概要
ゲーム『ゴーストトリック』に登場するキャラクターの一人。
ゴミ捨て場で一人(一つ?)クネクネと体を動かす電気スタンド。ゲームの人物一覧表記は『ヒトスジノヒカリ』。
英語版の名前はRay(レイ)。「光線」「一筋の光」を意味する。
ゴミ捨て場の下層にある赤い電気スタンドに取り憑いている魂で、死んで目覚めたばかりのシセルに《死者のチカラ》の存在と使い方を教え、殺し屋により命を落としたリンネを助けるよう誘導する。そしてシセルが死の運命更新を行うと、シセルの魂が明日の朝になると消滅してしまうこと、リンネが重要人物であること、今夜この街で起こっている“何か”の解明を依頼する。
シセルと同様《死者のチカラ》を宿しているが、現在はかなり弱くなっているらしい。
電気スタンドなので表情は全く判らないが、リンネ曰く「お爺さんみたいな声」をしており、全てを達観しているような話し方と人生を悟っているかの如き発言をする。ただシセルが“何か”の真実を探ることとリンネの命には強い執着を抱いており、前者については(シセルが断ったのもあってか)特に無理強いはしていないが、後者は事あるごとに強調しておりとりわけ重要視している。しかし何故そこまで拘るかの理由は不明。時々茶目っ気も見せる。
名前の由来は「クネクネ動くからクネリ」と説明しているが、シセルに偽名だと言われた際は否定もせず暗に指摘を認めている。
電気スタンドなのでゴミ捨て場からは移動せず、デンワ線を使って行けば大抵そこでクネクネしている。しかし己を存在させる《死者のチカラ》が弱まってきているせいで、11章開始直後からは……。
※以下ネタバレ注意
ネタバレ注意
正体はもう1つの10年前からやってきたミサイル。
実はゲーム中の“今夜”は2パターンあり、1つが本編通り、そしてもう1つがシセルがリンネを生き返らせなかった場合である。
クネリはリンネが死亡したままの未来にいたミサイルで、こちらではリンネ亡き後、留守番中のカノンとミサイルの元にヨミエル達が襲撃。一人と一匹は命を落とし、ミサイルはヨミエルの傍で死亡したため《死者のチカラ》を得る。魂だけの状態になった彼は二人のご主人様を助けようと駆けずり回った末、なんと本編終盤の潜水艦まで誰の手も借りずたった一匹で辿り着いた(ゲームプレイ済みの方はこれが如何に凄いことかが分かるはず)。
しかしミサイルが持つ《死者のチカラ》だけではそこで限界になり、どう足掻いても自分だけでは二人を助けられずシセルの能力が必要不可欠な事実を突きつけられてしまう。悩みに悩んだ末、ミサイルはヨミエルの亡骸の死亡4分前の過去に戻り、ゲーム冒頭のようにシセルが死んで《死者のチカラ》を得てリンネを救出させる、その瞬間を実に10年間もひたすら待ち続けていたのである。
10年という犬にとってはかなり長い年月を経験してきたからか、自意識次第で姿が変わる魂でありながら見かけは老犬になっており(若ミサイル時点は2歳なので合わせると12歳。ポメラニアンの12歳は人間年齢だと64歳)、口調も思考回路も老成した風になっている。
そんな状態になっても何故ここまで長い間待つことができたのか? シセルが尋ねたその答えは実に彼らしいものである。