概要
バイオウェアによってMicrosoft Windows、PlayStation 3、Xbox 360、OS X用に開発され、エレクトロニック・アーツによって欧米版が2011年3月に発売された。日本語版はPS3およびXbox360用にスパイクによって2012年に発売された。
ゲームシステム
基本的なゲームシステムはOriginsと同じだが、今作では主人公の種族が人間に固定され、出自は戦士、ローグ、魔道士から選択ができるが固有のオリジンクエストは持たない。
好感度(フレンド、ライバル)
仲間には好感度が設定されており、好感度が上がると固有のアビリティを所得できたり特別なイベントが発生するなどの恩恵があることは前作のOriginsと同じだが、今作ではたとえ好感度が下がってもライバルとしてカウントされ、特定の選択を選ばない限りは主人公のもとを離れることはない。フレンド関係かライバル関係かによって仲間が所得する固有の恩恵は変わってくる。
また、一部の仲間は好感度が十分かつ特定の条件を満たすと主人公とロマンスを行うことができるが、フレンドとライバルどちらの値が高いかによってロマンスの展開も一部変わる。
防具のアップグレード
主人公を除いて仲間の防具はプレイヤーが変更することはできない。そのため、特定のクエストやダンジョンの宝箱、あるいは防具屋などからアップグレード品を手に入れる必要がある。ロマンスを行うことでも防具は変化する。
Dragon Age: Originsからのデータ引継ぎ
前作のOriginsからデータをインポートすることで、物語の一部に影響を与えることができる。
(例:アリスターをフェレルデン王にしておくと、2でも王としてカメオ出演する)
クエストが追加されたり、Originsでロマンスの関係にある仲間は今作で登場の際に一部の台詞が変化する。
ストーリー
『Dragon Age II』の物語は、10年に渡り展開する。故郷を追われた一人の難民、それがプレイヤーだ。
一人の難民でしかなかった主人公は、やがて街の英雄となり、栄光を掴み取っていく。
冒険の過程はプレイヤーの選択次第で大きく変化し、ときには仲間の生死や街の運命に関する重大な決断を下していくこともある。
過酷な選択を強いられることもあるだろう。しかしそれらの決断の積み重ねが、プレイヤーを英雄へと導く一歩となるのだ。
時は竜の時代9:30年 。
第一次ブライトから一千年以上が経ち、五度目のブライトが地上を襲った。
アーチデーモンとなった古代神・美竜ユーサミエルに率いられたダークスポーンが地上に溢れ、フェレルデンに攻め入ったのだ。
のちに「フェレルデンの救世主」と呼ばれる人物(Dragon Age: Origins主人公)が、フェレルデン各地で仲間を集め、アーチデーモンに決戦を挑んでブライトを鎮めたのが、前作「Dragon Age: Origins」の物語となる。
時は同じく竜の時代9:30年 。
ダークスポーンの襲撃を受けたフェレルデンのロザリングの村から避難する一つの家族がいた。かつては貴族の身分であったホーク家である。
彼らは謎の魔女フレメスの力を借り、フェレルデンの北に位置する自由連邦の街、カークウォールに逃げ延びる。
カークウォールの街はフェレルデンから来た難民であふれかえっていたが、主人公ホークは家族を救うため、街で名声と富を築き上げていく。
やがて街で巻き起こるクナリ族との衝突、そして魔道士とテンプル騎士との対立がホークたちの生き方を変えていく。
ホークがカークウォールの街をどのように変えていったか、難民がどのようにして英雄となりえたのか、その一代記が世界の運命を変えるのだ。
主要登場人物
Dragon Age 2では個々のキャラクターに有名声優が一部起用されている。全ての仲間は一部を除き、主人公が男女どちらでもロマンスが可能。
主人公(ホーク)/CV:浪川大輔(男性)、沢城みゆき(女性)
