「「最強」という名の華をこの手にするまで 俺の闘いは終わらない」
CV:安原義人
演:伊勢谷友介(実写映画)
演:月城かなと(Tsukishiro Kanato)(宝塚歌劇・雪組公演)
演:三浦涼介(2018年新橋演舞場・大阪松竹座公演)
プロフィール
概要
いわゆる忍者。
江戸城において警護を務めた御庭番衆最後の御頭。15歳にしてその座を継いだ天才。
小太刀二本を自在に使いこなし、緩急をつけた動きで敵を翻弄する。また、超一流の格闘家でもある。
作中屈指の美形キャラであるが、絵に描いたような硬派な人物である。
生い立ち
幼少から隠密として文武両道のエリート教育を受け、早くから天才と評され将来を嘱望されていた。
13歳のときに既に江戸城を維新志士の隠密から護衛する中心的な役目を担っている。
人望も厚く、冷静で無口ながらもカリスマ性があり、仲間からの信頼は絶大である。
徹底した現実主義者であり、かつて敵対していた者でも、力量があれば仲間として受け入れる器の持ち主。
しかし、心の底は人間味に溢れ、情に厚い。
大政奉還の後、明治政府は蒼紫だけに要職を用意したが、蒼紫は部下を捨てて自分だけが仕事を得ることを良しとせず、誘いをすべて断った。そのうちに部下たちも再就職先を見つけて少しずつ去っていき、最後に残ったのは般若、ひょっとこ、式尉、癋見の四人だけだった。
戦いしか能がない彼らのために、戦場を求めて明治を生き抜くこととなる。
『東京編』
この時は武田観柳の用心棒であり、高荷恵奪還の折遭遇した緋村剣心と対峙する。剣心と左之助からは早期からその高い実力を見抜かれていた。
幕末最強と謳われた人斬り抜刀斎を倒して御庭番衆こそが最強であることを示そうとするが、剣心の前に敗北。加えて観柳に裏切られ部下を失ってしまい、以後、死んだ部下の墓前に最強の二文字を添える為に修羅と化す。
『京都編』
仲間である翁らに刃を向け、志々雄真実と同盟を組み、志々雄一派のアジト・百識の間で剣心と再戦する。
葛藤の末、観柳の用心棒に流れつく前の、本来の御庭番衆御頭・四乃森蒼紫としての誇りを取り戻した。
その後、剣心と志々雄の最終決戦に姿を見せ、自身との戦いも含めた連戦の負荷によって一度は志々雄の技の前に倒れた剣心の為に時間稼ぎをする。
『人誅編』
薫の依頼を受け巴の日記を東京へ届けることになった巻町操に同行する。
御庭番衆の最後を締めくくる御頭として外法の悪党は外法の力を以て葬るという信念を見出し、外印と朱雀を撃破している。
縁の策略により絶望に俯す弥彦達に突破口を示し、落人群へ身を落とした剣心を理解し陰で支えた。
また剣心と縁の決着がついた後、『東京編』で亡くした部下を京都に改めて葬り直した模様。
その後は、表向きは料亭「葵屋」の亭主として生きるが、元隠密御庭番衆としての諜報活動は続けている。
戦闘スタイル
武器は小太刀を使用。東京編では一刀、京都編・人誅編では二刀を使用している。
剣心との初戦までは小回りの利く小太刀は盾のように使い、攻撃は拳法を主体としていた。般若に拳法を教えたのも蒼紫であり、その威力は彼のものを軽く凌ぐ。
再登場には剣心との再戦に備え隠密御庭番式小太刀二刀流を独学で身につけていた。
その技は同じく小太刀二刀流を操った先代御頭を超えている。
また、納刀時は二本の小太刀を両端に口の開いた一本の鞘に納めており、一本の長刀に擬装した外見となる。
回天剣舞
小太刀を逆手に持ち三連撃を繰り出す蒼紫の十八番。
小太刀二刀流では【回天剣舞・六連】となり、左右合わせて六連撃となったその破壊力は大木を薙ぎ倒すほどであることに加え、相手に最初の一撃について左右二択の不安を与え翻弄する。
流水の動き
