すと、探偵として警備するふりをしつつ、毒島からの手紙に記述された、指定時刻に合わせて、仮面マスクの衣装に着替えて『倉院の壺』を盗み出した。衣装は最初の事件で、優作が隠しておいた物を発見して手に入れていた。今までの盗難品は、いずれも高価な芸術品だった反面『倉院の壺』は金銭的価値は0であり、これを盗み出す事でアリバイを作ろうとした事からも、如何に哀牙が切羽詰まっていたかが解る。


そして事件当日、哀牙は地下倉庫を抜け出して、優作よりも先に『KB警備』の社長室に向かい、毒島を殺害。時間通りにやって来た優作を殴って気絶させて、防犯ブザーを鳴らして社長室から逃走し、『高菱屋』の地下倉庫に戻って、現場工作と警備システムへの細工を施した上で「壺が盗まれた」と通報した。


優作が仮面マスクとして自首する等、想定外の事態が幾つか起こったものの、概ね哀牙の計画通りに事は運び、最後に検察側の証人として裁判に登場し、優作の弁護を行った成歩堂に暴かれる形で、「自分が仮面マスクである」と暴露する事で「毒島が殺害された時、自分は壺を盗んでいた」という鉄壁のアリバイを作り上げた。こうして哀牙はまんまと殺人罪から逃げおおせ、その罪を優作に着せる事に成功したのである。


後日、行われた優作の殺人容疑を巡る裁判では、別室の法廷で窃盗容疑の裁判にかけられ、減刑を目指して、得意満面で被告人をしていた。その途中、成歩堂によって優作が被告人の法廷に引きずり出され、改めて証人に加わる事となる。


「毒島殺害の罪を優作に着せる計画」を暴かれたが、決定的な証拠が無かった為に、成歩堂はあと一歩の所で、哀牙を取り逃がしそうになってしまう。だが勝利を確信した油断から、不用意な発言をしてしまった事で真宵が霊媒した千尋によって、最後の尋問の機会を設けられてしまう。更に証言中に「毒島社長の殺害当時、優作は仮面マスクの衣装を着ていた」と口を滑らせてしまった。事件当時、現場にいた者しか知り得ない情報を述べた事で、とうとう成歩堂に「自分が毒島の死亡時に殺害現場にいた事」を立証されてしまい、今度は殺人罪で逮捕される事となった。


最後まで「我こそが、名探偵にして大怪盗である、大物の中の大物」という主張を頑として譲らなかったが、成歩堂からは「あなたは誇り高くも怪盗でも‥‥まして名探偵でもない。脅迫者にして殺人犯。それが、あなたの正体なのです!」と引導を渡された。


ちなみに、人物ファイルで千尋を「この人をどう思うか」と突き付けると、鼻の下を伸ばして「今度、是非、紹介して頂きたい」と願い出る。その千尋に知らず知らずの内に、失言によって生じた弱点を突かれて、自滅へと追いやられるのは皮肉と言える。


他の事件の犯人が皆「自分は何の罪も犯していない」と主張して、何が何でも逮捕から逃げ切ろうとする中、「即座に警察の追跡をかわすのは不可能と判断し、あえて逮捕される事を受け入れ、軽微な刑罰を得ようと画策した、哀牙の犯行と動機」は今も尚シリーズ中でも異彩を放っている。この着眼点の鋭さだけでも、知能犯としては評価に値する。


それから2週目のプレイで解る事だが、「成歩堂の発動させた、サイコ・ロックの内容を欺くという偉業」を『逆転』キャラでは唯一、成し遂げている。彼のサイコ・ロック解除後の証言は「地下倉庫で後頭部を、仮面マスクに殴られて気絶した」とあるが、全くの嘘八百である。実際には上述の通り『KB警備』の社長室で、逆に本物の仮面マスクである優作を、殴って気絶させている有り様である。法廷でも最後の失言が無ければ、逃げ切れていた上、優作に送る「仮面マスクの窃盗計画」をトレーニング段階から立てたりする等、名探偵としては役者不足でも、犯罪者としてはある意味、天才かもしれない。コミカルな外見、性格、言動に反して、シリーズ屈指の知能犯にして強敵だったと言えよう。だからこそ『逆転』ファンからの高い人気も獲得出来たのだろう。


「‥‥やあれ!我が混沌の宴へようこそ‥‥」

声:関俊彦(アニメ版)


概要

概要

逆転裁判3』第2話『盗まれた逆転』に登場。年齢34歳。身長173cm。


私立探偵を職業とする中年男性。助手は不在で、1人で探偵事務所を経営している。名探偵を自称しており、メイン画像からも解る様に、胡散臭い事この上ない人物。自己主張と自己顕示欲が非常に激しく、常日頃から口調も態度も、矢鱈と仰々しく芝居がかっている。出会ったばかりの春美からも「年の割に落ち着きの無い人」と認識されている。


「やあれ!」「あいや!」「ズヴァリ!」等の特徴的な口癖を始め、長母音が入る様な言葉については、当該部分が「アイウエオ」に置き換わる等、どこか古風で独特な言い回しをする。自分の賢さをアピールする為、無闇に複雑な言葉や四字熟語を乱用して会話する為、何を言っているのか解らない時も多い。『3』の攻略本では「何を喋っているのか、誰かに訳して貰いたい位」と突っ込まれていた。極度の見栄っ張りなので「大抵の場合、発言の意図は格好付けも兼ねての事」なのは察しが付くのだが。


稲妻にも似た金と黒のツートンカラーのギザギザ頭、少し嘘を吐いたピノキオの様に高い鼻、豪華な装飾を施した黒スーツ、モノクル代わりにしている虫眼鏡が特徴。高い鼻は「天狗になっている事の暗喩」かもしれない。「虫眼鏡を取り外して鑑定に使用する時の動き」は、ケント・デリカットの一発芸が元ネタ。後述の「『メジーナ婦人像』を奪還した報酬として、関係者から贈与された、大きな赤い宝石の指輪」を「自身の栄光の象徴」として愛着を持ち、常に左手の薬指に嵌めて、それを正面にいる相手に見せつけるポーズを取る(メイン画像参考)


