CV:前田昌明
概要
コスモ・バビロニア建国戦争において開戦当初のクロスボーン・バンガードの軍事部門指導者。45歳。
ロナ家当主マイッツァー・ロナの娘婿にして、ベラ・ロナ、ドレル・ロナの父。旧姓はビゲンゾン。
常に頭部を覆う仮面を被り、「鉄仮面」の異名で呼ばれる。
マイッツァーの唱えるコスモ貴族主義の信仰者でもあり、元々は大学院にてバイオコンピューターの研究をする科学者だったが、彼の娘ナディアとの結婚してロナ姓になってからの彼は貴族主義思想に傾倒していくようになる。
しかし、そんな夫にナディアは愛想を尽かしてしまいベラを連れ、小説家志望だが才能のないサラリーマンシオ・フェアチャイルドと共に出奔してしまった。この頃の彼はナディアを自分の妻であるがそれ以上に尊敬する義父マイッツァーの息女であるという部分を重視していてナディアの行動を制することは出来ず、出奔した後も極秘裏に行方を探らせることくらいしか行動は起こさなかった。
義兄ハウゼリーの暗殺事件により覚悟を決めたカロッゾは義父マイッツァーに一年の休暇を貰い、その休暇期間で自身を鉄仮面へと強化した。そして鉄仮面となりロナ家に帰還したカロッゾはマイッツァーからクロスボーン・バンガードの指揮権を移譲される事となった。
娘と十数年ぶりに再会した際には上記の経緯を端折り、妻を別の男に寝取られた情けない男だと自身を恥じた上で、マイッツァーおじい様の理想を実現させてあげることを誓った身であるから鉄仮面を被りコスモ・バビロニアの成就まで決して仮面を外さないことを自らに誓ったと説明した。
彼に施された肉体強化は高度なレベルの物であり、精神的な脆弱さを持たず、また鉄仮面越しとは言え頭を狙撃されても動じることはせず、宇宙空間を生身で行動し、モビルスーツのハッチをその手でこじ開けるなど、文字通り人間離れした能力を発揮した。
加えてモビルアーマーをサイコミュでコントロールしながら他の動作に興じる事からも、彼の強化人間としての完成度の高さを物語っている。
ラフレシア・プロジェクトによる強化手術を自分自身に施した彼のエゴは強化され、その結果マイッツァーの思想を曲解して解釈し、増えすぎた人口を削減する目的で、自身が発案者の「ラフレシア・プロジェクト」を推進するようになり、極秘裏に無人攻撃兵器「バグ」を開発する。
そしてバグの性能テストとして戦いに無関係なコロニーのフロンティアⅠにバグを投下、一般市民を大量虐殺した。
この機械による無作為の粛正を、カロッゾは「誰の良心も痛める事はない良い作戦」と語っており、テストが良好であればバグをただちに月と地球に降下させるつもりだった。
フロンティアⅠでの宇宙空間での戦闘ではモビルアーマー「ラフレシア」に搭乗し、地球連邦軍の艦隊を一機で全滅させ、セシリーの乗るビギナ・ギナも大破させた。
そして、ラフレシアのコクピットから生身で宇宙空間に飛び出し、素手でビギナ・ギナのコクピットをこじ開けるという驚くべき離れ業をやった後、セシリーをコクピットから引きずり出して宇宙空間に放り出してしまう。
その後、シーブック・アノーの駆るF91との戦闘に陥るが、F91の限界稼働の産物である「質量を持った残像」に対処する事が出来ず、眼前に迫ったF91を迎撃する為にラフレシアのテンタクラーロッドを差し向けるが、皮肉にもそのテンタクラーロッドの放った攻撃が行われる前にF91は離脱し、テンタクラーロッドのビーム攻撃がコックピットに直撃した事で命を落とした。
漫画版では尺の都合によりコスモ貴族主義が余り掘り下げられず、バグによる殺戮もさも好き好んで行っているかのように描かれている、文字通りの「ド外道」なため、ラスボスとしての狂いっぷりが強化されている。