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エンジェルダウン作戦の編集履歴

2024-02-16 16:17:56 バージョン

エンジェルダウン作戦

えんじぇるだうんさくせん

エンジェルダウン作戦とは、機動戦士ガンダムSEEDDESTINYにおいて行われたザフト軍による対アークエンジェル作戦である。

概要

機動戦士ガンダムSEED DESTINY『』において、行われたアークエンジェル討伐作戦。

プラント最高評議会議長ギルバート・デュランダルのもとに企画、実行された。


ミネルバ隊とオーブ艦隊の交戦で介入し、理由や勢力も不明瞭のまま(実際のところは停戦を呼び掛けていた)セイバーガンダムザクファントムを破壊し、甚大な被害を被らせたフリーダムガンダムとその母艦であるアークエンジェルを破壊することを目的とする。


デュランダルとしてはアスラン・ザラをその的確過ぎる話術で説得した件からアークエンジェルがどういう勢力は知っているのだが、今後の計画の最大の障害ともいえるアークエンジェルを討伐するべくこの作戦を推進した。

ミネルバ艦長タリア・グラディスもまた彼らの事は理解していたが、司令部に異議申し立てを却下された以上「正式な作戦」であり実行に移した。


作戦の流れ

今作戦開始以前、デュランダルは「戦争が終わらないすべての諸悪の根源」として軍需複合企業体ロゴスの存在を打ち明ける演説を敢行し、世論の支持を獲得。シン・アスカらミネルバのクルーたちは議長が付いている自分たちが「正義」であると微塵も疑うことなく作戦に身を投じることとなった。


西ユーラシアからオーブ連合首長国へ移動中だったアークエンジェルを、ザフトのウィラード隊が勧告なしに攻撃。カガリ・ユラ・アスハをオーブへ移送することを目的としていたアークエンジェルは「オーブの機体であるムラサメで反撃すればそれを理由にオーブの立場がますます悪くなる」というキラ・ヤマトの懸念から「ムラサメを一体残らず持ち帰る」ことを理由に単独出撃を余儀なくされた。

アークエンジェルもまたザフト気に直接弾丸を当てないという戦いを強いられるが、それでもアークエンジェルに放たれた攻撃はアークエンジェルのCIWSやフリーダムの攻撃によって何とかしのぎ、ザフトのモビルスーツも無力化していった。


そこにミネルバがウィラード隊と合流し、作戦はミネルバに移譲されウィラード隊は一時後退した。

  • ちなみにこれはウィラード隊長の自分の部隊の損失は少なくミネルバ隊を矢面に立たせる腹積もり故である。

ベルリンでのデストロイガンダムステラ・ルーシェの一件からフリーダムを憎悪するシンはフリーダムを倒すべく何度もシミュレーションを行い、インパルスガンダムでフリーダムへ対処する。


フリーダムが機体のメインカメラや武装を破壊して無力化するという戦い方をすることを見抜いていたシンは機体の頭部や腕部のみを動かしてビームを回避し、フリーダムに肉薄。

互いにビームサーベルを使っての接近戦となり、離れたタイミングでインパルスはビームシールドを放り投げ、そこにビームライフルを撃つことでビームを反射させフリーダムの左肩に被弾。

すぐにインパルスは残った左手でビームサーベルを使用するも、フリーダムによってインパルスは頭部と左腕を失う。

しかしシンはとっさにインパルスを各パーツに分離させてチェストフライヤーとフォースシルエットを直接ぶつけるという奇策を使い、さらにコアスプレンダーの機関砲で爆破する荒業でダメージを与え、さらに新しいチェストフライヤー、フォースシルエットと合体することで再度フリーダムに挑む。


一方、ミネルバではタリア・グラディスによってアークエンジェル艦長マリュー・ラミアスに投降勧告を行うが、マリューは「本艦にはまだ仕事がある」として投降を拒否。本格的戦闘に突入した。

