北斗有情破顔拳
ほくとうじょうはがんけん
概要
通常、北斗神拳の奥義を喰らった者は苦痛に悶えながら爆死するのであるが、トキの有情の拳を受けたものは痛みを感じず、寧ろ快楽と共に安らかに死んでいくとされる。その代表的な技がこの有情破顔拳である。
劇中で初めて使われたのは、カサンドラの牢獄に繋がれていたトキとケンシロウが再会したとき。
拳王(ラオウ)から絶対にケンシロウとトキを会わせるなと厳命されていた拳王親衛隊の2人は、命令遂行の為に最後のあがきとして、持っていた剣でトキの首を斬ろうとした。その際トキは、胡座をかいた状態のまま、左右に掲げた両手からレーザーのような闘気を放ち、その剣撃を静止した。
放たれた闘気は親衛隊の2人の体を貫通し、2名は最初、何が起こったか分からなかったが、すぐにお互いの身体があらぬ方向に曲がっていることに気づく。しかし2名は痛がるどころか、快楽の中とても幸せそうな顔(ぶっちゃけアヘ顔)で爆死していった。
(こんな描写に、読者の中では「これなら普通に殺されたほうがマシなのでは…」と思う人も多いとか)
なお、原作でトキが発した技名は、ただの「北斗有情拳」であった。
正式名称については、次ページでケンシロウの口より「秘孔牽正への北斗神拳 有情破顔拳」と語られている。
アーケード版対戦格闘ゲームでの有情破顔拳
トキの一撃必殺技(テーレッテー)として登場。
モーションは原作に倣って、胡坐の状態から両手を掲げて左右に闘気発射。
その後、手をクロスさせてさらに衝撃波を放つオリジナルモーションが追加されている。
原作のように鎖に繋がれているわけでも無いのにわざわざ胡坐姿になる。
(そのためか、通称「あぐらビーム」とも呼ばれているらしい)
相手は最初に放たれる闘気に当たった時点でロックされ、衝撃波に当たるとKOとなる。
入力から発動まではそれなりに時間があり、隙も大きい為単発としては使われにくい。
問題の1つ目は当たり判定。
一瞬で画面端まで届くうえ、上下にも広くダウンした相手やジャンプ頂点の相手にも当たる。
もう一つは、最初の闘気が当たりさえすればロックして確実に倒せるという点。
これにより、弱攻撃・当身・投げ等、あらゆる状況からブーストゲージを使用せずにこの技へとつなぐことができる。
この極悪な性能により、多くの人がこの技で散っていった。
一説によれば、AC北斗の拳の死因の半数以上がこの技だとか。
特に稼動初期は量産型トキによる凶行が問題になっており、AC北斗の拳はトキゲー・クソゲー呼ばわりされ、一時期は過疎となっていた。
以上のように、この技はこのゲームでトキが凶悪な強さを誇る理由の1つである。
北斗無双においての有情破顔拳
北斗無双では、何故か胡坐の姿勢で空中浮遊しながら放つ。
仙人、もしくはヨガを極めているのだろうか。
また上位技として、立った姿勢で空中浮遊し闘気を放ちながら回転する「北斗有情鴻翔波」が存在する(通称「北斗有情ローリングバスターライフル」「グルングルントキィ」等)。
これが全盛期のトキの姿である。お前のような病人がいるか。
…補足しておくがこの技が使えるのは「占い師が見せたもしもの世界」である幻闘編のみであり、そこでのトキはラオウの秘孔治療によりある程度病気が治った状態である。
原作編ではそんなはっちゃけた事にはならず、ちゃんと原作どおりの展開を送るので安心してほしい。
…だったのだが続編の真・北斗無双では病を患ったままこの技を使う事ができる。おまえのような病人がいるか。
その影響
pixivではこの技の絵はもちろん、似たようなポーズの絵や胡坐状態で手から何かを出す絵とかにもこのタグが付いていることが多い。
MUGENでの扱い
MUGENでもその脅威は健在である。
原作では無かったが、この技はMUGENのタッグ戦では2人同時にヒットする(ある種の原作再現と言えるが)
そのため、星が点灯したらたとえ劣勢だろうが胡坐をかいて一発逆転なのである。
基本的にAI同士で戦わせるため、本来ならおまけ程度であった「左右両方に出る」といった特徴が原作以上に活かされ、
更に原作では見栄え重視で作られただろう「2発目の即死判定の衝撃破」が「回避困難な超広範囲の即死技」に化けるため、
破顔拳単体としての脅威は原作のそれより高くなっている。
北斗無想流舞等を弱体化されたにも係わらず原作以上に凶悪化した彼の前に、多くの人が世紀末の厳しさを教えられた。
そしてインパクト抜群のこの必殺技はMUGENで多くのキャラクターに実装されている。