概要
メソポタミアと呼ばれる地域の南側の地域を指した呼称。また古代においてこの地域に建てられた国のことを指す場合もある。中心都市はバビロン。
シュメール人の時代が終わると次に始まるのがバビロニアの時代。バビロニア時代の担い手は、アッカド人と同じセム語系のアモリ人(アムル人)である。東から流入してきたセム語系の民族の文化とシュメールの文化が交じり合って、南部メソポタミアに成立した。
バビロン
聖書の中では「もろもろの王国の女主人」と呼ばれており,聖書の歴史における列強国の首都。
(イザヤ 47:5)
都市としては二度のピークが確認おり、ひとつめが「目には目を」の格言で有名なハムラビ王が君臨していたバビロン第一王朝時代。(紀元前1790年頃~1750年頃
ふたつめが紀元前625年頃に成立したとされる新バビロニア王国時代。
有名なバビロンの空中庭園は、このうちの後者の時代、新バビロニア時代の代表的な王であるネブカドネザル2世が作った、とされている。
旧約聖書の中で、バベルの塔は「人間が神に近づく目的で高い塔を作ろうとしている」として神の怒りを買い、「このような無謀な試みをおこなうのは言葉が同じせいだ」と考えた神は、言葉の統一を乱し(=たくさんの言語をつくり)、塔の建設をやめさせ、その結果、世界中にさまざまな言語のさまざまな人種の人間が存在するようになった、とされる。
イザヤ書とエレミヤ書の預言と新約聖書のヨハネの黙示録(ヨハネへの啓示、啓示の書)の故事から、ヨーロッパなどのキリスト教文化圏においては、退廃した都市の象徴(大淫婦バビロン、大娼婦バビロン)、さらには、富と悪徳で栄える資本主義の象徴、として扱われることが多い。
詳細はWikipedia「バビロニア」の記事を参照。