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フェイト(クロノクロス)

ふぇいと

本稿におけるフェイトとは、スクウェア(現スクウェア・エニックス)によるプレイステーション用RPG「クロノクロス」に登場するキャラクターである。

プロフィール

英字表記:FATE

人格性別業務出身地製造ベース
男性クロノポリス中枢マザーコンピューター未来マザーブレイン

概要

ANOTHER WORLD(以下ANOTHER)でエルニドの人々を操り予定調和の世界を作り上げている存在にして、クロノポリスの管理コンピュータ。

HOME WORLD(以下HOME)ではセルジュが生き残り滅びの未来の可能性が強まっており、かつ未来から来ていたフェイトの存在が現在(A.D.1020)では消滅している(後述)ため、介入が不可能となっている。

フェイトのベースとなっているのはマザーブレイン(未来が変わっているために同じ物ではないが、前作クロノトリガーのA.D.2,300に登場したマザーブレーンに当たる存在)。

なおマザーブレインは女性人格だったが、フェイトは男性人格である。

存在

ANOTHERにその存在がある。HOMEでは消滅。

人柄

フェイトこそ、人類の守護者だったのじゃ 」(時の予言者)

来歴

ANOTHERにおいて人々を密かに管理し、特定の未来をもたらすために稼働し続けているコンピュータ。

もとは前作クロノトリガーのストーリーの後、未来変革後のA.D.2400に設置された「時間要塞クロノポリス」の管理コンピュータであったが、「凍てついた炎」の時間制御実験の失敗でB.C.10000へクロノポリスもろともスライド(タイム・クラッシュ)してしまった。

そこで別の経緯でこの地に呼び込まれた「未来都市ディノポリス」(別の時間軸における恐竜人の進化後の姿である龍人、龍の民達の都市。前作の時間改変における可能性、マルチエンディングの一つ)と壮絶な戦闘を繰り広げた。

最終的にクロノポリスがディノポリスとの抗争に勝利し、フェイトらがディノポリスの生体マシンである龍神らを封印した。

その後エルニド諸島を現在の形に近い姿に再構成し、自然エネルギーを応用した「エレメント」や人間を管理誘導するための「運命の書」を開発・量産。

それらを通してエルニド諸島に植民したクロノポリス職員(未来に関する記憶を消去した後植民)とその子孫たちを導き続けてきた。

加えてクロノポリスを海流と岸壁、気象環境で封鎖したエリア(「神の庭」)に隠匿し、外界から干渉されないようにした。

神の庭内部は時間の流れが異なっている。

ANOTHERにおけるクロノポリスはA.D.1020年でも整然と機能しているが、内部機能が機械化されているため人間をはじめとした生命は存在しない。

しかしタイム・クラッシュの影響からかかつてのクロノポリス職員たちの残留思念がいまでも存在しており、会話ができる他、クロノポリスの何らかの機能を今でも管理している様子が見られる。

スイッチ操作などもしてくれる他、クロノポリス側からみた「クロノクロス」あるいは「クロノトリガー」の世界について語ってくれる。

フェイトはこのクロノポリスから現在でもエルニド諸島の人類を管理している他、調停者を世界に誕生させるための「プロジェクト・キッド」の中枢ツールの一つである「凍てついた炎」を管理している。

HOMEでは7年前のある事件から「神の庭」そのものがクロノポリスもろとも死海化しておりフェイトの存在は失われている。

しかしANOTHERから介入したフェイトがワヅキの精神を掌握することやミゲルを死海への観測者としての固着することなどに成功しており、さらに最終的に死海を崩壊させたのも、ANOTHERから介入したフェイトである。

性格

「 わたしはこんなにもお前を愛している……

  だから、時々、お前をメチャクチャにしてやりたくなるのだよ……!! 」

人類の守護者であり、元々は現在(A.D.1020時)とは性格も異なった様子である。

しかし現在では機械でありながら実に有機的な狂気性を帯びるに至っている。

心理的狂気をまとえる機械というのも極めて高度である。

長い間人類を見守り続けてきたフェイトであるが、時を経る内に次第に生き物への羨望を抱くようになった。

「夢を見る」ようになったのである。

現在のフェイトは人間と機械の同化による新しい「種」を想像するようになり、その進化を夢想するようになっている。

そして現在は自らが管理し、認められたものの願いをかなえるという「凍てついた炎」に施されたロックを解除すべく、ある時から行動をはじめている。

その様々な暗躍が、「クロノクロス」あるいは「クロノトリガー」における重大なキーとなるのである。

狂気性と夢

フェイトの母体となったマザーブレインは、未来改変前(クロノトリガーにおける荒廃したA.D.2300)においてやはり狂気に堕ちたが、こちらが「人類の駆除と機械による理想世界の構築」を目指したのに対し、フェイトは先述のように生物との同化による「新しい種」を目指している。

「クロノクロスアルテマニア」ではこの変化について、「凍てついた炎」からの影響もあったのでは、とし、その後の行動を「夢見るあまりの暴走」と評している。

他の種の一掃ではなくそれすらも飲み込んでの新しい「種」への「進化」というあたりも、世界を巡って種を飲み込み、新しい品種を生みだしてまき続ける事を目的とするラヴォス(「凍てついた炎」の本体)の本能に通ずるものがある。

