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オジュウチョウサンの編集履歴

2022-12-24 18:45:04 バージョン

オジュウチョウサン

おじゅうちょうさん

日本中央競馬会(JRA)に所属する競走馬(2011-)。主な勝ち鞍は2016年~2020年・2022年の中山グランドジャンプ(JGⅠ)、2016年・2017年・2021年の中山大障害(JGⅠ)。平地競走に比べてマイナーな障害競走で活躍して数多くの記録を打ち立て、「障害競走の絶対王者」「100年に一頭の障害馬」の二つ名で呼ばれることもある障害競走界きっての優駿。

ヒーロー列伝


「超えていく、王者。」


惨敗もあった、故障もあった、苦戦もあった。

その障害を越えるたびに強くなった。

心通うパートナーと、互いの才能を信じ、

鍛え、解き放った。

記録を刻み、記憶を彩り、

人馬一体、進む飛越の王者。

超えていくその勇気を、その闘志を、

愛さずにはいられない。

ー JRAポスター「ヒーロー列伝」より ー


概要

プロフィール

馬名オジュウチョウサン
欧字表記Oju Chosan
香港表記長山之馬
生年月日2011年4月3日
性別
毛色鹿毛
ステイゴールド
シャドウシルエット
母の父シンボリクリスエス
管理調教師小笠倫弘(美浦)→和田正一郎(美浦)
担当厩務員長沼昭利
主戦騎手石神深一(障害)/武豊(平地)
馬主(株)チョウサン(代表:長山尚義)
生産坂東牧場

2011年4月3日北海道平取町生まれの競走馬。全兄に2013年ラジオNIKKEI賞優勝馬のケイアイチョウサンがいる。

馬名の由来はJRAによると「家族名+冠名」。実際は、馬主であるチョウサン代表・長山尚義氏の次男が、子供の頃一人称の「俺」を言えずに「オジュウ(俺)」と言っていたことに由来する。


父ステイゴールドは2001年の香港ヴァーズ優勝馬で、種牡馬入り後はドリームジャーニーオルフェーヴル兄弟やゴールドシップフェノーメノなどを輩出した名馬。...と、このように書けば普通の名馬と思えるが、現役時代は長きに渡って重賞・GⅠ戦線で活躍するも2・3着止まりというシルバー&ブロンズコレクターで、気性難持ちでもあったためにネタエピソードに事欠かない迷馬でもある。

母父シンボリクリスエスは2002年・2003年の天皇賞(秋)・有馬記念を制したアメリカ生まれの外国産馬。種牡馬入り後はエピファネイアサクセスブロッケンなどを輩出して成功を収めた他、母父としても優秀な成績を残すなど日本競馬に大きな影響を与えた。


人間のそれと同様に競馬にも障害物を突破しながら進む「障害競走」というジャンルのレースがあり、その障害競走において圧倒的な強さを誇る名馬である。


2022年12月に引退し種牡馬入りする予定。


性格

気性難で有名なステイゴールドの産駒ということで嫌な予感がした人もいるだろうが、案の定オジュウチョウサンも日頃から噛み付き癖があるそうで、厩務員の服を破った前科は数知れず

他にも担当する長沼昭利厩務員を蹴っ飛ばして肋骨を折る大怪我をさせたり(なおこの時蹴られた長沼厩務員はレース前だからとコルセットを巻いて痛みを気力で耐えてオジュウチョウサンの面倒を見続けた)、自分の馬糞を人や馬に蹴っ飛ばしてその反応を見て楽しんだり、調教中にあからさまにサボろうとするなど、ヤンチャなエピソードには事欠かない。流石に怒られると反省していますので許してと言わんばかりに甘えてくるそうだが、長沼厩務員曰く「5分後には怒られたことを忘れている」

極めつけに、8歳(人間で言えば30歳前後)にして調教中に放馬して勝手に障害を跳び越え、ダートの水溜まりで泥遊びというフリーダムっぷりを見せた。いい歳して何やってんの。


なおこれらの気性難に関しては、ステイゴールド産駒特有の賢さからくる気性難に加えて、彼の母であるシャドウシルエットの影響が極めて大きいという説がある。シャドウシルエットは隙あらば世話役の関係者に襲い掛かるという、ステイゴールドと同じような行動をとる牝馬であり、その気性故に未出走のまま繁殖に入った経緯を持つ(他にも虚弱な肉体であった事も、彼女が出走できなかった理由であったという)。そしてオジュウチョウサンはそんな母親の傍で一連の行動を観察し、遂には母親と共に関係者に襲い掛かるようになったとされる。なお、シャドウシルエットの母父であるミルジョージも気性が荒いことで有名(柴田政人曰く「ミルジョージ産駒には天才と狂気が同居したような馬が多い」)。シャドウシルエットの父であるシンボリクリスエスは比較的温順な性格だったと言われているが、その産駒たちは母系関係なく気性が荒いという特徴を持っている。