フェレルデンのロザリングという村に住んでいたが、ブライトの影響によりダークスポーンにロザリンを襲われ、家族と共に自由連邦の街、カークウォールへ逃れた。そこで起こる魔道士とテンプル騎士の対立、クナリ族の侵攻などの混乱に巻き込まれることになる。
弟に戦士のカーヴァー(CV:間宮康弘)、妹に魔道士のベサニー(CV:甲斐田裕子)がおり、ホークが魔道士の場合はカーヴァーが、戦士またはローグの場合はベサニーが仲間になる。
DLC「レガシー」では亡き父マルコム・ホークの謎を追ってウォーデンの要塞へ調査に出ることになる。
仲間
アヴェリン・ヴァレン/CV:岡村明美
オスタガーの戦いを生き延びた、ケイラン王の騎士団員。ダークスポーンの本隊から逃げ延びていたところ、同じくロザリングから避難してきたホークらと出会い、彼らと共にカークウォールへ向かう。逃亡の最中、夫のテンプル騎士ウェズリーを失ってしまったことから、自分と同じ難民のホークらに対し過保護的な態度をとることが多い。
ヴァリック・テスラス/CV:楠見尚己
カークウォールに住む地表人階級のドワーフのローグであり作家、語り手。武器は「ビアンカ」と名づけられた愛用のクロスボウ。ホークが街での名声を手に入れるために参加することになる探検隊の隊長バートランドの弟。ホークがカークウォールに来た年に傭兵または闇商人として活躍した頃の評判を聞き、パートナーの関係を結ぼうと接近したことから仲間になる。以降、ホークとはフレンドであろうがライバルであろうが長年の付き合いを持つことになる。少々おせっかいだが世話焼きで愛嬌ある性格から仲間達との仲も良く、方々にあだ名をつけて勝手に呼んだりしている。
アンダース/CV:てらそままさき
Dragon Age Origins: Awakeningにも仲間として登場した、元グレイ・ウォーデンの背教者(教会やサークルに属さない魔道士)。愛猫家。Awakeningでの活躍後、グレイ・ウォーデンとして生きることが苦しくなりカークウォールへ逃亡してきた(一度グレイ・ウォーデンになると、穢れなどの理由から抜けることはできない)。
同じくAwakeningに仲間として登場した正義の精霊ジャスティスを体に宿しており、本来はサークルに囚われた魔道士へしかるべき正義を与える目的でいたが、アンダース自身のテンプル騎士への激しい怒りからジャスティスは復讐の精霊ヴェンジェンスへと性質が変化し、彼を抑えることが難しくなっていることを打ち明ける。その苦悩からかAwakeningに登場した時とは性格が大分変わっている。
カークウォールのサークルの現状を目の前に、テンプル騎士から全ての魔道士を解放するという信念を抱くが、時としてそれを人に押し付けがち。また、魔道士を毛嫌いするフェンリスとは犬猿の仲にある。しかし悪魔の誘惑に負けた魔道士の成れの果てである悪鬼やブラッドマジックに関しては反対的な意見を持っている。
イザベラ/CV:増田ゆき
前作Originsにも登場したローグの女海賊。Originsでは「デュエリスト」のエビリティを所得するために彼女と接触する機会があった。
かつてカスティオンというアンティヴァの商人と密輸の取引をしていたが、船の護衛に雇われた際、その積荷が数百人もの奴隷だということを知る。道徳心に駆られてカスティオンに奴隷の解放を申し立てるが、とある遺物を引き換えに取引を持ちかけられる。しかしその遺物と奴隷船と共に逃亡したためカスティオンと彼の部下達から命を狙われることになっている。また、カークウォールに居座るクナリ族を徹底して避けているが……。
普段は性的に奔放でだらしない態度をとるが、奴隷売買に反対を見せたり、時に包容力のある母性的な面を持つ。アヴェリンとは特に性格で衝突することが多いが、女友達としての仲は良好の様子。
メリル/CV:大谷育江