探偵パートでは、哀牙の探偵事務所を訪問する事が出来る。所長室は「シャーロック・ホームズ等、西洋の名探偵を参考にしたと思われる、西洋文化一色の内装」となっている。それに彼なりに、都合の良い妄想や改変を加えている為、何とも珍妙な調度品がひしめき合う、異様な空間でもある。


「部屋の主のナルシズム全開の内装」なのは『1』の小中大と同じだが、悪趣味なだけの彼とは大違いで、一見すると優雅に見えるが、随所に笑いを誘う仕掛けが施されている。自分の巨大な肖像画や、先頭で手を振る自分の人形付きのボトルシップが飾られていたり、自分が科学にも精通しているアピールの為か、科学実験キットが置かれたりしている。本棚には哀牙本人の著作物である、数々の本も並んでいる。「私は優秀で特別な存在」とアピールする為なら、些細な事から手間の掛かる事まで幅広くこなす、彼の人間性が反映された部屋と言えよう。


現在では「大怪盗・怪人☆仮面マスクとの数回に渡る、宿命の対決」を展開し、世間を大いに盛り上げている。仮面マスクの影に隠れがちだが、哀牙に対する世間の注目や評価も高水準である。


『高菱屋百貨店』で開催される筈だった『倉院の里 秘宝展』の目玉『倉院の壺』が、怪人☆仮面マスクに盗まれた事を知り、その現場で成歩堂達と出会う。探偵としての実力は確かな様で、仮面マスクの2回目の犯行から独自の調査を開始し、仮面マスクの4回目の犯行を阻止して『メジーナ婦人像』という秘宝をたった1人で取り戻した。それからというもの、目に見えて調子に乗っているのもあり、イトノコ刑事からは目の敵にされている。


観察眼に優れており、髪型や服装、閃きや勘から、相手の職業を察する事が出来る。弁護士バッジやポスターを見れば一目瞭然なのだが、何故かそちらには目が向かないらしい。聞いている、こっちの方が恥ずかしくなる、当たり前の推理の時もあるが、本人曰く「‥‥それを涼しい顔で言ってのけるのが、名探偵なのですよ」との事。現場では捜査の為、誰にも見つからない場所に1人で隠れている。


現在でも『逆転』シリーズではトップクラスに入る、大変インパクトの強いキャラクターの為にファンが多く、バレンタインにはカプコンに彼宛ての大量のチョコレートが送られて来た事がある。キャラデザイナーの岩元辰郎の開発ブログで、この話題が取り上げられた際、順位も同時に公表され、第1位は哀牙、第2位はゴドー、第3位は成歩堂であった。この集計結果に岩元は「納得行く様な、行かない様な人達ですね‥‥」とコメントした。


名前は文字通り「愛が欲しいだけ」に由来する。当初は「哀牙」という名前は、ゴドーの本名に使用する予定だったが、たまたま脚本家が 「愛が欲しいだけ」と思い付いた為、彼に転用される事となった。哀牙が欲しているのは愛と言うより、地位や名声だが。


英語版での名前は「Luke・Atmey(ルーク・アトミー)」で、英語で「私を見て」を意味する「look at me」の捩りになっている。自己主張の強い名前なのは日米共通である。


名探偵の裏の顔

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第2話の仮面マスク事件の黒幕にして、毒島黒兵衛殺害の真犯人である。


仮面マスクの最初の事件で、その正体が天杉優作である事を突き止めた哀牙は「正体を世間や妻の希華にバラされたくなければ、盗んだ秘宝を渡せ」と彼を脅迫して盗んだ秘宝を取り上げ、闇ルートで高値で売り払って大金を得た。これに味を占めた哀牙は、その後も優作を使って、美術品を盗ませては、闇ルートで売り捌いて私腹を肥やして行き、得た金の一部を報酬として、優作に送っていた。優作の方も犯罪者が嫌いな妻・希華に「自分が泥棒である事」を知られては困る上に、会社の情報を売り捌いた罪で『KB警備』をクビになって以降、収入が無かった為、脅迫者に従って盗みを繰り返していた。


前回の事件では「優作に盗ませた秘宝『メジーナ婦人像』を自分が取り返した事にする、マッチポンプ」で名探偵として名声を得た哀牙には「依頼者からの報酬として、大きな赤い宝石の着いた指輪」が贈与された。これこそが常備している、あの愛用の指輪である。過剰な名誉欲や金銭欲から「大怪盗と名探偵の対決を自作自演で行う、劇場型犯罪」を引き起こし、計画通りに天才探偵としての名声も、裕福な生活も手に入れた哀牙だったが「自分が仮面マスクを使って、美術品を盗ませている事」を警備会社『KB警備』の社長・毒島黒兵衛に知られてしまい、優作を脅迫する側から一転、毒島から脅迫される側になってしまう。毒島からの脅迫状には「要求に従えなければ、宝物である指輪を処分する事だ」とも書かれていた。こうして哀牙は毒島の殺害を決意し、完全無罪として逃げ切るのは不可能だと悟り、殺人罪よりも刑罰が軽くて済む、窃盗罪で逮捕される事を目論む様になる。

アニメ版では、前述の宝石自体が盗品という事に変更された。


ここからの哀牙の犯行は「『逆転』世界での、現行法に影響されての自己保身」が目的となっている。第2話の作中では裁判長が「現行法では被害者が1人でも、悪質な犯行であれば死刑も有り得る」と語っている。今回の事件は真犯人、共犯者、被害者、いずれも落ち度のある人物の為、悲劇性は薄いとは言え、哀牙の犯行も全て立証されれば、最悪の場合、死刑判決や終身刑が待ち構えている可能性は十分ある。毒島殺害の罪は優作に着させた上で、立証された自身の犯罪が窃盗罪のみならば、有期の懲役刑で済むと、哀牙は考えたのだ。