つまるところオジュウチョウサンの気性難は、ただでさえヘイロー系とディクタス系という気性難の悪魔合体をしたステイゴールドに他の気性難の血統を合流させ、その上で気性難持ちの母が「気性難とは何か」を英才(?)教育するという狂気の領域に踏み込んだ結果ともいえる。しかもこの配合はステマ配合のように偶然発見されたものではなく、馬主である長山氏が生産する坂東牧場と念入りに検討し、成功すると確信して選んだ配合(意外なことにステイゴールドに母父シンボリクリスエスの血統を用いた配合を最初に行ったのは長山氏であり、相場眼が非常に優れた人物である氏の動きを見て社台グループが後追いの形で実行するも、オジュウチョウサンが結果を出す前にステイゴールドが死亡したため、ステマ配合のようなブームを起こすことはなかった)であり、シャドウシルエットもその配合実現のために購入したという。

因みにこの配合は高い能力を持ちながら比較的虚弱なシンボリクリスエス産駒にステイゴールドの頑健な肉体を付与するという、ステマ配合とほぼ同じ血統論に基づいた配合である。

なお、ステイゴールド×シンボリクリスエスという配合のため、ステゴ系によく見られる白目の目立つ輪眼、通称ディクタスアイと、ボリクリ系によく見られる大きくて先端の反り返った耳、通称ボリクリ耳の両方を備えているのが顔つきの大きな特徴である。


しかしながらレースに対しては非常に前向きで、特に連勝をスタートしてからはベスト体重を自ら把握してレースまでにはその体重となるように食事量を調整するとされる。この好例として、オジュウチョウサンのベスト体重は510キロとされているが、彼が中山グランドジャンプを走る際、2022年現在において1戦を除いてすべてこの体重で出走している。また、厩舎では暴れまわるがいざレースとなると一切暴れることなく、それどころかファンサービスもきっちりこなす(これはかの皇帝シンボリルドルフも同じであったという)。特徴的な障害飛越時の「飛ぶ」というよりは「跨ぐ」ような低い飛越も自ら編み出し、更にはこれまで走ったことのある障害コースは全て記憶しているとも言われる。更には「本番のレース」と「ステップレース」を理解して、ステップレースで自身の状態を整え、本番で使うためのエネルギーをしっかりと蓄積して本番ですべて吐き出す。また自身の身体の限界点を正確に把握して、これ以上は身体が壊れると判断すると自らブレーキをかけるという。事実、オジュウチョウサンは骨折の経験こそ幾度となくあるが、屈腱炎や繋靭帯炎などといった競走馬として重篤となる故障を負ったことは一度もない。

ここは50戦を大過なく走り切った父親と似ているのかもしれない。


因みにオジュウチョウサンがレースに対して非常に前向きであるのは自身がレースに勝つと周りの人達が笑顔になり、自分の事を褒めてくれるからで、勝つことに喜びを見出し、自分自身の、そして周りの人達のためにレースに挑み続けているというある意味ではステイゴールド産駒らしからぬ理由で戦い続けている。そのため自分自身が障害競走の王者であるとはっきりと自覚しており、レースに負けると、自身に怒り極めて不機嫌になって手が付けられなくなるという。なお、勝った時の口取りでは主戦の石神騎手が正面を向いていると一族伝統のディクタスアイで思い切り睨み付け、自分の方を彼が向くとディクタスアイも引っ込んで思い切り口角を上げて笑顔になるツンデレである。

これほどまでにレースを理解し、そして勝利に対して恐ろしいまでに貪欲である事が、彼を絶対王者であり続けさせる原動力であるかもしれない。


戦法・特徴

外見上の特徴として、レース出走時などは水色の耳開きメンコに同色のピークチーシーズを着用している。が、その素顔は上昇する巨大な火球を思わせる流星を持つグッドルッキングホースであり、障害競走馬らしくトモの厚みも相当な物。

また、超一流の競走馬が持つと言われているようなオーラがあり、パドックなどでも「王者の風格を感じさせる」と手放しに絶賛され、そのオーラは一般人ですら肌で感じられると言われているほどである。このような雰囲気を持つためか、牝馬などからはガチ惚れされている事も多いという。


当然のように厩舎でもボス馬であり、調教などでは必ず先頭を進んでその姿を見せる。なおサービス精神旺盛なのか、カメラレンズが自分を向いているとわざわざ撮影しやすい位置に立ち止まってくれる。レース後でもファンが写真を撮ったりカメラを回しているのを理解して何度でもポーズを決めるなど自分のファンを非常に大事にしているなど、非常に賢く振舞うため、普段はとんでもないほどの気性難であることは厩舎側が積極的に情報公開するまで全く知られていなかった


レースの戦法面から見た場合、好位追走から抜け出しての末脚勝負を得意とする先行馬であり、オジュウチョウサンの勝利の多くは最終コーナー手前には先頭に立ってそのまま押し切る流れである。そのレーススタイルはステマ配合で有名なメジロマックイーンを髣髴とさせる走りであるため、彼もステマ配合と勘違いされることがあるが、先述したように父こそステイゴールドであるが母父はシンボリクリスエスであるのでステマ配合の持ち主ではない。


