概要
山口貴由が月刊誌「チャンピオンRED」で連載している作品。氏の出世作「覚悟のススメ」の続編という位置づけだが、主人公:葉隠覚悟の生い立ちや作品の世界観に違いがあるためパラレルワールド作品である可能性もある。
当初は覚悟のススメに見られる山口作品特有の熱い展開やナンセンスなギャグはなりを潜め、シグルイのように徹底的に乾いた作風であったが、徐々にバラエティに富んだ展開を見せつつある。
ストーリー
かつて世界を破滅から救った戦士達がいた。彼らは「正義を行う者」と呼ばれ、役目を終えた後に人々の意志によってコールドスリープを強いられた。
そして月日は過ぎ21世紀終末、高度に発達した文明は終わりを迎えた。都市そのものを恒温化するためのエネルギーシステムが核以上の怪物となり、人類に牙をむいたためである。
そんな黄昏の時代に一人の少年が目覚めた。彼こそは恒久の眠りについていた「正義を行う者」の一人、葉隠覚悟である。
目覚めたばかりの覚悟は同じ「正義を行う者」である九十九猛と対峙し、嫌が応にも戦いを強いられることとなった。他ならぬ自身の信じる正義のために。
かくして、覚悟と彼より以前に目覚めた「正義を行う者」たちの果ての分からぬ地獄変が始まった。
これは愛する者も、守るべき者も、倒すべき悪もいない虚無の世界を旅する葉隠覚悟の物語である。
キャラクター
葉隠覚悟
かつて世界を破滅から救った「正義を行う者」の一人。エクゾスカル零と呼ばれる強化外骨格を装着し、格闘技:零式防衛術を習得した戦士である。前作「覚悟のススメ」の時とは設定が違い、彼は代々「牙なき人」を守るために悪の組織と戦ってきた一族の末裔であるとされている。
他のエクゾスカル戦士達と違い、彼だけ眠りにつく以前の記憶が欠落している。
九十九猛
もう一人の「正義を行う者」。生まれたときに骨格を持っておらず、メタルペインという人工骨格を体に移植している。その経緯から「自分は弱き人を支える骨格となるべき」という思いを抱き戦士となった。装甲電獅子エクゾスカル霹(ひゃく)と呼ばれる強化外骨格を身に纏っている。
動地憐
第三の「正義を行う者」。ヴァールハイト精神城を根城にし、震電七部衆と呼ばれる強化外骨格を装備した部下を従えている精悍な巨漢。神造歩兵:エクゾスカル震電を身に纏っている。
人類を不滅の者とする為に「メデューサ計画」なる計画を進行している。
動地澪
動地憐の妹。その身体を機械に置き換えたサイボーグのような存在である。永遠に近い身体の持ち主であり、憐が眠りについた後も生きながらえ彼を見守り続けた。世界が破滅してから現在にいたるまでの間を生きた唯一の存在でもある。
初夜六花
第四の「正義を行う者」。潜陸砕氷外殻エクゾスカル「雪」の着装者である。動地憐の婚約者であるが、現在は覚悟と共闘している。殺伐とした世界にあってパンチラと笑いを振りまく貴重な存在である。
現人鬼
過去回想に登場した謎の存在。人類の枠を飛び越えた「超越者」と呼ばれる者の中でも、善悪・性別の垣根を越えた規格外の存在である。動地憐の決死の覚悟を見届けた後に”怨念の鎧”装甲軍鬼:「霞」をメドゥーサ計画の要として貸し与えた。
兵頭伊織
葉隠一族の支流・兵頭家の女性戦士。空挺尖兵「霄」の着装者。ホバークラフトに似た機構を駆使した立体戦法を得意としており、空中戦では他の追随を許さない。
黒須京馬
5人目の”正義を行う者”、エクゾスカル「雷電」の着装者。特別短編「覚悟のススメ VOLTEX」およびスピンオフ作品「開花のススメ」に登場する「雷電」着装者と同名だが、関連は不明である。眠りにつく前は戦地での救命医師をしており、覚醒した後に残酷なる世界の真実に到達することになった。
御菩薩木 紡
”正義を行う者”の6人目、武葬憲兵:エクゾスカル「霧」の着装者である。正義感の強い少年だが、その潔癖とも言える信念ゆえに一方的な虐殺を引き起こしてしまうこともあった。霧に包まれた鋼鉄の巨人、”魔導刑吏”「舞六剣」を従えている。
関連タグ
鉄拳(鉄拳6で三島一八の3pカラーとしてエクゾスカル震電のアーマーが登場した。)