哀牙は仮面マスクの犯行と、優作が『KB警備』の元社員である事を利用して、彼に罪を着せる計画を立て、本当は毒島から、自身へと送られた脅迫状を優作に送り、『倉院の里 秘宝展』が開かれる『高菱屋百貨店』に仮面マスクの予告状を出すと、探偵として警備するふりをしつつ、毒島からの手紙に記述された、指定時刻に合わせて、仮面マスクの衣装に着替えて『倉院の壺』を盗み出した。衣装は最初の事件で、優作が隠しておいた物を発見して手に入れていた。今までの盗難品は、いずれも高価な芸術品だった反面『倉院の壺』は金銭的価値は0であり、これを盗み出す事でアリバイを作ろうとした事からも、如何に哀牙が切羽詰まっていたかが解る。


そして事件当日、哀牙は地下倉庫を抜け出して、優作よりも先に『KB警備』の社長室に向かい、毒島を殺害。時間通りにやって来た優作を殴って気絶させて、防犯ブザーを鳴らして社長室から逃走し、『高菱屋』の地下倉庫に戻って、現場工作と警備システムへの細工を施した上で「壺が盗まれた」と通報した。


優作が仮面マスクとして自首する等、想定外の事態が幾つか起こったものの、概ね哀牙の計画通りに事は運び、最後に検察側の証人として裁判に登場し、優作の弁護を行った成歩堂に暴かれる形で、「自分が仮面マスクである」と暴露する事で「毒島が殺害された時、自分は壺を盗んでいた」という鉄壁のアリバイを作り上げた。こうして哀牙はまんまと殺人罪から逃げおおせ、その罪を優作に着せる事に成功したのである。


後日、行われた優作の殺人容疑を巡る裁判では、別室の法廷で窃盗容疑の裁判にかけられ、減刑を目指して、得意満面で被告人をしていた。その途中、成歩堂によって優作が被告人の法廷に引きずり出され、改めて証人に加わる事となる。


「毒島殺害の罪を優作に着せる計画」を暴かれたが、決定的な証拠が無かった為に、成歩堂はあと一歩の所で、哀牙を取り逃がしそうになってしまう。だが勝利を確信した油断から、不用意な発言をしてしまった事で真宵が霊媒した千尋によって、最後の尋問の機会を設けられてしまう。更に証言中に「毒島社長の殺害当時、優作は仮面マスクの衣装を着ていた」と口を滑らせてしまった。事件当時、現場にいた者しか知り得ない情報を述べた事で、とうとう成歩堂に「自分が毒島の死亡時に殺害現場にいた事」を立証されてしまい、今度は殺人罪で逮捕される事となった。


最後まで「我こそが、名探偵にして大怪盗である、大物の中の大物」という主張を頑として譲らなかったが、成歩堂からは「あなたは誇り高くも怪盗でも‥‥まして名探偵でもない。脅迫者にして殺人犯。それが、あなたの正体なのです!」と引導を渡された。


ちなみに、人物ファイルで千尋を「この人をどう思うか」と突き付けると、鼻の下を伸ばして「今度、是非、紹介して頂きたい」と願い出る。その千尋に知らず知らずの内に、失言によって生じた弱点を突かれて、自滅へと追いやられるのは皮肉と言える。


他の事件の犯人が皆「自分は何の罪も犯していない」と主張して、何が何でも逮捕から逃げ切ろうとする中、「即座に警察の追跡をかわすのは不可能と判断し、あえて逮捕される事を受け入れ、軽微な刑罰を得ようと画策した、哀牙の犯行と動機」は今も尚シリーズ中でも異彩を放っている。この着眼点の鋭さだけでも、知能犯としては評価に値する。


それから2週目のプレイで解る事だが、「成歩堂の発動させた、サイコ・ロックの内容を欺くという偉業」を『逆転』キャラでは唯一、成し遂げている。彼のサイコ・ロック解除後の証言は「地下倉庫で後頭部を、仮面マスクに殴られて気絶した」とあるが、全くの嘘八百である。実際には上述の通り『KB警備』の社長室で、逆に本物の仮面マスクである優作を、殴って気絶させている有り様である。法廷でも最後の失言が無ければ、逃げ切れていた上、優作に送る「仮面マスクの窃盗計画」をトレーニング段階から立てたりする等、名探偵としては役者不足でも、犯罪者としてはある意味、天才かもしれない。コミカルな外見、性格、言動に反して、シリーズ屈指の知能犯にして強敵だったと言えよう。だからこそ『逆転』ファンからの高い人気も獲得出来たのだろう。


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    いわゆる探偵パートです。 書いてたらものすごく長くなってしまったので、二分割することにしました。 そろそろ相棒が本格的に関与してきます。 序:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=15678247 破①:ここ 破②:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=15992438 急①:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16431806 急②:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16431974 21/10/05:めちゃくちゃ重要というわけでもないのですが、一部データに記入漏れがあったので追記しました。 21/10/20:注意書きを一部変更しました。 22/9/27:注意書きを一部変更しました。 23/3/23:注意書きに追記をしました。 23/4/29:注意書きに追記をしました。
    67,518文字pixiv小説作品
  • 星威岳哀牙とアルセーヌ・ルパン

    惑溺狂妄フウガ《2》

    第二話の続きです。 今回は依頼内容が判明する感じになります。犯人との戦い自体はまだまだ先になりそうです。まがりなりにもジャンルは推理小説のはずなのですが、こんなノリで大丈夫なのだろうか……? そんな感じですが、楽しんでいただければ幸いです。 《1》:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17668399 《2》:ここ 《3》:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19986310 《4》:まだ 第一話最初から:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=15678247 ■マシュマロやってます。ご感想などいただけますと励みになります……!(※マシュマロは認証ユーザー様限定で受け取る設定となっております。ご了承ください) https://marshmallow-qa.com/jack_yukimitsu 22/9/27:注意書きを一部変更、ならびに本文の修正を行いました。 23/3/23:注意書きに追記、ならびに本文の加筆・修正を行いました。 23/4/29:注意書きに追記をしました。 23/7/5:探偵業にまつわる法律の名前がほかの回と異なっていたので修正しました。
    36,750文字pixiv小説作品
  • 反転裁判短編

