真面目に言うと
ぼくにはとてもできないとは、魔法陣グルグルの主人公、ニケが書いた手紙の一文である。
登場は第12巻。エットル村で引き受けた頼みごとのため、花の国へ訪れることとなったが、
花の国の王女は「心の美しくない者」、「攻撃意思のある者」、「(主に身なりが)見苦しい者」とは会えない決まりとなっており、ニケと途中合流したキタキタ親父は道中のギリ軍との戦闘でボロボロで大変見苦しく、
加えてククリはこの時、ギリ軍の攻撃によってウニョラー化しており、一行は入国を拒否されてしまった。
しかし「心の美しさなら負けていない」と主張するニケの言い分が聞き入れられ、王女の心を打つような手紙を書くことができれば入国を認めるとのチャンスが与えられた。それがこの一文の誕生に瞬間であった。
手紙の全文は
「花の王女さまへ ニケ
王女さまはすごいなあ 王女さまは花の王女だ ぼくにはとてもできない。
王女さまは世界中の植物をつかさどっている ぼくにはとてもできない おわり」
である。
このあまりにも投げやりな一文が受けたのか、グルグル迷言の一つに数えられることがある。
ちなみに手紙の審査結果は「心にひびかない文章」、「無理やり書かされた読書感想文のようだ」とのこと。言い得て妙だ。