SAN値が下がるのはプレイヤーとは限らない
――ＧＭの手記より抜粋
ゲームをプレイする直前に、あるＰＬが僕に
質問してきたんです。
「職業は何やってもいい？
出身地でどこは駄目って場所ある？
母国語は出身にそぐうなら適当に決めていい？」
ってね。僕は特に何も考えず、
「職業は何をしても良いし、
出身と言語は制限する気はないから好きに決めていいよ」
って言ったんですよ。
今にして思えば、あれが僕の最初の過ちでした。
概要
ニコニコ動画にて投稿されている、TRPGサークル「BGB」によるクトゥルフ神話TRPGのリプレイ動画シリーズの一つであり、同サークルのニコニコデビュー作でもある。
ことの発端は2011年10月下旬、GMはサークルメンバー7人を集い『クトゥルフの呼び声』のセッションを行う。しかし、一人のPLから前述のような質問を受け、それに軽い気持ちで了承してしまったのがGMの悲劇の始まりだった。
提出された各々のキャラクターシートは、名前・容姿・経歴・特技と、あらゆる面でツッコミどころ満載であり、いざシナリオが始まれば、諸悪の根源であるNPCすら理解に及ばないRPを展開。次から次へと巻き起こされるカオスな展開に、本来PCのSAN値を削るべき立場であるGMのほうが逆にSAN値を削らされることになる。
なお、このときPL全員がTRPG初体験であったとのこと。また暴走についても、GMに事前に確認しながらRPしているため、飽くまでもルールに則った範疇となっている。
シナリオ
舞台は１９２０年。実際の歴史とは異なり、第一次世界大戦に勝利したドイツ。
ワインで有名な「Ａ村」に、それぞれの理由で同じ日に訪問することになった探索者達。
滞在を予定していた探索者達（一部除く）は宿の代わりとして領主の館に泊ることとなる。
領主の館にたどり着いた探索者、そして予想ができない探索者に振り回されるKP。
真実を突き止め、無事に生還することはできるのか…？！
探索者及びGM等登場人物
ゆっくり霊夢（GM）
今作品におけるもっともかわいそうな人物であり常識人。
探索者を恐怖に陥れるはずが自分のSAN値を削られるはめになるとは始めた段階では予想だにしなかった…。
マルコ・エレクトリック（探索者）
ＫＮＤ真理大学に通い、卒業旅行として教員や後輩と共にA村に訪れた狂信者。
跳躍や変装が得意。
「跳躍99」という謎の技能振り分けをしているが、これがシナリオでまさかの活躍をみせることに。本サークルが「跳躍卓」という通称で呼ばれるようになった、ある意味で戦犯である。
ワケシ（探索者）
出身地が南極で母国語はペンギン語。
ＫＮＤ真理教団によって南極から持ち帰られた青年。
マルコの後輩で、A村には卒業旅行として同行していくこととなる。彼もまた狂信者。
鍵開けが得意。
ミヤタ（探索者）
ＫＮＤ真理大学の非常勤講師（医者）。趣味は内臓観察。
A村にはマルコの付き添いとして行くこととなる。
医者であるので医療に関して優れている。
ジャン（探索者）
ＫＮＤ真理教団の宣教師。バケツを被っている。
弟子であるマルコと共にA村に訪れることになる。
エリック（探索者）
アメリカの観光都市サイレントヒルのスポークスマン。
姉妹都市になってくれる都市を捜して旅行している際A村にやってくる。
言いくるめなどが得意。
ジェイス（探索者）
イギリスの刑事。探索者の良心。
行方不明になった妹を捜索していた同僚のロバートが失踪した謎を突き止めるためA村にやってきた。
探偵らしい能力に優れている。
フルゥトク（探索者）
バイクで旅をしながら現地に眠る様々な掘り出し物を探し、それを買い取り販売している古美術商。
流行の最先端（？）のバケツを被っている。
商売や考古学に関しての知識にたけている。