    それでも君は笑って絶望を選ぶ

    Twitterに上げた反転裁判ネタ キャラ崩壊、口調捏造、性格反転要素があります。苦手な方は回れ右をそれでも大丈夫な方はお楽しみ下さい。
  • 腕相撲を仕掛けてわからせられたい話

    探偵事務所スタッフ夢主。哀牙さんは腕力が強いという妄想。yumedropに投稿したSSです
  • 反転裁判短編

    ドッペル水掛け論

    キャラ崩壊、口調捏造、あります。苦手な方は回れ右を、それでも大丈夫な方はどうぞ 反転裁判
  • 哀牙探偵の事件File01 -猫さがし-

    逆裁2-4からイメージ。 哀牙探偵は目の周り黒くなる瞬間が好きです。 そしてコロシヤのテーマ曲は素晴らしい。 この二人は正反対のベクトルでそれぞれ仕事人間ぽい。
  • 星威岳哀牙とアルセーヌ・ルパン

    奇想天外プレリュウド《序》

    逆転裁判の二次創作、はじめました。哀牙が主人公のお話です。よろしくね。 序:ここ 破①:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=15992179 破②:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=15992438 急①:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16431806 急②:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16431974 ■いや、あの。実はですね、今年の二月の終わりあたりに、スイッチ版の逆転裁判123を買いまして。初プレイだったんですね、逆転裁判。いやもう、本当に……やってて面白いわ、キャラクターはみんな魅力的だわ、逆転の快感が素晴らしいわで、もう楽しくて楽しくて。ウキウキしながらプレイしてたらですね、三月末か四月頭だったと思うんですがね、あのー……出会っちまったんですね。星威岳哀牙に。初見の時点で「なんやこいつめっちゃ面白ぇwwww」ってゲラゲラ笑いながら見てたんですが、そしたらね。蓋を開けたらこう、なかなかクレバーで強烈な奴でしてね、ほんとにもうね、守備範囲外からフルスロットルで突っ込んできた感じでしてね、物語を終わりまで見届けたあとね、ものすごいパッションがあふれ出てしまいましてね、「こりゃあなんらかの形にしないと私が落ち着かないやつだ」と直感し、こうして長ったらしい小説をゴリゴリ書くまでに至ってしまいました。まさかストライクゾーン外からぶっちぎりで突っ込んできたキャラにこんなに狂うとは思わなかったよ。  まあそんなわけで、哀牙を主人公に据えたifの物語、別の結末に向けて突き進んでいく物語となります。オリキャラ満載、ちょろっとファンタジー風味、厨二病発動などなど、人を選ぶ要素がたくさんあるので、一ページ目の注意事項をよくお読みのうえ、「よーし、読んでやるか!」というお方はどうぞご覧になっていただけますと幸いです。 ※創作論破のことは捨ててないのでご安心ください 21/7/27:本文の誤字・脱字を修正、ならびに前書きに追記をいたしました。 21/8/03:本文に軽微な加筆・修正をしました。 21/10/20:注意書きを一部変更しました。 21/11/16:相棒の容姿の一部変更に伴い、本文に追記をいたしました。 22/9/27:注意書きを一部変更しました。 23/3/23:注意書きを一部変更、ならびに本文を加筆・修正しました。 23/4/29:注意書きに追記をしました。
    65,987文字pixiv小説作品
  • 星威岳哀牙とアルセーヌ・ルパン

    奇想天外プレリュウド《破》-②

    探偵パートの続きになります。 書いてたらものすごく長くなってしまったので、二分割することにしました。 「犯人は誰か?」というアンケート(というか投票?)も設置しておりますので、よろしければ予想してみていただけると幸いです。 犯人・トリック・宝石の在り処の予想など、コメント欄にご自由に書き込んでいただいて構いません。表立って書きづらいな、という場合は筆者にメッセージとして送っていただけますと、とても嬉しいです。 序:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=15678247 破①:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=15992179 破②:ここ 急①:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16431806 急②:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16431974 21/10/05:めちゃくちゃ重要というわけでもないのですが、一部データに記入漏れがあったので追記しました。 21/10/20:注意書きを一部変更しました。 21/11/16:《急》更新に伴い、アンケートを撤去いたしました。 22/9/27:注意書きを一部変更しました。 23/3/23:注意書きに追記をしました。 23/4/29:注意書きに追記をしました。
    38,009文字pixiv小説作品
  • 星の導き

    クリスマスは忙しい探偵と、事務所スタッフの夢主。 2023年はクリスマスイブが日曜日。なかなかニクいカレンダーですね。 (Twitterとyumedropに投稿したSSです)
  • 星威岳哀牙とアルセーヌ・ルパン

    奇想天外プレリュウド《急》-②

    真相解明パートの続きになります。 今回で第一話となる奇想天外プレリュウド、完結です。 相棒の名前判明イベントもございますので、次回更新からはシリーズ名も変更となると思います。 次回更新がいつになるかは未定ですが、またのんびり書き進められればなと思っていますので、もし楽しみにしていただける方がいらっしゃいましたら、ゆっくりお待ちくださいませ! 序:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=15678247 破①:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=15992179 破②:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=15992438 急①:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16431806 急②:ここ 次:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16610981 21/11/21:本文の誤字修正、一部セリフの修正を行いました。 21/12/9:本文の誤字修正、校正を行いました。 22/9/27:注意書きを一部変更しました。 23/3/25:注意書きに追記、ならびに本文を一部修正しました。 23/4/29:注意書きに追記をしました。
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星威岳哀牙
6
星威岳哀牙
6
星威岳哀牙とは、ゲーム『逆転裁判3』の登場人物である。

「‥‥やあれ!我が混沌の宴へようこそ‥‥」

声:関俊彦(アニメ版)


概要

概要

逆転裁判3』第2話『盗まれた逆転』に登場。年齢34歳。身長173cm。


私立探偵を職業とする中年男性。助手は不在で、1人で探偵事務所を経営している。名探偵を自称しており、メイン画像からも解る様に、胡散臭い事この上ない人物。自己主張と自己顕示欲が非常に激しく、常日頃から口調も態度も、矢鱈と仰々しく芝居がかっている。出会ったばかりの春美からも「年の割に落ち着きの無い人」と認識されている。


