一条公麿三位中納言
いちじょうきみまろさんみちゅうなごん
『水戸黄門』シリーズの中に登場するキャラクター。
「だまりゃ!麿は恐れ多くも帝より三位の位を賜わり中納言を務めた身じゃ!すなわち帝の臣であって徳川の家来ではおじゃらん!その麿の屋敷内で狼藉を働くとは言語道断!この事直ちに帝に言上し、きっと公儀に掛け合うてくれる故、心しておじゃれ!」
演:菅貫太郎
人物像
その名の通り公家の人間であるが、劇中では京の商人と結託して悪事を働いていた。
光圀一行にその事実を暴かれるも、反省するどころか上記の啖呵を切ると共に光圀一行を朝廷に対する反逆者として弾圧しようとする往生際の悪さを見せた。
しかし、そうなる事を予想していた光圀によって報告を受けていた上位の公家菊亭左大臣が登場した事で形勢は逆転し、ようやく観念し、朝廷から処分を下される事となった。
そのキャラの濃さと往生際の悪さそして、ネタ的に申し分がない程の顔芸から、現在でも何かとネタにされる名悪役である。
実際は
徳川家も(表向きは)帝の臣であり、光圀自身も朝廷内では彼と同じ中納言である(そもそも「黄門」とは中納言の別名)。逆に言えば同格ゆえにひれ伏せさせる事は出来なくもあるが…。
このキャラクターの印象があまりに強い事や、『水戸黄門』に登場する悪徳公家の多くが断罪シーンで徳川の葵の御紋にひれ伏す事を渋る様子を見せる事から、公家は光圀の権力が通じない天敵と勘違いしている者も多いが、実際はそうではなく、中納言より位が低い公家相手であれば、問題なくひれ伏させる事ができる
一方で尾張徳川家と紀州徳川家は大納言であり、中納言な水戸徳川家より格上である。そもそも当時「副将軍」と言う地位は正式には存在せず「(地理的に)江戸に最も近い御三家でありながらも唯一の中納言である水戸徳川家」の自嘲もしくは開き直りによる自称である。