しかしオジュウチョウサンを絶対王者たらしめているのは驚異的な飛越速度と平地力、類を見ない体幹バランス、そして何よりも歴史上に名を連ねる名馬たちにも引けを取らない勝利への貪欲さと精神力である。

オジュウチョウサン自身は障害飛越そのものはさほど上手くないと言われており、これは実際に主戦の石神騎手自身が証言している。一方で体幹バランスが他の競走馬に比べて頭一つ抜きんでており、身体も非常に柔らかいため飛越でバランスを崩しても一歩目、二歩目でバランスを整えてしまう。通常であれば障害飛越の際にバランスを崩してしまうと立て直しに時間がかかるのだが、オジュウチョウサンにはそのタイムロスが存在しない。これはしばしば彼の特徴的な跨ぐような低い飛越を成立させているのだが、そもそもこの飛越自体、オジュウチョウサンは障害物に対して一切の恐怖心を抱かないからできる芸当であるとされる。これは他のどの競走馬にも存在しない彼のみの特徴とされている。

そして平地競争能力に関しても障害競走馬としてはこれまたズバ抜けたものを持っており、特に2018年中山グランドジャンプでは3650メートルを激走し、大障害コースを飛越し、いくつものバンケットを走り抜けた後の飛越障害込みの上がり3Fを36秒9という、平地重賞競走とほぼ同レベルの速度で駆け抜けて2着のアップトゥデイトに大差を付けてレコード勝ちした。

  • ちなみにアップトゥデイトもまた2015年の春秋障害GⅠ制覇を成し遂げるなど障害競走における強豪馬の一頭であり、このレースの際には3着の二ホンピロバロン(2018年中山大障害優勝馬)に9馬身差を付けて自己レコードを1.5秒更新するという走りを見せている。しかしながらオジュウチョウサンとは5度に及ぶ対決の中で2015年中山大障害以外全て敗北しており、実力そのものは十分なことから、しばしば「アップトゥデイトが『10年に一頭の障害馬』なら、オジュウチョウサンは『100年に一頭の障害馬』」「(アップトゥデイトが)生まれてくる時代が悪すぎた」と言われている。

そして肉体が衰え始め、飛越も低く飛ぶのが逆に体力を奪うような状態になってくるとこれまでの低い飛越から高く美しい飛越に切り替えている。これには陣営側の努力も功を奏した結果であるが、このような飛越のモデルチェンジはいわば追い込み馬が突然大逃げをするようなもので、そのような事を僅か半年で成し遂げてしまっている。


このように障害競走馬としてはあまりにも特異かつ強大な存在であるためか、障害競走に関わる騎手や調教師は揃ってオジュウチョウサンについては『化物』と称しており、平地再挑戦が発表されたときには『オジュウチョウサンがいるとどうやっても勝てないから平地挑戦は歓迎する』と言った者まで出てきたほど。現在でこそ衰えてきたオジュウチョウサンではあるが衰えた状態ですらなおJ・G1を勝利するだけの身体能力は維持されており、肉体的な最盛期のオジュウチョウサンに勝つのは不可能とすら言われた。

無敗の三冠馬として知られるシンボリルドルフディープインパクトですら、圧倒的強さを誇った全盛期のタイミングでも僅かな隙を突いて勝利を奪い取った競走馬がいたが(前者の場合はギャロップダイナ、後者の場合はハーツクライ)、オジュウチョウサンに関してはその隙すら一切与えず無慈悲に捻じ伏せていったことからもこれが事実であることが実績によって証明されている。

その強さたるや、主戦騎手を務める石神深一をして「(全盛期の)オジュウチョウサンは鼻を穿りながら乗っても勝てる(つまり騎手が何の指示をしなくても自分で競馬を組み立てて自身の身体能力のみで勝負しても勝ててしまう)」と発言するレベルである。


経歴

誕生からトレセン入厩まで

オジュウチョウサンの馬主となる馬主法人「チョウサン」のオーナーである長山尚義氏(オフィス関連メーカー会長)は、元々学生時代から競走馬の血統などを研究し、暇な時間は短波放送を聞き入り学校近くの場外馬券売り場に足を運ぶなど熱心な競馬ファンだった。

大橋巨泉が出演していた番組がきっかけで一口馬主クラブ「社台レースホース」に申し込んで一口馬主を始め、最初の出資馬はサッカーボーイだったという。さらに一口馬主と並行して1985年に中央競馬の馬主資格を取得。1999年からは個人での所有をし始め、2008年にはチョウサンが毎日王冠を勝利し馬主として重賞初制覇も経験した。なお個人馬主となってからも一口馬主は続けており、この頃にはオルフェーヴルジェンティルドンナにも出資しているという。


