概要
物語開始時点でのゴールデンバウム王朝の門閥貴族筆頭で、国政を左右するほどの影響力を持つ名門貴族。
性格は極めて尊大かつ横暴。自分に対する指摘や忠告は全て誹謗中傷に聞こえるらしく、部下の諫言に怒鳴りつけるようなシーンもある。
ラインハルトが幼帝エルウィン・ヨーゼフを擁立し帝国の実権を握ると他の門閥貴族たちを集め「リップシュタット盟約」を結びラインハルトの覇権と対抗する。その際ウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツ上級大将を総司令官に迎え入れようとするが、陣営入りに難色を示すメルカッツに業を煮やし、家族に危害を加えることをほのめかし、半ば脅迫に近い形で無理やり引き込む。
部下のアルツール・フォン・シュトライト准将、アントン・フェルナー大佐は「ラインハルトを暗殺し、無用な戦乱を防ぎつつ実権を奪還する」という提案をするも、前述の性格のためか、また、ライバルであるリッテンハイム侯との政争を考慮し、それらを退ける。
フェルナーは独断でラインハルトの暗殺を謀るも失敗。シュトライトも捕えられる。そして二人の主君であるブラウンシュバイク公は帝都を脱出する。
ラインハルトとの対面では両者はすでにブラウンシュバイク公を見限っており、フェルナーはオーベルシュタインの部下に、シュトライトは帝都に留まる。
ブラウンシュバイクはガイエスブルク要塞に立てこもるも、
かくして「リップシュタット戦役」が勃発するも、圧倒的大軍を率いながらラインハルトの巧みな用兵と、無能な部下たち、そして尊大な貴族たちの横暴が相まって徐々に追い詰められていく。
極めつけは自分の領地であるヴェスターラントで反乱がおこり、甥が殺された報復として核攻撃を行い民衆の支持を失ってしまうという大失態を演じる。
要塞内部も離反者が相次ぎ、やけになって最後の一戦を挑むも、完膚なきまでに叩きのめされ、最後は忠臣のアンスバッハ准将に自裁させられてしまう。
物語中一貫して暴君としてふるまったが、メルカッツ提督の「ブラウンシュバイク公は病人」という発言にその真相が見える。彼がそうなったのは500年続くゴールデンバウム王朝における特権がそうさせたのであって彼も王朝の被害者なのである。
後日談
3年後、ヴェスターラントの虐殺事件の生き残りの男が、皇帝となったラインハルトの弑逆を謀るも捕えられる。その際男の発言に「ブラウンシュバイク公は死によって償った」とあるように、彼はむしろ死んでよかったのかもしれない。