「やあれ!」「あいや!」「ズヴァリ!」等の特徴的な口癖を始め、長母音が入る様な言葉については、当該部分が「アイウエオ」に置き換わる等、どこか古風で独特な言い回しをする。自分の賢さをアピールする為、無闇に複雑な言葉や四字熟語を乱用して会話する為、何を言っているのか解らない時も多い。『3』の攻略本では「何を喋っているのか、誰かに訳して貰いたい位」と突っ込まれていた。極度の見栄っ張りなので「大抵の場合、発言の意図は格好付けも兼ねての事」なのは察しが付くのだが。


稲妻にも似た金と黒のツートンカラーのギザギザ頭、少し嘘を吐いたピノキオの様に高い鼻、豪華な装飾を施した黒スーツ、モノクル代わりにしている虫眼鏡が特徴。高い鼻は「天狗になっている事の暗喩」かもしれない。「虫眼鏡を取り外して鑑定に使用する時の動き」は、ケント・デリカットの一発芸が元ネタ。後述の「『メジーナ婦人像』を奪還した報酬として、関係者から贈与された、大きな赤い宝石の指輪」を「自身の栄光の象徴」として愛着を持ち、常に左手の薬指に嵌めて、それを正面にいる相手に見せつけるポーズを取る(メイン画像参考)


探偵パートでは、哀牙の探偵事務所を訪問する事が出来る。所長室は「シャーロック・ホームズ等、西洋の名探偵を参考にしたと思われる、西洋文化一色の内装」となっている。それに彼なりに、都合の良い妄想や改変を加えている為、何とも珍妙な調度品がひしめき合う、異様な空間でもある。


「部屋の主のナルシズム全開の内装」なのは『1』の小中大と同じだが、悪趣味なだけの彼とは大違いで、一見すると優雅に見えるが、随所に笑いを誘う仕掛けが施されている。自分の巨大な肖像画や、先頭で手を振る自分の人形付きのボトルシップが飾られていたり、自分が科学にも精通しているアピールの為か、科学実験キットが置かれたりしている。本棚には哀牙本人の著作物である、数々の本も並んでいる。「私は優秀で特別な存在」とアピールする為なら、些細な事から手間の掛かる事まで幅広くこなす、彼の人間性が反映された部屋と言えよう。


現在では「大怪盗・怪人☆仮面マスクとの数回に渡る、宿命の対決」を展開し、世間を大いに盛り上げている。仮面マスクの影に隠れがちだが、哀牙に対する世間の注目や評価も高水準である。


『高菱屋百貨店』で開催される筈だった『倉院の里 秘宝展』の目玉『倉院の壺』が、怪人☆仮面マスクに盗まれた事を知り、その現場で成歩堂達と出会う。探偵としての実力は確かな様で、仮面マスクの2回目の犯行から独自の調査を開始し、仮面マスクの4回目の犯行を阻止して『メジーナ婦人像』という秘宝をたった1人で取り戻した。それからというもの、目に見えて調子に乗っているのもあり、イトノコ刑事からは目の敵にされている。


観察眼に優れており、髪型や服装、閃きや勘から、相手の職業を察する事が出来る。弁護士バッジやポスターを見れば一目瞭然なのだが、何故かそちらには目が向かないらしい。聞いている、こっちの方が恥ずかしくなる、当たり前の推理の時もあるが、本人曰く「‥‥それを涼しい顔で言ってのけるのが、名探偵なのですよ」との事。現場では捜査の為、誰にも見つからない場所に1人で隠れている。


現在でも『逆転』シリーズではトップクラスに入る、大変インパクトの強いキャラクターの為にファンが多く、バレンタインにはカプコンに彼宛ての大量のチョコレートが送られて来た事がある。キャラデザイナーの岩元辰郎の開発ブログで、この話題が取り上げられた際、順位も同時に公表され、第1位は哀牙、第2位はゴドー、第3位は成歩堂であった。この集計結果に岩元は「納得行く様な、行かない様な人達ですね‥‥」とコメントした。


名前は文字通り「愛が欲しいだけ」に由来する。当初は「哀牙」という名前は、ゴドーの本名に使用する予定だったが、たまたま脚本家が 「愛が欲しいだけ」と思い付いた為、彼に転用される事となった。哀牙が欲しているのは愛と言うより、地位や名声だが。


英語版での名前は「Luke・Atmey(ルーク・アトミー)」で、英語で「私を見て」を意味する「look at me」の捩りになっている。自己主張の強い名前なのは日米共通である。


関連タグ

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逆転裁判3

逆転裁判・逆転検事シリーズキャラクター一覧

怪人☆仮面マスク 成歩堂龍一 糸鋸圭介 華宮霧緒


シャーロック・ホームズ(大逆転裁判)‥同シリーズの名探偵























この先ネタバレがあります!






















名探偵の裏の顔

名探偵の裏の顔

第2話の仮面マスク事件の黒幕にして、毒島黒兵衛殺害の真犯人である。


仮面マスクの最初の事件で、その正体が天杉優作である事を突き止めた哀牙は「正体を世間や妻の希華にバラされたくなければ、盗んだ秘宝を渡せ」と彼を脅迫して盗んだ秘宝を取り上げ、闇ルートで高値で売り払って大金を得た。これに味を占めた哀牙は、その後も優作を使って、美術品を盗ませては、闇ルートで売り捌いて私腹を肥やして行き、得た金の一部を報酬として、優作に送っていた。優作の方も犯罪者が嫌いな妻・希華に「自分が泥棒である事」を知られては困る上に、会社の情報を売り捌いた罪で『KB警備』をクビになって以降、収入が無かった為、脅迫者に従って盗みを繰り返していた。