長山オーナーは繁殖牝馬の所有も行っており、かつて一口馬主で出資したパーフェクトジョイ(父ステイゴールド)の半妹であるシャドウシルエット(父シンボリクリスエス)を繁殖牝馬セールで落札している。シャドウシルエットは落札後に北海道平取町の坂東牧場で繋養される事となり、2009年から14年まで連続してステイゴールドをつけられていた。2010年に生まれた初仔が後のケイアイチョウサンである。


そして2011年4月3日、シャドウシルエットの第2仔として、後のオジュウチョウサンとなるシャドウシルエットの2011が坂東牧場で誕生。母馬所有者である長山オーナーの所有となり、オジュウチョウサンという名前を付けられた。


デビュー~3歳時(2014年)

美浦トレセンの小笠倫弘厩舎に入厩後、2013年10月東京競馬場の新馬戦でデビューするも11着11月の未勝利戦では8着となる。その後骨折してしまい、約1年の休養を経て復帰するもその頃にはもう平地未勝利戦は終了していたため、障害競走に転向する。


障害転向~4歳時(2015年)

障害デビュー戦となった2014年11月の福島競馬場の障害未勝利戦では14頭立ての14着と大惨敗。この後に和田正一郎厩舎に転厩し、2戦を経て障害4戦目の2015年2月の東京競馬場障害未勝利戦を勝利して未勝利を脱出する。


その後は東京ジャンプステークスなどに出走するも同レースは4着、年末の中山大障害はアップトゥデイトの6着と勝ち星を挙げられないことが続き、通算成績は平地時代から続いて10戦3勝と、このころはまだスタートが下手な障害オープン馬の一頭に過ぎなかった。

そんな状況の中、オジュウチョウサンは運命の相手というべき石神深一騎手と出会った。後に彼は、オジュウチョウサンの全障害レースの手綱を握ることとなる。

  • 元々石神騎手はオジュウチョウサンの調教を手伝っていたが、東京ジャンプステークスの際にそれまでのオジュウチョウサンの鞍上だった山本康志騎手の乗り馬が重なったため、このレースより鞍上を務めることになった。これが無ければ、その後のオジュウチョウサンの活躍がなかったのかもしれない。

5歳時(2016年)

2016年はオープン戦から始動。石神騎手の進言により、メンコの耳当てを外しての出走となった。

このレースではニホンピロバロンの2着に終わるものの、耳当てを外した結果スタートの出だしが劇的に改善。

以降、耳当てなしの水色メンコは、同色のチークピーシーズとともにオジュウチョウサンのトレードマークとなる。

2016年中山グランドジャンプ

2016年4月中山グランドジャンプでは、逃げるサナシオンを前に見て道中3~4番手ほどに控えて進み、第4コーナーから一気の追い上げを見せる。そしてサナシオンを一気に抜き去り、3馬身半差を付けてゴールイン。

重賞初制覇及び障害GⅠ初制覇を飾り、また鞍上の石神騎手及び管理する和田調教師にも初のGⅠ制覇をプレゼントした。


その後、東京ジャンプステークス、東京ハイジャンプも見事に優勝したオジュウチョウサンは、中山大障害へと駒を進める。


2016年中山大障害

2016年の中山大障害では、ライバルとなるアップトゥデイトとの2度目の直接対決となった。

両馬共に好位につけて様子を窺い、最終障害手前から2頭の一騎打ちとなるものの、最終直線で一気の末脚を見せて突き放し、9馬身差で圧勝


この年からオジュウチョウサンの快進撃が始まり、2018年4月の中山グランドジャンプまでJ・G1 5勝を含む、障害戦および障害重賞9連勝(JRA重賞競走連続勝利記録)の記録を作るなど、「障害界の絶対王者「100年に1頭の障害馬」の二つ名をいただくことになる。


6歳時(2017年)

2017年、オジュウチョウサンは初の関西遠征となる阪神スプリングジャンプから始動。ここでもアップトゥデイトに2馬身差をつけて快勝し、前年から重賞8連勝を飾った。

2017年中山グランドジャンプ(春)

春秋のグランプリ戦、中山グランドジャンプに出走したオジュウチョウサンはここでも激走し、鞍上がムチを使わないまま3馬身半差の快勝

レース後、右第1指骨剥離骨折の発症が判明し療養生活に入るが、8月末に完治し帰厩。

復帰戦となった東京ハイジャンプでは、重馬場の中逃げるタマモプラネットを最終障害で一気に交わし去り、大差で勝利を挙げた。なおこのレースでは、最終コーナーを通過するまでタマモプラネットとの距離は8馬身の大差と言える状態で、そのまま逃げ切り勝ちと思われていたのだが、そこから僅か1ハロン足らずで追いついて残り1ハロンで大差勝ちするという、骨折明けとは思えない目を疑うレース展開を見せた。『剥離骨折でも王者の時計は止まっていませんでした!』はこのレースの名実況として知られる。

