10-000形の置換え&保安装置の更新対応用に投入された10-300形の派生種。
というのも都営地下鉄は税金で新車を投入できるのでやろうと思えば全車両を10-300形で置き換えることが出来るのだが、10-000形の中には8両への増結用に1986年と1988年に投入された経年の比較的浅い中間車が22両あり、これ毎廃車にして新車に置き換えるのを「まだ使える車両を潰すのは税金の無駄遣いだ」と都議会が予算を出すのを渋り、仕方なく先頭車だけ新造して中間車を改造して使うことにした。
基本的な車体構造は10-300形と同じだが、メカニズムが10-000形7次車・8次車に揃えられている。
結局、10-300形を買うよりもコストは高くなり、故障連発の上に10-300形との互換性もなし。10-300形4次車投入に伴い2015年に廃車が始まり、現在2編成が廃車済み。
同じ顔の10-300形とは仕様が大きく異なる上、現在増備している車両とも仕様が異なるためか(2次車までは東急5000系基準の「東急顔」、3次車以降は常磐緩行線用E233系2000番台基準の「JR顔」)、編成単位での廃車となった。
昭和時代に作られた中間車はわかるが、製造されてわずか10年で廃車される先頭車って一体・・・。なお旅客電気車の税制上の耐用年数は13年とされている。