曖昧さ回避
- 「和声」のことを指し、音の調和を表す音楽用語。和音(コード)と同じ意味としてとられるが、厳密には和音の進行と各声部の配置や進行の組み合わせを指す。
- 転じて、「調和」「バランス」を表す英語。
- 故伊藤計劃氏によるSF小説。本項では3について説明する。
概要
伊藤計劃による2作目の長編SF小説。氏はこの作品の刊行の3か月後に肺癌によりこの世を去った。
没後に第30回日本SF大賞を受賞した。
2015年にノイタミナムービー「伊藤計劃プロジェクト(Project Itoh)」の一作としてアニメ映画化が決定した。
なお、コミック百合姫誌上にてコミカライズされるという話が挙がったが、今までのところ続報がない。
……と思われていたが、2015年4月発売のNewtype5月号から「虐殺器官」と共に漫画化・連載が決定。
「ハーモニー」のコミカライズは三巷文が手がける。
ストーリー
21世紀後半、〈大災禍〉(ザ・メイルストロム)と呼ばれる世界的な混乱を経て、人類は見せかけの優しさと倫理が支配する“ユートピア”を築いていた。そんな社会に抵抗するため、3人の少女は餓死することを選択した……。 それから13年後。死ねなかった少女・霧慧トァンは、医療社会に襲いかかった未曾有の危機に、ただひとり死んだはずだった友人の影を見る――
登場人物
- 霧慧トァン(きりえ・とぁん)
自死を試みた3人の少女の1人であり、本編の主人公。
13年後の現在ではWHOの上級査察官として各地の戦場を飛び回る一方で、健康監視ネットワークの目を盗んでアルコールやタバコに耽っている。
零下堂キアンが命を落とした事件をきっかけに、既に死んだはずの御冷ミァハを追うこととなる。
- 御冷ミァハ(みひえ・みぁは)
自死を試みた3人の中心的な役割を果たした少女。
『公共のリソース』として身体を管理されることを拒み自死を試み、それに唯一成功した。
- 零下堂キアン(れいかどう・きあん)
自死を試みた3人のうちの1人。
13年後の現在ではトァンとは異なりごく「一般的」な生活を送っていたが、とある事件で命を落とした。