転車台とは、蒸気機関車など運転方向が決まっている車両の向きを変える為の設備である。
ターンテーブルとも。
同様の設備は、鉄道以外では乗用車の立体駐車場やバスの折り返し場でも使われる。
概要
鉄道に蒸気機関車なる乗り物が登場すると、ある問題が生じた。
これまで鉄道の動力に使われていた馬の場合は、終点までたどり着いたら牽引棒を外して車両の後ろまでパカパカ歩かせて繋げば、そちらを前にしてまた走らせることができる。
ところが、蒸気機関車の場合はどうしても「前後」が決まっているうえ、馬のように線路以外を走らせる訳にもいかなかった。
蒸気機関車の「前後」というのは、列車の加減速を決める機関士と、機関士の指示でボイラーの状態を管理する火夫(機関助士)の双方が列車が走る方向とボイラーの状態の両方を監視しなければならなかったためで、(黎明期には色々な機関車があったものの)蒸気機関車は自ずと
前側から「ボイラー・乗務員室・炭庫(テンダ車)」というレイアウトに決まってしまった。
このため、線路の終点には機関車の向きをひっくり返す転車台の存在が不可欠となった。
同様に、動力が車両の前に搭載されている軽便鉄道のガソリンカーでも同じように転車台が必要であった。
多くの場合、路線の始点、終点のほか車両基地にある場合が多かったが、車両基地は極力ある路線の末端に設けられていた。