2017年中山大障害

迎えた中山大障害では、5度目のアップトゥデイトとの直接対決となり、4万1千人強の観客がその姿を一目見ようと中山競馬場へ押し寄せた

「さあ、前・王者か!現・王者か!!青い帽子二頭の追い比べに変わる直線!」(場内実況担当のラジオNIKKEI・山本直アナ)

レースではアップトゥデイトが逃げを打ち、オジュウチョウサンは2番手につける形で追走していく。

そして最終直線で一気に追いすがり、半馬身差でオジュウチョウサンが勝利。2頭ともにシンボリモントルーが保持していたレコードタイムを1秒1上回る死闘であり、前王者と現王者の最終直線ぎりぎりまで決着がつかない壮絶な一騎打ちは当年ベストレースと推す声も多い。

後の2022年9月、JRAが10の歴代レースを対象に投票で1位を選出する企画「競馬名勝負列伝」を実施した際には、この2017年中山大障害は名だたる平地の名レースを抑えて2位に選出されるなど、歴代の障害競走でも屈指の名レースとして記憶されていることがうかがえる(ちなみに1位は3頭の三冠馬が激突した2020年ジャパンカップ)。


これによってオジュウチョウサンはフジノオーグランドマーチスに並ぶ春秋の中山大障害4連覇(4連勝)を達成し、有馬記念ファン投票で障害馬ながら77位に当たる1,278票を集めた。


7歳時(2018年)

2018年中山グランドジャンプ

「オジュウチョウサン先頭!最後のハードル障害、踏み切ってジャンプ!無事飛越を終えた!2番手9番アップトゥデイト!その差はもう、5馬身6馬身7馬身!」(場内実況担当の山本直也アナ(フリー・元ラジオNIKKEI所属))

2018年中山グランドジャンプでは、前走を上回るペースで大逃げを打つアップトゥデイトを2番手でマークし続けると、最終コーナー手前で先頭に立ち、最後のハードル障害飛越後に一気にスパート。結果、アップトゥデイトとの間に2.4秒差の大差をつけて見事1着を勝ち取った。なおこの時の走破タイムは4分43秒0、アップトゥデイトが保持していた中山グランドジャンプのレコードタイム4分46秒6を3秒6縮めてニューレコードとなった。

なお、このタイムは4100m時代に記録されたゴーカイの4分43秒1すら上回るレコードタイムである。そして2着のアップトゥデイトも自身のレコードを1秒2更新し、3着のニホンピロバロンもアップトゥデイトの前のレコード保持馬であるブランディスのタイムを上回っており、4馬身後方で掲示板に入ったルペールノエル、テイエムオペラドンも例年ならば優勝タイムで駆け抜けている。

これによりフジノオーとグランドマーチスを超える春秋の中山大障害5連覇(5連勝)を達成、さらに史上初の中央同一GI3連覇も合わせて達成。出走馬がどの馬も時代さえずれていれば王者級の実力者ばかりという群雄割拠の中、対決した騎手達をして化物と言わしめるオジュウチョウサンの強さが際立ったレースとなり、結果この1レースのみで当年の最優秀障害馬に選出されることとなった。

有馬記念へ

障害界に敵なし状態のため年末の有馬記念出走を目標に平地転向を表明。平地においては未勝利のため出走条件を満たしていなかった(平地未勝利馬は出走できない)ため、武豊騎手を鞍上に条件特別戦に出走して2連勝(JRA競走11連勝は新記録)。なおこの時の平地転向理由は福島競馬場100周年を記念するイベントとして、そしてオジュウチョウサンを種牡馬にするため、平地での実績を作るためであった。

2018年有馬記念ファン投票では堂々の3位の得票数で出走権利を確保して出走。

9着に終わったものの、直線で一旦は先頭に立つなど、「流石に人気先行で勝負にならないのでは?」との声を黙らせるに十分な見せ場たっぷりのレースを見せた。


8歳時(2019年)

2019年は再び障害に復帰し、阪神スプリングジャンプ、中山グランドジャンプを連勝して絶対王者健在を見せつけた。

中山グランドジャンプ(大障害春)ではバローネターフを超える大障害の通算6勝を達成、さらに地方を含めて史上初の同一GI4連覇も達成。なおこの時のレースでは、まるでテイエムオペラオーの有馬記念のごとく実力馬たちの包囲網が敷かれ、向こう正面でオジュウチョウサンは完全に包囲されていたのだが、オジュウチョウサンはオペラオーのように僅かな隙間を見つけて飛び込むのではなく、全頭そのまま自分のペースに引きずり込んで飛越と加速のみで捻じ伏せるという次元の違うレースを披露し、その光景はまるで百人組手をしていると形容された。この時、前年の中山大障害の優勝馬であるニホンピロバロンも包囲網に加わっていたが全く歯が立たず、オジュウチョウサンのペースに付き合った結果故障引退となっている。

その後再び平地に挑戦するも、結果を残せず2019年シーズンを終える。


9歳時(2020年)

