※ ゲーム・アニメ版妖怪ウォッチのネタバレを含む為、閲覧は自己責任でお願いします。 ※
「わしの行く道を照らす『光』じゃった」
概要
ウィスパーの戦国時代の姿。
現代と違い体は肌色(現代は青白い)、黄色い着物を着て、髪型はチョンマゲに黒の帯を身につけている。石田三成の軍師を務めた。
アニメ第47話で妖怪ウォッチがケータの手に渡るのを阻止せんとするキンとギンの手により、かつてのジバニャンと同様、共に過去へタイムスリップし、その正体と過去の一部が判明した。
なお、ゲーム版『真打』にも、逆輸入される形でこのエピソードが収録されている。
ウィスパーの正体は、妖怪「シッタカブリ」という、取り憑かれるとある事ない事べらべら喋らせてしまう妖怪で(ただし仮名)、口から溜まりに溜めた緑色のガスのようなものを吐き出し、それを相手に浴びせ取り憑くという性質を持っている。この能力は本人にも制御できないものであった。
妖怪執事はやはり自称であり、本来の能力ではなかったわけである。
彼がタイムスリップした先は天正十八年=1590年で、なんと安土桃山時代であった。
ケータの先祖らしき少年・圭之介に取り憑いてしまい、周りの信用を失わせたりしていた。
ある事をきっかけに、石田三成(CV:羽多野渉)に「妖怪軍師」として信頼されることになり、自らを「ウィスベェ」と名乗り10年余りの時を共に過ごす事になる。ウィスベェの助言は全くの知ったかぶりだったのだが、三成自身の強運ゆえに、適当なはずの決断が悉く功を奏した。そのため、「決めずの殿様」と揶揄されるほどの優柔不断であった三成はその汚名を返上していった。
ちなみに、三成はウィスベェの姿を見ることは出来ず、声だけを聞いていた。最初は話しかけて居るのか居ないのかを判断していた三成だったが、長い月日を経て喋らなくてもウィスベェがいるのが分かるようになっていた。
そして、『運命の分岐点』である関ヶ原の合戦(慶長五年=1600年)の日を迎えた折、ウィスベェはキンとギンに唆され、シッタカブリの能力を使い敵陣を引っかき回し三成を救う道を選択する。
しかし、敗けると分かっていても最後まで戦う事を決めた三成によって止められた。その際にとうとう自分の正体を明かしたが、三成からは「おかげで楽しき人生であった」「お前は迷うよりも先に進まねばならぬことを教えてくれた、わしの行く道を照らす『光』じゃった」との言葉を贈られた。
こうして、運命が変わらないまま三成は敗北し、ウィスパーとジバニャンは現代へと戻ることになった。
知ったかぶりが本来の性質である妖怪であることがジバニャンの知るところになったが、ジバニャンは「すごい過去だった」と驚きながらも「能力自体は中途半端」「パッドをなくすと中途半端な妖怪に戻っちゃうってこと」と呆れていた(確かに、「真の能力を明かせばまたお別れすることになってしまう」というウィスパーの危惧は、外れてはいないものの少し大げさであった)。
あと、安土桃山時代に存在していたにも関わらず戦国の知識に疎く、代わりにジバニャンに解説されるという情けない一面まで見せてしまっていた。
この回のオープニングは、ゲラゲラポーのうたではないどころか、『軍師官兵衛』をはじめNHK大河ドラマを盛大にパロッた(そしておそらくかなりの制作費を投入した)オリジナル演出となっている。
また、ジバニャンの過去を描いた回同様、今回も日野晃博が脚本を担当している。
他の過去
結局、なぜウィスベェが、現代から190年前にあの古めかしいガシャポンに封印されたのかはまだわからない。
しかし、ただ知ったかぶりをする・させるだけの妖怪であった彼が、執事としてケータに使えようとするのには、三成に仕えた過去が影響しているのは間違いないと思われる。
妖怪パッド
前述したようにウィスパーにとって妖怪パッドは、シッタカブリとしての本来の能力を抑制するための重要なアイテムである。
アニメ48話にて妖怪パッドを紛失してしまった際は商店街のご当地キャラ(つまり着ぐるみ)を妖怪と勘違いしたり、何度も会っているはずのホノボーノの名前すら思い出せずイエローもくもく男と呼び、終いにはちからモチについてケータに全くのデタラメの説明をするなど最早別の心配をしてしまうレベルの知ったかぶりを炸裂させてしまった。
それでも必死に能力を隠し、人知れず本能を抑えようとする姿は健気である。