概要
厄祭戦中期に開発された、ヘキサ・フレームを採用した量産型モビルスーツ。
ヘキサ・フレームは中近距離での戦闘支援を主観に置いて開発されており、武装に関しても僚機との連携や援護を想定した集団戦向けの物が多く装備されている。
最大の特徴として撃墜時のベイルアウト成功率を高める為にコックピットを頭部に持つ点が挙げられ、パイロットの生存率は胸部にコックピットを配置する機体と比較して高い。
機体の生産数も多く、ロディ・フレームに継ぐほどと言われているが、高い機動性を維持するために装甲を犠牲にした結果耐弾性は低かった為、ヘキサ・フレームは実戦でその個体数を大きく減らしており、厄祭戦終結時に残存した機体は総生産数の数パーセントにも満たなかった。
ユーゴーは戦後このヘキサ・フレームをレストアし、脚部を逆関節仕様に改修した機体であり、機体の軽量さもあって重力下でも安定した性能を発揮出来る為、主に民間警備会社や宇宙海賊が好んで使用している。
特に宇宙海賊「夜明けの地平線団」では団長サンドバル・ロイターやその側近の双子の乗機として運用され、パイロットに合わせたカラーリングや武装の変更も行われている。
テイワズのNo.2であるジャスレイ・ドノミコルスの経営する民間会社JPTトラストでも運用されていた。
カラーリングはサンドバル機がオレンジ、その側近の双子の機体がグリーンとサーモンピンク、JPTトラストの機体が明るいピンクとなっている。
機体データ
形式番号 | IPP-66305 |
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全高 | 19.7m |
本体重量 | 29.9t |
動力源 | エイハブ・リアクター |
使用フレーム | ヘキサ・フレーム(逆関節仕様) |
武装 |
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主なパイロット | サンドバル・ロイター等 |
武装
マシンガン
ユーゴーの主兵装となる射撃兵装。砲口径は110mm。
月のラグランジュポイントに拠点を置く「ヘパイストス」が開発したマシンガン。
アンカー射出クロー
腰部サイドスカートのソケットに格納されたアンカークロー。
敵機を捉える目的以外にも補給物資の運搬用牽引ワイヤーとしても使用可能。
脚部クロー
逆関節型に換装された脚部に備えられた展開式クローアーム。
脚部の可動範囲の広さもあって第三・第四の腕としても使用でき、戦闘で敵を拘束する等、様々な目的で使用される。
頭部ロケットランチャー
側頭部に左右合計四門備えられたロケットランチャー。
主に近接迎撃等で用いられる。
円月刀
近接戦闘用のショーテル。
厄祭戦当時から現存しているユーゴーの正式装備であり、打撃攻撃の他、敵の武装を受け流し絡め取る防御目的でも使用される。
主にサンドバル機に装備され、脚部クローで動きを封じた敵を確実に撃破する戦法に用いられた。
非使用時にはバックパックにマウントされ、円形のシルエットを形作る。
ロングライフル
マシンガンと同じくヘパイストスが設計した190mm口径のライフル。
主に中長距離支援目的で使用され、サンドバルの側近の機体に装備されている。
バスターソード
大型の近接格闘兵装。
峰の部分にグリップが備わっており、サイズに反して取り回しに優れる。
円月刀との選択装備であり、ロングライフルとセットで使用された。
非使用時にはバックパックにマウント可能。
バリエーション
ジルダ
地球経済圏の大国であるSAU・オセアニア連邦が制式採用しているモビルスーツ。型式番号IPP-0032S。
後頭部を覆うフード状の装甲が特徴。
高い機動性や装備バリエーションの多さもあって様々な距離での戦闘に対応可能な汎用性を誇る。
コクピットもユーゴー同様、後頭部にマウントされており戦闘での生存率は高いが、脚部はユーゴーとは異なり通常仕様となっている。
主な装備はライフル及びシールド。シールドには連装式パイルバンカー「パイルクロウ」が備わっている。オセアニア連邦産業コロニーで採用されていた機体ではアンカークローの腕部携行型である「ロケットアンカー」の他、バール状の近接武器を使用している。