概要
アセルス編限定のダンジョン「闇の迷宮」でたった1体佇んでいるモンスターで、仲間メンバーにすることが可能。初期形態はマンドレイク。
経緯
幽閉されると「誰かが大切な人を置き去りにしない限り」出られないという闇の迷宮に閉じ込められた。アセルス一行がオルロワージュによってここに送られたことで出会うことになる。結果、アセルスは脱出した時に白薔薇姫が迷宮に残る形となるが、赤カブに話しかけていれば彼は代わりに脱出することができる。そして、白薔薇姫の代わりに出られたから、立場が入れ替わったという義理によって、パーティに加入する。
それまでの白薔薇姫のキャラクター性から、反動であまり人気のないキャラクターではあるが、そもそもこうなったのはオルロワージュがアセルス一行を迷宮に閉じ込めたのが全ての原因であり、赤カブに何一つ非は無い。それどころか、義理で命掛けた戦いに付いてきてくれる分、かなり良いヤツである。
初期の形態が弱いゆえに、白薔薇姫の代わりになるか疑わしく思っているプレイヤーも多いが、モンスターの強化は「技リストにどんな能力を並べたか」で決まるため、強いモンスターになるため必要な能力を集めれば、誰でも同じように強くなれる。特にアセルス編では、状態異常を多用するボスが序盤から終盤まで多く、不死族系・魔生命系・無機質系などの状態異常に強い系統の形態に変身できれば、場合によっては切り札にすらなる。
モンスターの育成は、手持ちの能力の組み合わせによる「変身」と、吸収した能力の種類が増えることによるHP上昇なのだが、主に難しいのは後者。しかしこの赤カブ、吸収の難しい技を最初から多数吸収済であり、育成のイロハを知っているプレイヤーだと意外と早く一線級に育てることができたりする。
余談
しかし彼がなぜこのような場所に閉じ込められたのかだが、オルロワージュを何らかの形で怒らせたのだろうという開発者インタビューもそこそこに、実はキャラ配置で余り物になったというあんまりなエピソードがあった。そして出番を探した結果、残り物として闇の迷宮に1人取り残されたのである。ちなみに配置したのはシリーズディレクターの河津秋敏氏(†)。どうしてこうなった。
アセルス編シナリオ担当の生田美和さんは最後まで赤カブが入ったことを知らず、後に「なんで赤カブなんかが白薔薇の代わりなの」と怒ったという有名なエピソードがある(裏解体新書p.333)。なお、初期シナリオでは赤カブではなく「紅薔薇姫」という白薔薇姫に姿だけが似た姫が加わる予定だったが都合により没になり、「紅」という名前のみ焼却炉の姫に受け継がれたとのこと。当初の予定から変更されて赤カブが入ったのを知った際、先輩に泣きついたら「生田さん、わかってないなあ。この方が絶対、白薔薇姫への愛が深まるよ」と説得された模様。現在は吹っ切れたのか「赤カブ、もしかしたら針の城の中庭にこっそり植わってたりするかもしれませんね」とコメントを残している(†/†/†)。
尤も、最近になってただアセルス編の原案を出しただけに過ぎない事が明らかになった生田氏には文句を言う資格は無いのではないかと言う意見も多い。