  • 撃墜命令が出ているのに独断で投降勧告を行ったタリア・グラディスに対し、ウィラード隊長は彼女の「甘さ」に痺れを切らしている。

ウィラード隊の猛攻がアークエンジェルを襲い、次々と攻撃にさらされていく。


何度武装を破壊しても復活するインパルスにキラは徐々に余裕を失っていく。

ビームサーベルの一撃も機体の分離によってよけられ、直後に強烈な一撃を食らい左翼を損傷。

さらにビームライフルを失い撤退を余儀なくされたフリーダムを許さず、左翼を失い機動力が低下していることもあって追撃し、ソードシルエットに換装したインパルスのフラッシュエッジをシールドで受け止めるがバランスを崩し海面まで追い詰められた。


アークエンジェルはミネルバとウィラード隊の攻撃から逃げるため水中への逃亡を計画。武装の都合で水中戦ができないミネルバはタンホイザーで追撃。

アークエンジェル同様水中に撤退しようとしたキラはアークエンジェルにタンホイザーが命中したことに気を取られた隙を突かれ、インパルスのエクスカリバーが炸裂。

限界まで出力を上げたエクスカリバーはフリーダムのシールドと腹部のPS装甲を貫き、フリーダムも最後のあがきとビームサーベルを突き刺したが頭部を破壊するだけにとどまった。

直後、タンホイザーの余波による大規模な水蒸気爆発が発生しフリーダムとインパルスはそれに飲み込まれた。


黒煙の中残されたのは、大破しフェイズシフトダウンを起こしつつも佇んでいるインパルスのみだった。


キラが死んだと思ったアスランは絶叫し、シンはコックピットでステラに仇を撃ったと狂ったように笑うのだった。


作戦結果

作戦に邪魔なフリーダムガンダムを倒した、という点ではザフトの、というよりシンの勝利と言えた。

しかしディンによる現場検証から船の体積に対し残骸が少なすぎるとしてアークエンジェルは撃沈できていないと推測されていた。

その推測通り、ミネルバのタンホイザーはアークエンジェルのエンジンに命中したかと思われたが直撃は免れており第一エンジンを切り離し爆破することであたかも轟沈したかのように見せかけたのだった。

フリーダムもまたコックピットを含むボディ部分は無事であり、爆発の直前キラがニュートロンジャマーキャンセラーと核エンジンを強制停止させた為核爆発は起こさず、カガリの乗るストライクルージュによって救出され無事だった。


フリーダムを撃墜した功績を認められたシンはデュランダルから新たに新型モビルスーツであるデスティニーガンダムを受領されている。

この作戦からアスランはデュランダルに不信感を覚え、のちに議長とレイ・ザ・バレルの会話によって議長の本音をある程度知ったこととアスラン自身を取り巻く状況の変化が決定打となりザフト脱走につながる事態となった。

アスランはフリーダムを撃墜したことをネタに「仇取ってあげましたけど?」と挑発してきたシンに対し、「キラはお前を殺そうとはしていなかった!」として鉄拳制裁を見舞い、二人の間にできた溝はもはや修復不能なレベルにまで広まってしまった。

気持ちはわかるがこの作戦についてはたびたびのやらかしと違って命令通りなのでシンに責任があるとは言えない。しかしキラがアスランのかつての友人と知っていて戦闘後に悪意しかない挑発発言をしてきたシンもシンであり、これさえなければアスランも仕方のないことと我慢していた可能性はある。

だがこれ以降シンはオペレーション・ラグナロクでの功績からFAITH権限まで与えられますます増長していき、ギルバート・デュランダルに利用される道をたどることとなった。


キラ陣営からしてみれば、フリーダムを失ったことは痛手だがアークエンジェルは身代わりにした第一エンジン以外損傷はなく、「カガリをオーブに送り届け、オーブ介入の口実を与えない」という目的は達成できていてる。

