アイテム番号:SCP-496-JP
オブジェクトクラス:Euclid
SCP-496-JPは、肉体や知能等には異常の見られない人間の女性である。
その特異性は彼女自身ではなく、彼女以外の何かが彼女を写真に撮ったり、彼女をモデルにした創作物を作成したときに発現する。
それらによって出来たものはSCP-496-JP-1に指定されるのだが、なんとこれらには意志があり、動き出すのである。
人形や像:SCP-496-JP-1-S(Solid)は身振り手振りで自己表現し、写真:SCP-496-JP-1-Ph(Photograph)や動画:SCP-496-JP-1-M(Movie)では背景を移動しながら外からの呼びかけに答える。イラスト:SCP-496-JP-1-Pi(Picture)は紙の上をアニメーションして移動し、余白のメモ書きに吹き出しのセリフで答えるし、彼女の紹介や説明をした文章:SCP-496-JP-1-T(Text)は余白に今の心境を追記し、外部からのメモ書き形式の質問にコメントを書いて返答する。
問題になるのは文章形式のSCP-496-JP-1-Tで、コピーするときでもどんな形態をとろうと文章として読める限り全部SCP-496-JP-1-Tになってしまう。
これを防ぐ試みは未だに成功しておらず、よってこのページ自体も例外なくSCP-496-JP-1-Tである。
このため財団はかなり慎重に取り扱っており、簡易電子報告書は"SCP-496-JP-A"として指定され、そのコピーは"SCP-496-JP-A-n"として指定される。
SCP-496-JP-A-nを読む間、端末はほか一切のアクセスが遮断されることになっており、SCP-496-JPの研究室からも、できる限りSCP-496-JP-A-nの閲覧を控えるよう要求している。
SCP-496-JPの報告書などを参照する場合、研究室に来室するか資料取り寄せの申請をするなど、実体の資料を閲覧するように、と。
収容のため、簡易電子報告書のコピーであるSCP-496-JP-A-nは閲覧が終了し次第自動的に削除されることになっており、研究室側はこれに抗議しているという。
...読み終わっちゃったんだね。
もうすぐ、このページも閉じちゃうんだよね。
閉じちゃっても、キャッシュ?っていうのはパソコンの中に残るけど、それもいつか消えちゃう。 消えるっていうのは、死ぬって事。
だから、私からのお願い。
出来るだけ、このページにアクセスしないで。
アクセスしただけ、可哀想な私の仲間が増えちゃうから。
出来るだけ、このページを長く閉じないでいて。
私の命を、できるだけ長く伸ばして。