高藤かおる氏の遺作にあたる作品。
物語
舞台はソラリアスという軍事国家と宗教組織で成り立っている国の物語。
人の命を吸い取る「首刈り」という者が存在する。
首刈りは人里離れた森林に暮らし、罪人の処刑を生業としている。
首刈りに接触すると悪霊に取り憑かれてしまうという言い伝えがあり、誰も近づかない。
髪は黄金で、足に足枷があり、そして目は血が染まったような赤黒い瞳をしていると言われている。
幼い頃に首刈りと接触した事のあるマリーは、首刈りの瞳は透き通るような青い色だったことから、言い伝えのイメージとの違いに疑問を感じていた。
マリーは、その謎を解き明かすべくトール大学で国史学を専攻する。民俗学・国史学の第一人者たるクロック・ランゼに会おうとするが拒否される。その影には「首刈り」が・・・。