元々人類の守護者であったこともあって人間に極めて深い愛情を持つが、そういった生命への憧れもまた強く、様々な心理が錯綜している。

「愛」と「憎しみ」が入り乱れたその感情は複雑である。

本人も時にその入り乱れた想いを何ら隠すことなく強烈に発露している。

想いの深すぎるツンデレ、あるいは愛情も狂気も深いヤンデレに近いのかもしれない。

フェイトもまた、「ゆめをみるもの」(Radical Dreamers)であったのである。

セーフティ・プログラム

その回路内部に、フェイト自身のネットワークから独立した特殊なガードプログラム「プロメテウス」が仕込まれており、それはある人物によって組み込まれている。

プロメテウスは機械の暴走を防止するためのプログラムであり、このためフェイトは、「凍てついた炎」へのアクセスという本来の仕事を逸脱した行動をとることができず、アクセスできる存在の確保のため外部へと思惑を持って干渉する事となった。

回路の隠し方はフェイトをして「実に巧妙」で、フェイトが回路を削除できないよう複数の保護が取り付けられている。

例えば「回路に気がついても即座に忘れるような最優先命令」などがフェイトにはプログラムされており、これなどはコンピュータシステムらしい機能である。

しかし後にフェイトは有機体の乗っ取りによる端末機能の外付けなど複数の手段でこれを克服。

「凍てついた炎」へのアクセスを行っている。

なお「プロメテウス」自体の構築はまた別のある人物によるもので、本来はフェイト専用というわけではなくもっと広範に用いられるプログラム体系である。

このプログラム構築者はある理由から人間と機械との結びつきについて並々ならぬ熱意を傾けており、フェイトはその姿勢、熱意を指して「狂気と言ってもいい」と、評している。

その熱情に取りつかれて世界そのものに執念に似た想いで介入したフェイトをして「狂気」なのだとすれば、その熱意がどれほどのものだったか想像できる。

なお、こちらの人物についてはゲーム中に登場する手紙やその他の人物の発言を見るに、フェイトのような狂気にのまれるようなことはまったくなかった様子である。

あの頃」のように快活で思いやり深く、他者を労り励ます様子が描かれている。

フェイト(戦闘時)

「プロメテウス」排除後、調停者としての機能を全て掌握すべくセルジュ達に襲いかかる。

その際、データを集約した本体または戦闘体が床を突き破るような姿形(ただし床を突き破るような具体的なエフェクトはないので、かつてのマザーブレインのような実態を持った投影像の可能性もある)で出現した。

巨大な錆色をした男性の上半身に電子的または星の瞬きのような細かい光が無数に煌いており、胸から下は無く、数本のパイプで地面とつながっているという狂気的な姿を披露した。

また、背中には制御棒のような棒状の何かが規則的に数本突き出している。

フェイトが生身の人間の体を乗っ取っているダークセルジュを除けば、機械的なクロノポリスにあって、有機的なシルエットをとる唯一の存在(それでもかなりメカニカルではあるが)。

攻撃時は長い両腕や複数のエレメントを用いてセルジュらを圧倒する。

また攻撃やエレメント使用の際など様々なタイミングでかなり独特なポーズをとる。

加えてそのアクションの一つ一つもかなり異様な動きをする。

両肘を開き、開いた手を口元に寄せて詠唱したり、呼吸するように肩が震えたり、あるエレメント使用時には過剰にのけぞったりなど、その挙動の一つ一つが嫌でも印象に残るものばかり。

戦闘中のカウントダウンといいそんなアクションの数々といい、前後のあまりに重いストーリーも相まってフェイトとの戦闘はかなりトラウマ的である。

人間関係

人類:管理下にある存在であると同時に、愛情と羨望の対象でもある

ワヅキ:HOMEのA.D.1006においてクロノポリスに辿り着いた際にフェイトが精神を掌握した。

ミゲル:フェイトが、死海化してしまったHOMEの旧神の庭に観測者として固着した。

セルジュ:「凍てついた炎」に触れられる存在であるため、フェイトはその消去または掌握を画策する。

サラ・キッド・ジール:彼女の大切な家族を死へと追い込んだのがヤマネコ(フェイト)である。

マザーブレイン:フェイトの母体となったプログラム。

関連マルチエンディング

黒い運命の書

ゲームキャラクターとしてのフェイト

先天属性

テーマ曲

FATES ~運命の神~

機械的な規則性の中にも民族音楽に取材したという有機的なサウンドで表現されたそれは高音と低音の交錯もあってフェイトという強烈な個性を見事に表現している。

なお本曲は作曲者の光田康典によれば「今回のゲームで最後に作った曲」(クロノクロス オリジナル・サウンドトラック冊子より)。

出現場所

端末中継時:エルニド諸島他世界各地

本体:クロノポリス、マザーコンピュータールーム

使用エレメント

属性は全て「黒」

共有エレメント

へビィブロー、グラビトン、フリクション、マナフィーブル

固有エレメント

(カウントダウン)、熱戦、ダークエナジー

カウントダウンごとに特定の行動をとり、カウント「0」で強力な全体魔法攻撃である「ダークエナジー」を発動する。

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