2020年は平地競走に見切りを付け、今後は障害に専念すると陣営は発表。

その始動戦となった阪神スプリングジャンプでは、前年の最優秀障害馬シングンマイケル(2019年中山大障害優勝馬)やトラストなどの強豪が顔を揃えたが、それらを全く問題にせず9馬身差の快勝。絶対王者の力をまざまざと見せつけた。

そして2020年4月18日、朝からの大雨で不良馬場で行われた中山グランドジャンプを優勝、同一GIと同一重賞の5連覇の大記録を打ち立てた。しかしながらシングンマイケルが最終障害にて転倒しそのまま絶命するなど、後味の悪い勝利となってしまった。

秋は阪神開催の京都ジャンプステークスに出走したが、休養明けのせいか衰えによるものなのか、いつも以上に飛越が安定せず、最終障害でもバランスを崩し、前を行くタガノエスプレッソを最後まで捕らえることができず、後ろから追い込んできたブライトクォーツにも差されてまさかの3着。

4年8ヶ月ぶりに障害戦で敗れてしまった。

このレースで足を痛めたことから中山大障害は回避して休養に入る。


10歳時(2021年)

明けて2021年、ぶっつけで6連覇が懸かる中山グランドジャンプに臨んだが、前年の中山大障害を制したメイショウダッサイの5着に沈み、更に左前第1指骨の剥離骨折も判明、現役続行を視野に再び長期休養に入る。復帰戦となった東京ハイジャンプも3着に終わった。

2021年中山大障害

10歳という年齢のこともあり、限界説も囁かれる様になる中、4年ぶりに中山大障害に出走。

中山グランドジャンプで自らを下したメイショウダッサイが繋靱帯炎を患って長期休養に入り不在の中、オジュウチョウサンは好位追走から直線で抜け出す形で2着馬に3馬身差をつける快勝。

中山大障害は4年ぶり3回目、障害レースそのものでも1年8ヶ月ぶりの勝利を飾り絶対王者復権を見せつけた。

また、日本調教馬としては最高齢でGⅠ競走制覇という記録を打ち立てた(外国馬まで含めた場合、2007年に12歳で中山グランドジャンプを制したカラジ(オーストラリア調教馬、2005年~2007年まで中山グランドジャンプ3連覇)がいる)。


レース後、陣営は2022年も現役を続行することを決定。年明けの阪神スプリングジャンプを始動戦に、かつて自らが大記録を打ち立てた中山グランドジャンプを目指すこととなった。


11歳時(2022年)

この年は予定通り阪神スプリングジャンプから始動。しかし、他馬より2kgのハンデが影響したか、3着に敗れる。

2022年中山グランドジャンプ

そして、本番の中山グランドジャンプ。阪神スプリングジャンプで先着された2頭は不在。そのこともあり、1番人気に推される。レースは好位追走から進出すると、ブラゾンダムールとの叩き合いを制し、中山グランドジャンプ6勝目、更にはアーモンドアイと並ぶGⅠ9勝目の大記録を成し遂げた。

主戦を務める石神騎手はこれが障害競走騎乗通算1000回目という節目の騎乗であり、またこの勝利でJRA障害重賞勝利記録1位タイとなる20勝を挙げることとなった(その後、5月の京都ハイジャンプをタガノエスプレッソで勝利して単独1位)。レース後、石神騎手は「素晴らしい以外の言葉が見つからない」「オジュウにありがとうと言いたい」と振り返りを述べている。


中山グランドジャンプ後

その後は10月の東京ハイジャンプを始動戦として、暮れの中山大障害を目指すプランが組まれた。

しかし、その東京ハイジャンプではまさかの9着という惨敗を喫してしまう。オジュウが障害で掲示板を外したのは、15年の中山大障害以来6年10ヶ月振りの出来事となった(これは同時に、無敗の三冠馬が生まれて引退するまでの期間掲示板を外さなかったという末恐ろしい事実も示している)。石神騎手は「馬の状態も良かったし返し馬も良かったが、向正面2つ目の飛越が落馬するくらいの飛越になってしまい、その後手応えが悪くなった。現状はこういうスピード競馬は厳しいかもしれない」と答えている。

この敗北を受けてか、馬主の長山オーナーは遂にオジュウチョウサンの引退を発表。引退レースとしては当初プランで目標としていた年末・12月24日の中山大障害を予定しており、2連覇及び2017年以来3度目となる春秋障害GⅠ連覇による有終の美を目指す。

また、中山大障害終了後、中山競馬場において引退式を行う方向で調整中であることも報じられた


引退

2022年12月24日、暮れの障害競走大一番、J・GⅠ中山大障害

果たしてオジュウチョウサンは大団円を迎えたの背を追い、障害競走の絶対王者としての意地を見せられるのか。何より、11歳まで長きに渡って第一線の舞台で輝き続けた障害界きっての優駿は、最後のレースを無事に終え引退を迎えられるのか。