結果としてこの作戦は目標を達成できたキラ陣営の勝利で、ザフトは「試合に勝って勝負に負けた」と言えるだろう。


そして、この一件と後のアスランの脱走を経て、「デュランダルが自分達の敵」と確信したアークエンジェル隊とクライン派は本格的に彼との戦いを開始する事になり、最終的に彼の最終目標だったデスティニープランの強制導入を防ぐ事に成功する。


また、フリーダムを撃墜した張本人であるシンには「フリーダムキラー」なる異名が付く事になるが、終戦後、あの時命令を出したデュランダルの本当の目的を知ったシンは、和解はできたもののキラに対して深い罪悪感を抱くことなり、その異名は当人にとって最早悪名以外の何物でも無く、この作戦は色んな意味でザフト側にはマイナスの結果にしかならなかったのだった。


…ちなみに、ミネルバ隊と合同でエンジェルダウン作戦を決行したウィラード隊隊長のウィラードという人物は、良く言えば慎重、悪く言えば狡猾ないかにもなベテラン軍人であり、ウィラード隊での総攻撃を具申する副長を鼻で笑い、

「フン、貴様は知らんのだろう?アラスカもヤキン・ドゥーェも。功を焦って取り逃がしたらそれこそ取り返しがつかんぞ。今後のこともある。ケツはきっちりインパルスとミネルバに持ってもらえ。命令どおり、我が軍のエースにな。」

と、自分の部隊の損失は少なくミネルバ隊を矢面に立たせる腹積もりであった。

アークエンジェル側からすれば手酷い痛手を負わされた相手であり、ミネルバ隊とも因縁がありそうな人物なのだが、彼はあくまで投降勧告を行ったタリア・グラディスがザフト軍人としては比較的穏当な人物であることを示すだけの役割の存在だったのか、エンジェルダウン作戦以降特に出番は無い。


ザフト側の事情

「ちなみに何でそもそもアークエンジェルはザフトに討伐命令が出されたの?」という話だが、これはアークエンジェルの戦闘介入によりハイネ・ヴェステンフルスの戦死という人的被害を出した(ハイネはFAITHの実力者であり、アークエンジェルが要らぬ横やりを要れなければ死ぬことは無かったという見方が大きい。)こと、

そして何より、あまりにもザフトの作戦を妨害したためにザフト側の経済的損失が馬鹿にならなくなったという理由が大きい。

ギルバート・デュランダルの持論・演説にもある通り、戦争とは経済活動」なのであり、視聴者側から見れば「アークエンジェルはオーブの正統な姫であるカガリ・ユラ・アスハを護る騎士」「悲惨な戦争を止めようと駆けつける正義の味方」に見えるが、ザフト側からすれば「お前らが何度も何度もザフトの作戦を妨害するからどれだけ無駄に兵器を消費して軍に損失出してると思ってるんだバカヤロー!!」(要約)と言う話である。


戦争に第三勢力として介入するということはそういうことであり、「停戦を呼び掛けており、多少の攻撃や反撃はあれど積極的な攻勢には出ていない」からといって、「敵と見なされない」理由にはならないのである。


スパロボでは

スーパーロボット大戦Lでは、ステラ・ルーシェが死亡しないためミネルバ隊とアークエンジェル組は良好な関係を築くが、本作でのエンジェルダウン作戦ではラクス・クラインが自分の存在、そして暗殺未遂事件を公表し、交渉は決裂してしまう。やむを得ず戦うことになるが、侵略者・クトゥルフが乱入する。

「どうやら私達が争っている場合じゃなくなったようね」と、タリア・グラディスはアークエンジェル組と休戦・共闘する道を選ぶ。

その後、タリアはアークエンジェル側と示し合わせてアークエンジェルの轟沈を偽装した。偽装を見抜いたレイ・ザ・バレルはデュランダルに密告したが、侵略者に対応する策を考えていたデュランダルは敢えて見逃している。


関連タグ

機動戦士ガンダムSEEDDESTINY

フリーダムキラー

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