前回の事件では「優作に盗ませた秘宝『メジーナ婦人像』を自分が取り返した事にする、マッチポンプ」で名探偵として名声を得た哀牙には「依頼者からの報酬として、大きな赤い宝石の着いた指輪」が贈与された。これこそが常備している、あの愛用の指輪である。過剰な名誉欲や金銭欲から「大怪盗と名探偵の対決を自作自演で行う、劇場型犯罪」を引き起こし、計画通りに天才探偵としての名声も、裕福な生活も手に入れた哀牙だったが「自分が仮面マスクを使って、美術品を盗ませている事」を警備会社『KB警備』の社長・毒島黒兵衛に知られてしまい、優作を脅迫する側から一転、毒島から脅迫される側になってしまう。毒島からの脅迫状には「要求に従えなければ、宝物である指輪を処分する事だ」とも書かれていた。こうして哀牙は毒島の殺害を決意し、完全無罪として逃げ切るのは不可能だと悟り、殺人罪よりも刑罰が軽くて済む、窃盗罪で逮捕される事を目論む様になる。

アニメ版では、前述の宝石自体が盗品という事に変更された。


ここからの哀牙の犯行は「『逆転』世界での、現行法に影響されての自己保身」が目的となっている。第2話の作中では裁判長が「現行法では被害者が1人でも、悪質な犯行であれば死刑も有り得る」と語っている。今回の事件は真犯人、共犯者、被害者、いずれも落ち度のある人物の為、悲劇性は薄いとは言え、哀牙の犯行も全て立証されれば、最悪の場合、死刑判決や終身刑が待ち構えている可能性は十分ある。毒島殺害の罪は優作に着させた上で、立証された自身の犯罪が窃盗罪のみならば、有期の懲役刑で済むと、哀牙は考えたのだ。


哀牙は仮面マスクの犯行と、優作が『KB警備』の元社員である事を利用して、彼に罪を着せる計画を立て、本当は毒島から、自身へと送られた脅迫状を優作に送り、『倉院の里 秘宝展』が開かれる『高菱屋百貨店』に仮面マスクの予告状を出すと、探偵として警備するふりをしつつ、毒島からの手紙に記述された、指定時刻に合わせて、仮面マスクの衣装に着替えて『倉院の壺』を盗み出した。衣装は最初の事件で、優作が隠しておいた物を発見して手に入れていた。今までの盗難品は、いずれも高価な芸術品だった反面『倉院の壺』は金銭的価値は0であり、これを盗み出す事でアリバイを作ろうとした事からも、如何に哀牙が切羽詰まっていたかが解る。


そして事件当日、哀牙は地下倉庫を抜け出して、優作よりも先に『KB警備』の社長室に向かい、毒島を殺害。時間通りにやって来た優作を殴って気絶させて、防犯ブザーを鳴らして社長室から逃走し、『高菱屋』の地下倉庫に戻って、現場工作と警備システムへの細工を施した上で「壺が盗まれた」と通報した。


優作が仮面マスクとして自首する等、想定外の事態が幾つか起こったものの、概ね哀牙の計画通りに事は運び、最後に検察側の証人として裁判に登場し、優作の弁護を行った成歩堂に暴かれる形で、「自分が仮面マスクである」と暴露する事で「毒島が殺害された時、自分は壺を盗んでいた」という鉄壁のアリバイを作り上げた。こうして哀牙はまんまと殺人罪から逃げおおせ、その罪を優作に着せる事に成功したのである。


後日、行われた優作の殺人容疑を巡る裁判では、別室の法廷で窃盗容疑の裁判にかけられ、減刑を目指して、得意満面で被告人をしていた。その途中、成歩堂によって優作が被告人の法廷に引きずり出され、改めて証人に加わる事となる。


「毒島殺害の罪を優作に着せる計画」を暴かれたが、決定的な証拠が無かった為に、成歩堂はあと一歩の所で、哀牙を取り逃がしそうになってしまう。だが勝利を確信した油断から、不用意な発言をしてしまった事で真宵が霊媒した千尋によって、最後の尋問の機会を設けられてしまう。更に証言中に「毒島社長の殺害当時、優作は仮面マスクの衣装を着ていた」と口を滑らせてしまった。事件当時、現場にいた者しか知り得ない情報を述べた事で、とうとう成歩堂に「自分が毒島の死亡時に殺害現場にいた事」を立証されてしまい、今度は殺人罪で逮捕される事となった。


最後まで「我こそが、名探偵にして大怪盗である、大物の中の大物」という主張を頑として譲らなかったが、成歩堂からは「あなたは誇り高くも怪盗でも‥‥まして名探偵でもない。脅迫者にして殺人犯。それが、あなたの正体なのです!」と引導を渡された。


ちなみに、人物ファイルで千尋を「この人をどう思うか」と突き付けると、鼻の下を伸ばして「今度、是非、紹介して頂きたい」と願い出る。その千尋に知らず知らずの内に、失言によって生じた弱点を突かれて、自滅へと追いやられるのは皮肉と言える。


他の事件の犯人が皆「自分は何の罪も犯していない」と主張して、何が何でも逮捕から逃げ切ろうとする中、「即座に警察の追跡をかわすのは不可能と判断し、あえて逮捕される事を受け入れ、軽微な刑罰を得ようと画策した、哀牙の犯行と動機」は今も尚シリーズ中でも異彩を放っている。この着眼点の鋭さだけでも、知能犯としては評価に値する。


それから2週目のプレイで解る事だが、「成歩堂の発動させた、サイコ・ロックの内容を欺くという偉業」を『逆転』キャラでは唯一、成し遂げている。彼のサイコ・ロック解除後の証言は「地下倉庫で後頭部を、仮面マスクに殴られて気絶した」とあるが、全くの嘘八百である。実際には上述の通り『KB警備』の社長室で、逆に本物の仮面マスクである優作を、殴って気絶させている有り様である。法廷でも最後の失言が無ければ、逃げ切れていた上、優作に送る「仮面マスクの窃盗計画」をトレーニング段階から立てたりする等、名探偵としては役者不足でも、犯罪者としてはある意味、天才かもしれない。コミカルな外見、性格、言動に反して、シリーズ屈指の知能犯にして強敵だったと言えよう。だからこそ『逆転』ファンからの高い人気も獲得出来たのだろう。


「‥‥やあれ!我が混沌の宴へようこそ‥‥」

声:関俊彦(アニメ版)