前作Originsで、主人公がデイズルエルフだった場合オリジンクエスト中に登場し、一時的に仲間になったエルフの魔道士。伝承者マレサリの一番弟子だったが、Originsにて部族の仲間タムレンの消失をきっかけにブラッドマジックに手を染めたため仲間達から白い目で見られるようになり、半ば押し付けられるようにホークと行動を共にするようになる。カークウォールの異民族区に住んでおり、本人曰くカークウォールの刺激的なエルフや人間達の生活に心躍らせている。Originsでは一番弟子であることもあって博識なところを見せていたが、今作では人間に対して世間知らずで天然な面が目立っている。
ブラッドマジックを禁じられていると知りながらも時に役立つという理由から使用したり、精霊が個々の性質を持つのと同じように、悪魔と呼ばれるものも個々が悪魔としての性質を持つ精霊という認識を持つが、それゆえにアンダースやフェンリスとは意見が対立することが多い。
フェンリス/CV:大川透
テヴィンターの賢者ダナリアスのもとから逃亡した、元奴隷のエルフの戦士。体にリリウムの模様を焼きこまれており、施術の際の激痛は奴隷以前の記憶を失う程。フェンリスという名前はダナリアスによって命名され、「かわいい狼(Little Wolf)」といった意味がある。ダナリアスに執拗に狙われており、ホークから逃亡の助力を得たことから共に行動するようになる。
奴隷経験があったことから奴隷売買や奴隷商人に関することに対して反感を見せる他、ダナリアスや彼の弟子から受けた屈辱から魔法や魔道士に対して非常に強い憎悪を抱いている。特にアンダースとは犬猿の仲にある。
セバスチャン・ヴェール/CV:青山穣
DLC「放浪のプリンス」で登場する。自由連邦の一国家スタークヘイブンの元領主、ヴェール家の三男に生まれたローグの男性。あまりに手がつけられない性格だったため、見かねた両親から教会に入れられた。始めこそ悪態をついたものの、信仰に身をゆだねるにつれ立派な修道士として成長した。ロマンスではホークが女性の場合のみ対象になるが、自身が教会にいる身であるためキスシーンなどは一切無く、ホークが共に教会入りすることで純潔の婚礼という形で成就することになる。
家族を皆殺しにされ、教会の教義に反する事を知りながらも復讐に乗りだし、それに協力するホークらの仲間に加わる。復讐を遂げたあとは教会の修道士として生きるか、スタークヘイヴンに戻り領主として生きるかで悩み続けている。
教会
探求騎士カサンドラ/CV:田中敦子
教会に仕える女戦士。彼女がヴァリックを尋問するところから物語りは始まる。
カサンドラが探ろうとするカークウォールに起きた大事件の真実や如何に……。
騎士団長メレディス/CV:榊原良子
カークウォールのテンプル騎士を束ねる女性団長。魔道士に対して冷酷で徹底した体制をとるが、それが魔道士側の反感を買っている。
筆頭魔道士オーシノ/CV:ふくまつ進紗
カークウォール・サークルの筆頭魔道士であるエルフの男性。メレディスとは意見の食い違いで常に対立している。
DA: Originsの登場人物
アリスター/CV:草尾毅
かつてフェレルデンの英雄と共にブライトを阻止したグレイ・ウォーデンの男性。引継ぎのデータによってはフェレルデンの王としてカークウォールの城砦を訪問したり、引き続きウォーデンとしてカークウォールの動乱に助太刀したり、ロウタウンの酒場「首吊り亭」で飲んだくれている。
ゼブラン/CV:樋口智透
かつてフェレルデンの英雄と共にブライトを阻止したエルフの男性。アンティヴァの悪名高い暗殺組織「黒カラス」の一員だったが、現在は追われる身となっている。
レリアナ/CV:本田貴子
かつてフェレルデンの英雄と共にブライトを阻止した女性。現在は探求騎士に属しており、「修道女ナイチンゲール」としてカサンドラと共にカークウォールへ送られる。DLC「放浪のプリンス」内のクエストでは教皇ジャスティニアからカークウォール教会へ警告を告げるため送られる。
騎士隊長カレン
前作Originsにも登場したテンプル騎士。フェレルデン・サークルの動乱後にカークウォールへ送られてきた。サークルの一件から魔道士に対する恐怖と憎悪を抱いている。
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二作目DragonAge2