概要
新桃太郎伝説は、FC版「桃太郎伝説」の続編的位置づけの作品で、PCエンジン版「桃太郎II」の実質的なリメイク作。
初代と異なってギャグ要素はかなり抑えられており、勧善懲悪的展開は同様ながらかなりハードでシリアスなストーリーとなっている。物語中に登場人物の命が奪われる表現があるのはこの『新桃太郎伝説』が初。
製作者の話では、大乗仏教と上座部仏教の対立が隠れたテーマとなっており、実際に作中にも仏教用語由来のキャラクターや地名が多数登場する。
ストーリー
桃太郎が鬼ヶ島のえんま大王を懲らしめてから6年の月日が流れた。鬼ヶ島の地下・地獄では、鬼族の王・伐折羅王(ばさらおう)の裁きとその腹心であるカルラの暗躍により、改心して人間の心の美しさを知ったえんまが奈落の底へ幽閉されるという事件が起こっていた。さらにカルラの提案を受け、伐折羅王は以前に桃太郎がえんまから救出したはずのかぐや姫を再びその手中に収める事を画策する。伐折羅王の命によりその息子ダイダ王子とカルラは月の宮殿へと向かい、かくしてかぐや姫に再び鬼族の手が迫る。
おじいさんとおばあさんの元へ戻っていた桃太郎は、かぐや姫の危機の知らせを受け、月行きの牛車に飛び乗り月の宮殿へと向かうが、立ちはだかる鬼族の王子ダイダに完膚なきまでに叩きのめされ、月から叩き出されてしまう・・・。