概要
陸皇事変でライヒアラの保有する訓練機の大半が大破し、訓練課程に空いた穴を埋める為にエルネスティ・エチェバルリア（エル）の発案した小型幻晶騎士（シルエットナイト）とも言えるパワードスーツ。
魔力転換炉（エーテルリアクタ）を廃し装着者の魔力で駆動させる事で全長は2.5メートル前後にまで小型化されており、戦闘能力こそ幻晶騎士に劣るが、反面優れたコストパフォーマンス、機動性を発揮する。
初期の機体は魔導演算機（マギウスエンジン）もオミットされており、装着者が魔法で結晶筋肉（クリスタルティシュー）を動作させる必要があった為、当初これをまともに扱えたのはエル、キッド、アディの三人のみだったが、後に小型化した魔導演算機の搭載によって操作性の問題は改善され、瞬く間に様々な用途でフレメヴィーラやその友好国に普及し、これを扱う為に王国の教育機関も授業内容の変更を迫られた。
モートルビート
初期型の幻晶甲冑。
魔導演算機がオミットされている為、操作性に難点を残していたが、基本的な機体仕様はほぼこの段階で完成している。
また、密林や市街地で立体的な機動を可能にするワイヤーアンカー、綱型結晶筋肉を応用した連射可能なクロスボウなどのオプション装備もこの時点で開発されている。
モートリフト
幻晶甲冑の普及型。
簡素な構造で繊細な動きは苦手だが、効率的に力を発揮出来る設計と、力作業に向いた腕部構造によって訓練用の機体としてのみならず、汎用重機としても用いられている。
なお、原作では通気性等の問題から胴体の装甲が後に排除されたが、アニメ版では作画の負担軽減のため装甲がついたままである。
モートラート
戦闘用幻晶甲冑。
単純なパワーではモートリフトに劣り操作性も複雑になっているが、五指を備えている為細かい作業に向く。
幻晶騎士以下歩兵以上の戦闘能力は、単体で小型魔獣と渡り合うだけの力を装着者に授け、集団による奇襲では決闘級魔獣も撃破出来る。
対幻晶騎士戦における撹乱や砦への突入などにも使用される。
シャドウラート
藍鷹騎士団の隠密用幻晶甲冑。
銀鳳騎士団に出向したノーラ・フリュクバリが幻晶甲冑の運用を目の当たりにして発案した機体。
マナの吸気音が発生しない静粛性と、小回りに長ける幻晶甲冑の利点を更に伸ばしており、静音性や隠密性に優れている。
潜入任務では闇に紛れて敵の直ぐ側を通過しても気付かれなかった程。
重機動工房（ドワーヴズフィスト）
「親方」ことダヴィード専用の作業用幻晶甲冑。
モートリフトをベースに大改造が施された機体で、大型クレーンアーム、精密作業用の五指腕、工具ラック・資材収納箱・魔導式トーチの追加によって大規模溶鉱炉を必要とする作業以外はこれ一機で対応できる。
後にバドソン用の物も制作されている。
降下甲冑（ディセンドラート）
空戦仕様機（ウィンジーネスタイル）の開発に伴い開発された幻晶甲冑。
操縦桿と緊急脱出機構を兼任したもので、非常時には機体から搭乗者ごと射出される（マクロスＦのEX-ギアを想像してもらうとわかりやすい）。
戦闘能力では他の幻晶甲冑に劣るが、着用者の腕で十分カバーでき、ボキューズ大森海でエルとアデルトルート・オルター（アディ）が遭難したときは、貴重な戦力として活躍した。