概要

概要

逆転裁判3』第2話『盗まれた逆転』に登場。年齢34歳。身長173cm。


私立探偵を職業とする中年男性。助手は不在で、1人で探偵事務所を経営している。名探偵を自称しており、メイン画像からも解る様に、胡散臭い事この上ない人物。自己主張と自己顕示欲が非常に激しく、常日頃から口調も態度も、矢鱈と仰々しく芝居がかっている。出会ったばかりの春美からも「年の割に落ち着きの無い人」と認識されている。


「やあれ!」「あいや!」「ズヴァリ!」等の特徴的な口癖を始め、長母音が入る様な言葉については、当該部分が「アイウエオ」に置き換わる等、どこか古風で独特な言い回しをする。自分の賢さをアピールする為、無闇に複雑な言葉や四字熟語を乱用して会話する為、何を言っているのか解らない時も多い。『3』の攻略本では「何を喋っているのか、誰かに訳して貰いたい位」と突っ込まれていた。極度の見栄っ張りなので「大抵の場合、発言の意図は格好付けも兼ねての事」なのは察しが付くのだが。


稲妻にも似た金と黒のツートンカラーのギザギザ頭、少し嘘を吐いたピノキオの様に高い鼻、豪華な装飾を施した黒スーツ、モノクル代わりにしている虫眼鏡が特徴。高い鼻は「天狗になっている事の暗喩」かもしれない。「虫眼鏡を取り外して鑑定に使用する時の動き」は、ケント・デリカットの一発芸が元ネタ。後述の「『メジーナ婦人像』を奪還した報酬として、関係者から贈与された、大きな赤い宝石の指輪」を「自身の栄光の象徴」として愛着を持ち、常に左手の薬指に嵌めて、それを正面にいる相手に見せつけるポーズを取る(メイン画像参考)


探偵パートでは、哀牙の探偵事務所を訪問する事が出来る。所長室は「シャーロック・ホームズ等、西洋の名探偵を参考にしたと思われる、西洋文化一色の内装」となっている。それに彼なりに、都合の良い妄想や改変を加えている為、何とも珍妙な調度品がひしめき合う、異様な空間でもある。


「部屋の主のナルシズム全開の内装」なのは『1』の小中大と同じだが、悪趣味なだけの彼とは大違いで、一見すると優雅に見えるが、随所に笑いを誘う仕掛けが施されている。自分の巨大な肖像画や、先頭で手を振る自分の人形付きのボトルシップが飾られていたり、自分が科学にも精通しているアピールの為か、科学実験キットが置かれたりしている。本棚には哀牙本人の著作物である、数々の本も並んでいる。「私は優秀で特別な存在」とアピールする為なら、些細な事から手間の掛かる事まで幅広くこなす、彼の人間性が反映された部屋と言えよう。


現在では「大怪盗・怪人☆仮面マスクとの数回に渡る、宿命の対決」を展開し、世間を大いに盛り上げている。仮面マスクの影に隠れがちだが、哀牙に対する世間の注目や評価も高水準である。


『高菱屋百貨店』で開催される筈だった『倉院の里 秘宝展』の目玉『倉院の壺』が、怪人☆仮面マスクに盗まれた事を知り、その現場で成歩堂達と出会う。探偵としての実力は確かな様で、仮面マスクの2回目の犯行から独自の調査を開始し、仮面マスクの4回目の犯行を阻止して『メジーナ婦人像』という秘宝をたった1人で取り戻した。それからというもの、目に見えて調子に乗っているのもあり、イトノコ刑事からは目の敵にされている。


観察眼に優れており、髪型や服装、閃きや勘から、相手の職業を察する事が出来る。弁護士バッジやポスターを見れば一目瞭然なのだが、何故かそちらには目が向かないらしい。聞いている、こっちの方が恥ずかしくなる、当たり前の推理の時もあるが、本人曰く「‥‥それを涼しい顔で言ってのけるのが、名探偵なのですよ」との事。現場では捜査の為、誰にも見つからない場所に1人で隠れている。


現在でも『逆転』シリーズではトップクラスに入る、大変インパクトの強いキャラクターの為にファンが多く、バレンタインにはカプコンに彼宛ての大量のチョコレートが送られて来た事がある。キャラデザイナーの岩元辰郎の開発ブログで、この話題が取り上げられた際、順位も同時に公表され、第1位は哀牙、第2位はゴドー、第3位は成歩堂であった。この集計結果に岩元は「納得行く様な、行かない様な人達ですね‥‥」とコメントした。


名前は文字通り「愛が欲しいだけ」に由来する。当初は「哀牙」という名前は、ゴドーの本名に使用する予定だったが、たまたま脚本家が 「愛が欲しいだけ」と思い付いた為、彼に転用される事となった。哀牙が欲しているのは愛と言うより、地位や名声だが。


英語版での名前は「Luke・Atmey(ルーク・アトミー)」で、英語で「私を見て」を意味する「look at me」の捩りになっている。自己主張の強い名前なのは日米共通である。


名探偵の裏の顔

名探偵の裏の顔

第2話の仮面マスク事件の黒幕にして、毒島黒兵衛殺害の真犯人である。


仮面マスクの最初の事件で、その正体が天杉優作である事を突き止めた哀牙は「正体を世間や妻の希華にバラされたくなければ、盗んだ秘宝を渡せ」と彼を脅迫して盗んだ秘宝を取り上げ、闇ルートで高値で売り払って大金を得た。これに味を占めた哀牙は、その後も優作を使って、美術品を盗ませては、闇ルートで売り捌いて私腹を肥やして行き、得た金の一部を報酬として、優作に送っていた。優作の方も犯罪者が嫌いな妻・希華に「自分が泥棒である事」を知られては困る上に、会社の情報を売り捌いた罪で『KB警備』をクビになって以降、収入が無かった為、脅迫者に従って盗みを繰り返していた。


