ランボルギーニ
らんぼるぎーに
概要
正式名称ヌオーヴァ アウトモービリ フェルッチオ ランボルギーニ SpA。
本部はボローニャ県サンターガタ・ボロニェーゼに存在し、ライバル関係にあるフェラーリ社の拠点であるモデナ県マラネロとは直線距離にして20km程度しか離れていない。
元々は農業用トラクターのメーカーで、そこから自動車部門が派生した。
今や自動車メーカーのイメージが強いが、現在もランボルギーニのトラクターが生産されている。
もちろん、別ブランドとかでもなくちゃんと自動車と同じ闘牛のエンブレムがついている。
誕生の経緯
創業者フェルッチオ・ランボルギーニは、第二次世界大戦後にトラクター販売で財を成した典型的な戦後成金であった。
この手のイタリア成金の多分に漏れず、フェルッチオもフェラーリの自動車を購入したが、故障と不具合ばかりであった。
これに不満を抱いたフェルッチオは、フェラーリ本社にクレームを送るが、「成金風情が我が社の芸術品を論評するなど」と木で鼻をくくったような対応をされる。
フェルッチオはこれに腹を立て、自分でバラして直そうとしたところ、フェラーリのブレーキ部品が、自社のトラクターに使われているものと同じであることに気づいた。
・故障が多い
・アフターサービスは最悪
・純正部品はボッタクリ
の三連コンボにとうとうフェルッチオはブチ切れ、「フェラーリを超えるスポーツカーを自分で作ってやる」と決意して、自動車メーカーを立ち上げたのだった。
その真相
…というのがランボルギーニ創設秘話として長年語られていたが、実はこれは真っ赤な嘘。
スポーツカーメーカーを立ち上げるにあたり、購買者層にアピールするため、フェルッチオ自身が意図的に流布したプロパガンダである。
フェラーリという誰もが知る高級スポーツカーメーカーを敵役に仕立て上げ、それに闘いを挑むという立志伝を演出することで、「フェラーリに比肩する存在」というイメージをすり込んだのである。
果たして目論見は成功し、50年近くにわたって信じられるという世界でもまれに見る成功を収めたプロパガンダとなった。