ファンの期待と祈りの中、オジュウチョウサンは単勝2.4倍の一番人気に推された。


中段に位置を取って道中を進めたオジュウチョウサンは、最終周回向正面の竹柵障害あたりから前との差を詰めにかかる。先頭で逃げ込みを図るニシノデイジーを見据えて最終コーナーを回ったが、直線では脚が伸びず6着に終わった。

通常、GⅠの大レースで1番人気馬が馬券外に飛んだなら、ゴール前では少なからず悲鳴や怒号が飛び交うのが競馬場の風景である。だが、ゴール板を駆け抜けるオジュウチョウサンを待っていたのは、中山競馬場に詰めかけた観衆からの、無事に帰ってきてくれて良かった、今までありがとう、と言わんばかりの大きな拍手であった。

優勝したニシノデイジー(6歳)は、オジュウが初めてのGⅠ勝鞍を挙げた2016年中山グランドジャンプの時にはまだ生まれておらず(中山GJから2日後の2016年4月18日生まれ)、障害競走界の世代交代と共に、オジュウがいかに長期間障害界の第一線で戦い続けてきたのかを改めて印象付ける結果となった。


最終レース後の同日16時30分より、引退式が挙行された。障害競走馬が引退式を行うのはフジノオー1968年)・グランドマーチス1976年)・バローネターフ1980年)に続く42年ぶり(!)4頭目平成令和を通しては初の事例となる。

長山オーナー、和田調教師、石神騎手、青山亮調教助手らが次々に挨拶に立つ中、8年間オジュウに寄り添った長沼昭利厩務員が「別れたくないですね」と声に詰まり、場内の感動を誘う一幕もあった。


更に、引退後には障害馬としては異例の種牡馬入りも決定している。料金は100万円と安いほうだが、障害馬の需要を考えれば安くなるのは当然であるし、血統と強さを考えると破格の値段とすら言える。引退の決定自体急遽だったため、とりあえずは生まれ故郷の坂東牧場に帰るも、種牡馬を専用にけい養している牧場を探す予定だそう。


勝ち鞍/表彰

2021年12月現在。

38戦20勝(平地8戦2勝・障害30戦18勝)

獲得賞金 9億4137.3万円 うち障害戦9億1545.7万円でJRA記録であり、同時に障害競走における獲得賞金の世界記録である。


重賞勝利

2016・2017・2018・2019・2020・2022年中山グランドジャンプ(J・G1)

2016・2017・2021年 中山大障害(J・G1)

2016・2017年 東京ハイジャンプ(J・G2)

2017・2019・2020年 阪神スプリングジャンプ(J・G2)

2016年 東京ジャンプステークス(J・G3)


オジュウチョウサンが打ち立てたJRA記録は以下の通り。

JRA障害GI勝利数…歴代1位(9勝)

JRA障害GI連続勝利数…歴代1位(7連勝)

JRA障害GI単勝最低オッズ…1.1倍(史上初)

JRA障害重賞競走勝利数…歴代1位(15勝)

JRA障害重賞競走連続勝利数…歴代1位(13連勝)

JRA同一障害G1連覇数…歴代1位・世界1位タイ(5連覇)

JRA重賞競走勝利数…歴代1位(15勝)

JRA重賞競走連続勝利数…歴代1位(9連勝)

JRA競走連続勝利数…歴代1位(11連勝)

JRA障害競走連続勝利数…歴代1位(13連勝)

JRA障害競走獲得賞金額…歴代1位

中山グランドジャンプ走破タイム…歴代1位(4分43秒0)

中山大障害走破タイム…歴代1位(4分36秒1)


また、2022年1月時点で平地競争も含めた現役競走馬としての獲得賞金1位という記録も達成している。

(本賞金8億6500万円。2位エフフォーリアは7億6336万円)


なおオジュウチョウサンの文字通り桁の違う成績により、JRAはこれまで「JRA重賞勝利記録」と言った表記とは別に「JRA平地重賞勝利記録」などと言った形で区分けするなどJRAの制度変更の原因を作り出している。


表彰

2016年、2017年、2018年、2021年のJRA賞最優秀障害馬に選出。

特に2017年においては年度代表馬の投票においても3票を獲得(年度代表馬において障害馬に投票されるのは極めて異例)、さらに競馬月刊誌『優駿』の「ホース・オブ・ザ・イヤー」部門においてもキタサンブラック(同年のJRA年度代表馬)に次ぐ2位に入るなど、大きな注目を集めるとともに障害競走の人気に大きく貢献した。

ちなみに2021年に選出されたことで、史上初となる3年ぶりに最優秀障害馬に選出された競走馬となった他、これまた史上初となる通算4度目の最優秀障害馬に選出された競走馬となった。


余談

主戦騎手・石神深一について

オジュウチョウサンの主戦騎手である石神深一は、元々はデビューから4年連続で2桁勝利を挙げるなど平地競争における期待の若手として注目された人物であった。しかしながら2005年2月に飲酒運転で逮捕されて騎乗停止4ヶ月の重い処分を受けた後、落馬事故による負傷や所属厩舎の解散など不運が続いて騎乗数・勝利数共に低迷しており、そんな状況を変えるべく2007年に障害競走の世界に足を踏み入れたという経緯を持つ。