前回の事件では「優作に盗ませた秘宝『メジーナ婦人像』を自分が取り返した事にする、マッチポンプ」で名探偵として名声を得た哀牙には「依頼者からの報酬として、大きな赤い宝石の着いた指輪」が贈与された。これこそが常備している、あの愛用の指輪である。過剰な名誉欲や金銭欲から「大怪盗と名探偵の対決を自作自演で行う、劇場型犯罪」を引き起こし、計画通りに天才探偵としての名声も、裕福な生活も手に入れた哀牙だったが「自分が仮面マスクを使って、美術品を盗ませている事」を警備会社『KB警備』の社長・毒島黒兵衛に知られてしまい、優作を脅迫する側から一転、毒島から脅迫される側になってしまう。毒島からの脅迫状には「要求に従えなければ、宝物である指輪を処分する事だ」とも書かれていた。こうして哀牙は毒島の殺害を決意し、完全無罪として逃げ切るのは不可能だと悟り、殺人罪よりも刑罰が軽くて済む、窃盗罪で逮捕される事を目論む様になる。

アニメ版では、前述の宝石自体が盗品という事に変更された。


ここからの哀牙の犯行は「『逆転』世界での、現行法に影響されての自己保身」が目的となっている。第2話の作中では裁判長が「現行法では被害者が1人でも、悪質な犯行であれば死刑も有り得る」と語っている。今回の事件は真犯人、共犯者、被害者、いずれも落ち度のある人物の為、悲劇性は薄いとは言え、哀牙の犯行も全て立証されれば、最悪の場合、死刑判決や終身刑が待ち構えている可能性は十分ある。毒島殺害の罪は優作に着させた上で、立証された自身の犯罪が窃盗罪のみならば、有期の懲役刑で済むと、哀牙は考えたのだ。


哀牙は仮面マスクの犯行と、優作が『KB警備』の元社員である事を利用して、彼に罪を着せる計画を立て、本当は毒島から、自身へと送られた脅迫状を優作に送り、『倉院の里 秘宝展』が開かれる『高菱屋百貨店』に仮面マスクの予告状を出すと、探偵として警備するふりをしつつ、毒島からの手紙に記述された、指定時刻に合わせて、仮面マスクの衣装に着替えて『倉院の壺』を盗み出した。衣装は最初の事件で、優作が隠しておいた物を発見して手に入れていた。今までの盗難品は、いずれも高価な芸術品だった反面『倉院の壺』は金銭的価値は0であり、これを盗み出す事でアリバイを作ろうとした事からも、如何に哀牙が切羽詰まっていたかが解る。


そして事件当日、哀牙は地下倉庫を抜け出して、優作よりも先に『KB警備』の社長室に向かい、毒島を殺害。時間通りにやって来た優作を殴って気絶させて、防犯ブザーを鳴らして社長室から逃走し、『高菱屋』の地下倉庫に戻って、現場工作と警備システムへの細工を施した上で「壺が盗まれた」と通報した。


優作が仮面マスクとして自首する等、想定外の事態が幾つか起こったものの、概ね哀牙の計画通りに事は運び、最後に検察側の証人として裁判に登場し、優作の弁護を行った成歩堂に暴かれる形で、「自分が仮面マスクである」と暴露する事で「毒島が殺害された時、自分は壺を盗んでいた」という鉄壁のアリバイを作り上げた。こうして哀牙はまんまと殺人罪から逃げおおせ、その罪を優作に着せる事に成功したのである。


後日、行われた優作の殺人容疑を巡る裁判では、別室の法廷で窃盗容疑の裁判にかけられ、減刑を目指して、得意満面で被告人をしていた。その途中、成歩堂によって優作が被告人の法廷に引きずり出され、改めて証人に加わる事となる。


「毒島殺害の罪を優作に着せる計画」を暴かれたが、決定的な証拠が無かった為に、成歩堂はあと一歩の所で、哀牙を取り逃がしそうになってしまう。だが勝利を確信した油断から、不用意な発言をしてしまった事で真宵が霊媒した千尋によって、最後の尋問の機会を設けられてしまう。更に証言中に「毒島社長の殺害当時、優作は仮面マスクの衣装を着ていた」と口を滑らせてしまった。事件当時、現場にいた者しか知り得ない情報を述べた事で、とうとう成歩堂に「自分が毒島の死亡時に殺害現場にいた事」を立証されてしまい、今度は殺人罪で逮捕される事となった。


最後まで「我こそが、名探偵にして大怪盗である、大物の中の大物」という主張を頑として譲らなかったが、成歩堂からは「あなたは誇り高くも怪盗でも‥‥まして名探偵でもない。脅迫者にして殺人犯。それが、あなたの正体なのです!」と引導を渡された。


ちなみに、人物ファイルで千尋を「この人をどう思うか」と突き付けると、鼻の下を伸ばして「今度、是非、紹介して頂きたい」と願い出る。その千尋に知らず知らずの内に、失言によって生じた弱点を突かれて、自滅へと追いやられるのは皮肉と言える。


他の事件の犯人が皆「自分は何の罪も犯していない」と主張して、何が何でも逮捕から逃げ切ろうとする中、「即座に警察の追跡をかわすのは不可能と判断し、あえて逮捕される事を受け入れ、軽微な刑罰を得ようと画策した、哀牙の犯行と動機」は今も尚シリーズ中でも異彩を放っている。この着眼点の鋭さだけでも、知能犯としては評価に値する。


それから2週目のプレイで解る事だが、「成歩堂の発動させた、サイコ・ロックの内容を欺くという偉業」を『逆転』キャラでは唯一、成し遂げている。彼のサイコ・ロック解除後の証言は「地下倉庫で後頭部を、仮面マスクに殴られて気絶した」とあるが、全くの嘘八百である。実際には上述の通り『KB警備』の社長室で、逆に本物の仮面マスクである優作を、殴って気絶させている有り様である。法廷でも最後の失言が無ければ、逃げ切れていた上、優作に送る「仮面マスクの窃盗計画」をトレーニング段階から立てたりする等、名探偵としては役者不足でも、犯罪者としてはある意味、天才かもしれない。コミカルな外見、性格、言動に反して、シリーズ屈指の知能犯にして強敵だったと言えよう。だからこそ『逆転』ファンからの高い人気も獲得出来たのだろう。


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