『(我等ベルクスの)目的は……戦い、そのものです……!』
概要
第2部「先生編」の第45話で初登場。ベルクスの一員で、鳥の仮面を被った男。
礼儀正しい言動を取るが飄々としており、ベルクスの一族に漏れず強い敵との命を懸けた戦いを強く望んでいる。
その本質は「強者を更に強い力で叩きのめす」ことに快感を覚える生粋の戦闘狂で血に飢えた獰猛な獣の如き一面も併せ持つ。
長槍によるリーチを活かした戦闘を得意とし、卓越した技術と自身の能力を活かして立体的で変則な動きを持って標的を引き裂く。
また本人曰く「気配を殺すのが上手くない」ようで、彼から放たれる邪気は周囲の魔物を凶暴化させてしまうほど。
リンガイア西部・チュゴナの里付近の遺跡を調査していたアバンの前に現れ、異変を感じた彼を里に行かせまいと立ちはだかり「死合い」を挑む。この際、初めてベルクスの存在を明かした。
だが、武器を槍へ切り替えたアバンの反撃に遭い、更には彼にアバン流槍殺法を会得するための試金石に使われた挙句、自らも一撃を食らう事になった。
装備
- 魔槍
- 鳥を象った穂を持つ十字槍。フーガ本人の技量が加わる事で変幻自在の戦闘を繰り広げる事ができる。
固有の能力は「任意の空間を固体のように見立て、そこに穂先を突き刺すことで固定する」というもの。一見シンプルだが、空中での急な方向転換に使えるため、能力使用のタイミングや使い手の動作が読みづらくなり、敵を翻弄する。
- 格闘
- 己が鍛え上げた身体能力から繰り出される武術。特別な能力を持たないため、呪文や能力と組み合わせる事で複数の技を生み出す事ができる。
- 旅人の服
- 冒険へ挑む旅人の為に製作された丈夫な衣服。
技
- 風陣花散(ふうじんかざん)
獲物を狙う猛禽の如く速度と力で相手を貫く魔槍奥義。
空中に穂先を突き立てて固定し、それを起点として回転運動を高速で行い、槍全体にエネルギーを蓄積後、固定を解いて吶喊する。
関連タグ
【警告】これより先、この戦士の正体が記載されているため閲覧に注意されたし
『く、くっそぉぉぉぉ!こんな……こんなバカなことがあっ!』
『夢なら早く覚めてくれえっ!うおおおおおおおっ……!』
アバンとの戦いにより大ダメージを受け仮面が破損、魔槍も彼の手から離れた。
致命傷を負ったことよりも同じ得物……それも単なる鉄の槍で後れを取った事実に嘆き、屈辱の怨嗟を漏らすフーガ。
その仮面の下からは人間の顔が表れたが、生気は無く目も虚ろで口は閉じたまま動かなかった。これを見たアバンは今まで喋っていたのが持ち手を離れた魔槍であったことに気付く。
戦士の肉体は自身を振るわせる替えの利く操り人形に過ぎず、本体は魔槍であった。
つまり魔槍のフーガとは「魔槍使いの戦士フーガ」ではなく、「フーガという魔槍」という意味であった。そしてそれは彼にだけ当てはまった話ではなく、ベルクスは自我の有る武器そのものの集団だったことが発覚した。
回収しに現れたライゼによって真の目的が明かされると普段の口調をかなぐり捨ててアバンの肉体を奪い取ろうと肉体を動かして再び戦いを挑もうとするが、里にいた住民の避難を終えたヒュンケルに攻撃を防がれてしまう。
その際に幼いながらも彼の秘めた素質を見抜くが、ライゼ以外のメンバー(魔重剣のスイグンと魔妖剣のテンペスト)によって戦士の身体と本体を拘束され、往生際悪く叫びながら撤退させられる羽目となった。