それでもなかなか結果を出すことはできなかったが(2013年に新潟ジャンプステークスを制して重賞は制していた)、オジュウチョウサンとの出会いが彼の運命を大きく変えることとなる。オジュウチョウサンとのコンビで数多くの記録を打ち立てた石神騎手は、障害騎手としての才能が開花。2022年8月には小倉サマージャンプをアサクサゲンキで制し、史上3人目となる障害重賞全6場制覇(※)と史上初の障害重賞全10競走の完全制覇という歴史的な偉業を成し遂げることとなった。

もし石神騎手がオジュウチョウサンと出会わなければこの記録は存在していなかったかもしれない。それは、武豊とスーパークリークの出会いと同じく運命的な物であった。

  • ※:正確には障害重賞が施行される全6場(中山東京新潟京都阪神小倉)に加えて、2021年に阪神ジャンプステークスが代替開催された中京競馬場を含めた「障害重賞全7場制覇」。もちろんこれは史上初となる前人未到の快挙である。

障害競走のアイドルホース

2018年、オジュウチョウサンは障害競走馬としては初めてヒーロー列伝のポスターに起用された。

キャッチコピーは「超えていく、王者。」で、記事トップの文章がその際の寄稿文である。文の最後の「愛さずにはいられない。」は、父ステイゴールドがヒーロー列伝に起用された際のキャッチコピー「愛さずにいられない。」を非常に意識したものだろう。また、ぬいぐるみなどの公式グッズ類も発売されるなど、マイナーとも言える障害界から初めて登場したとも言えるアイドルホースである。またオジュウチョウサンの主戦場である中山競馬場のターフィーショップにはオジュウチョウサン専用ブースが設けられており、オジュウチョウサンの様々なグッズが大量に置かれ、レース当日にはショップ店員によるオジュウチョウサン全力推しが見られる。


その他

  • 「ルドルフの呪い」と称された芝GI7勝の壁を、障害競走という別のジャンルとはいえ牡馬で初めて突破した競走馬(牝馬ならアーモンドアイがGⅠ9勝)。むしろ年2回しか行われない障害GIを7年かけて9勝している点は驚嘆に値する。因みにステイゴールド産駒はサンデーサイレンス産駒に並ぶ14年連続JRAGⅠ勝利を達成しているが、その勝利の半分はオジュウチョウサンが勝ち続けたことによって保持されており、ステイゴールド産駒の成績をオジュウチョウサンが守護し続けていると言っても過言ではない。
    • そして、これだけ勝ち続けていることから獲得賞金額の総計についてもステイゴールド産駒第3位につけており(1位オルフェーヴルと2位ゴールドシップはともかく、平地GI3勝のドリームジャーニー(4位)すら上回る)、平地競走に比べると賞金額が低い+重賞も少ない障害馬としては異例の成績と言える。
  • こういった成績を支えるのは調教師である和田正一郎氏と、彼の父親であり、元調教師である和田正道氏が場長を務める放牧先の和田牧場であり、彼らの献身的なケアも欠かせない。和田牧場はかの「皇帝」シンボリルドルフシリウスシンボリシンボリクリスエスなどを所有したシンボリ牧場の場長が分家のような形で独立した牧場。独立したと言っても関係は良好で和田牧場のすぐ隣にシンボリ牧場が立地しており、シンボリ牧場のスタッフや装蹄師も和田牧場とは協力関係にある。オジュウチョウサンは放牧期間はほぼこの和田牧場で過ごしており、シンボリ牧場伝来の技術で肉体を整えられている。また装蹄師も獣医師免許を持つ非常に珍しい人物で、この装蹄師がいなければオジュウチョウサンの脚部は彼自身が健康管理していたとしても維持できなかったのではないかとも言われている。その意味では、オジュウチョウサンはある意味ではシンボリの意志を継ぐ馬でもあり、シンボリ牧場は競馬の歴史上、たった2頭しか存在しない『絶対』を許された競走馬に関わっている唯一の牧場と言えるだろう。
    • そしてオジュウチョウサンの今後であるが、陣営はオーストラリアの名ジャンパーであるカラジが打ち立てた12歳でのJ・GⅠ勝利を超えることを目標としているため、この通りであれば競走馬として深刻な故障や病気、或いは衰えを見せない限りは2024年暮れまでは現役を続行する予定となっていた。が、先述したように東京ハイジャンプによる大敗によって2022年末を持って引退することが決定したため、この記録の更新は残念ながら後身に任せることになった。

関連イラスト

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※競走馬ウマ娘化注意!④王者

オジュウ



関連動画

2018年 福島 開成山特別(平地転向第1戦)


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厩務員のマッサージで癒されるオジュウチョウサン


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