蒼紫独自の体術。
緩急をつけた天性の動きで、あらゆる攻撃を避けることが可能で、剣心ですら流水の動きを捉える事はできなかった。
ただし、攻撃に移る際に隙ができるため、そこを見切って攻撃を受け止める事が可能。
以下は二刀の剣技。
陰陽交叉
対象に向けた一刀目の棟(峰)に対しもう一刀の刃を直交させるようにたたきつけ、押しきることで一点を断つ技。鋼鉄製のトンファーすら両断する威力を持つ。流水の動きと組み合わせると攻撃に移る際の隙を潰す事も可能(初撃を受け止めた相手に二撃目で押し切る)。
このため、ゲーム作品によっては初撃を防御されないと撃てない。
陰陽撥止
対の小太刀のうち一刀の柄頭をもう一刀で打ち飛ばし遠距離の相手を射る技。一刀目と二刀目の軌道をまったく同一にして飛ばすことができ、一本目を弾いて油断したところに、見えていなかった二本目が襲い掛かるという初見殺し技。最初から違う軌道で飛ばすこともある。
呉鉤十字
二刀を鋏のように交差させ鎬同士を滑らせるように左右に開いて対象を切断・撫で斬りにする技。
他
初登場時点では前髪がほとんどなく、額が丸出しであったが、次第に両脇にあった前髪が閉じていき、剣心と戦った時にはほとんど目が隠れる状態だった。
作者曰く、単行本収録の際に描き直そうとかとも思ったが、笑えるのでそのままにしたとのこと。
彼のトレードマークである、忍者装束の上に羽織った襟の大きなロングコートは、X-MENのガンビットがモデルだとか。人物像のモデルは土方歳三。
後の作品では、アシュヒト・リヒターのモチーフとなっている。
名言
「抜刀斎。俺がお前を殺すまで、誰にも殺されるなよ」
観柳邸での死闘の後、去り際に剣心に言い放つ。ツンデレにもほどがある。
ところがこの四乃森蒼紫、このあと京都編でもう一度剣心に倒されるまで味方にならなかったというその辺のツンデレライバルキャラとは一線を画すガチであった。
なお、作者は「蒼紫はどうせ味方になるんだろ」と言われてムキになって敵に回したのだが、おかげで元々長い京都編がさらにバカ長くなったと嘆いたとか。
というか、この台詞の時は部下達が目の前で死んだショックで、瞳が真っ黒に塗りつぶされてハイライトが消えたものになっており、この台詞を言うに至った経緯としても剣心が蒼紫の生きる目的として「拙者を倒して最強の名を部下達に添えて見せろ」と敢えて挑発した形なので、台詞はともかく状況としては全然ツンデレではない。
「…今はまだ花は添えん。だが、いずれ必ず」
4人の部下の墓前にて。ボロボロになった姿で上記のハイライトが消えた瞳のまま無表情で最強の名を勝ち取る事を誓う姿はどう見ても病んでいるとしかいいようのないものであった…
「………それでも俺は、この闘いに決着をつけねば前には進めぬ」
葛藤の末、かつての誇りを取り戻した蒼紫。己の迷走にケジメを付けるために下した蒼紫の決断にそれまでは決着を拒んでいた剣心も「決着をつける事に異論はない」と応じる。その言葉に剣心を見据えた蒼紫の瞳には部下の死以来失われていた輝きが灯っていた。
「勝っても負けても ここで終わる。 否(いな)、 勝って終わりにしてみせる!」
死を望む修羅道への決別と、生きるために前へと進むことを決心した瞬間。
「随分と分厚い紙一重だ…」
剣心との奥義対決後、「紙一重だった」という剣心の言葉に対して返した台詞。
「過去よりも現在(いま)。戦うべき時は現在(いま)!!」
過去に忘れ去ることのできない未練はある。だが生きるべき今に全力を尽くす。
蒼紫の信念を最も表した台詞。
「…茶の湯ならば いずれつき合おう」
剣心の酒の誘いを下戸だから酒は飲めないとそっけなく断ってからの一言。やはりツンd(ry